こんにちわ。わらびです。
今回はバクタプルから少し離れた場所にある「チャングナラヤン寺院」について紹介。
調べてもツアー会社の情報以外あまり出てこないマイナーな場所ではありますが、これでも世界遺産に登録されている歴史ある寺院です。
この記事の情報は2024年1月時点でのものになります。
ネパール最古のヒンドゥー教寺院
「チャングナラヤン寺院」は、バクタプルから北に約7kmの山の上に作られたネパール最古のヒンドゥー教寺院。
この寺院は4世紀に建てられたとされていますが、現在の建物は18世紀の火災後に再建されたものです。伝説によれば、寺院の場所は以前、賢者が住んでいた場所であり、ヴィシュヌ神が彼に姿を現したとされています。
アクセスも良くないし、大きい寺院でもないので、ここに訪れる観光客はそこまで多くはありません。
私も泊まっていたホテルのオーナーから、この寺院のことを教えてもらい、はじめてその存在を知りました。
そこまで有名ではないけど、カトマンズにある7つの世界遺産の内のひとつでもあります。
世界遺産「カトマンズ盆地」の構成資産。
入場料
チャングナラヤン寺院の入場料は400NPR=440円。
※1NPR=1.1円
行き方
バクタプルからチャングナラヤン寺院までは約7km。
私は時間に余裕があったので歩いて向かいましたが、1時間に1本くらい、バクタプルからバスが出ているみたいです。
チャングナラヤン観光
バクタプルからはるばる歩いてやってきたチャングナラヤン寺院。
人はあまり多くは来ませんが、ここも一応世界遺産に登録されている世界遺産なので、寺院までの参道にはお土産屋や飲食店が軒を連ねています。
参道を抜けると見えてくるのがネパール最古のヒンドゥー教寺院。
意外と本堂は小さめ。
18世紀に一度火事で焼失してしまったので、今ある寺院は再建されたもので、作られてから300年とちょっと。
でも大事なのはそこではない。
この地が誇る1600年という歴史の重みなのです。
1600年前といえば、日本は古墳時代で、このあたりから朝鮮半島から渡来人がやって来たそうです。
中学で高句麗、百済、新羅とか習ったと思いますが、それがこの時代。
倭国が朝鮮半島に攻め入っていた時代に、バクタプルでは山の上に、ネパール初のヒンドゥー教が作られていたのです。
寺院自体は小さいので30分もあれば隅々まで見ることができます。
ここに来るまでにカトマンズのダルバール広場、パシュパティナート寺院、パタン王宮広場、バクタプルのダルバール広場などそうそうたる世界遺産を見てきただけあって、この寺院は少し物足りない。
しかし、1600年という圧倒的な歴史を誇る寺院を前に、こんな感想しか抱くことのできない自分が本当に不甲斐ない。
思慮深く博識な私であればともかく、これが普通の浅慮な人間であればどうだろう?
この寺院を見て思うことはきっと「世界遺産のわりにショボかった(笑)」とかそんなとこだろう。
遥かなる悠久の太古より連綿と連なる歴史。
先人たちによって受け継がれてきたそれは、決して表面的な部分にのみ現れるものではない。
世界各地の観光名所で「しょぼかった」や「ガッカリ」という感想を宣う者もいますが、それは歴史的背景を完全に無視し、表面しか見ていない証拠。
受け継がれてきた歴史の重み。
それはたかだか数十年生きた程度の人間が「ショボい」など軽々しく吐き捨てていいものではない。
そういう人はきっと他人のことも表面的な部分しか見ず内面などどうでもよいのでしょう。
わずか30分でしたが圧倒的な歴史をその身をもって体感することができたので、帰りも1時間以上かけて山を下りバクタプルまで戻ります。
おわり
チャングナラヤンの誇る1600年の歴史。
それは目に映る部分にではなく、
もっと、こう…
深い、別の所に、
土地の雰囲気とか、
人々の紡いできた文化や精神的な…そういう…、
……。
これがきっと超歴史スペクタルというやつなのでしょう。
よく分かりませんけどチャングナラヤンでは観光の真髄を見たような気がします。