こんにちわ。わらびです。
今回は、ブルネイではもっとも有名な観光スポット、水上集落の「カンポン・アイール」について紹介していきます。
これを見ずしてブルネイに来たとは言えない!
そう言っても過言ではない!
何せブルネイには、ここを除いてほとんど観光名所らしい場所が無いのである。
この記事は2024年8月の情報に基づき作成されています。
※1BND=110円
ブルネイの水上集落

ブルネイの首都バンダルスリブガワンに広がる「カンポンアイール」。この国では最も有名な観光スポットであり、世界最大級の水上集落とされています。
ブルネイ川に沿って木造の家々がびっしりと並び、全体で約1万3千人ほどが暮らしています。
その歴史は古く、10世紀頃にはすでに形成され王国の中心として発展しました。
最盛期の16世紀には、数万人規模の住民が生活し、交易や政治の拠点にもなっったほどで、王宮や首都機能も水上に置かれていたというから驚きである。
現在でもモスクや学校、警察署や消防署まで水上に設けられており、「水上のベネチア」とも称される独自の文化景観を今に残しています。
近代化が進む首都にありながら、伝統的な生活が息づくカンポンアイールは、ブルネイの歴史と暮らしを知るうえで欠かせない場所です。
アクセス方法
①水上タクシー

水上集落へ向かうボート乗り場は「Brunei water front」の横にあり、ボートが何隻か停泊しているのですぐに分かるかと。
料金について。
乗る距離が長ければ2BNDになるそうですが、すぐ向かいにある水上集落の船着き場までであれば、基本的に1BNDとなっています。
水上タクシーでは料金トラブルがよくあるそうなので、乗る前にしっかりと交渉しておきましょう。
②徒歩

水上集落は陸地から何本か橋がかけられているため徒歩でもアクセスが可能。
橋で陸地とつながっているのはどこも集落の南側なので、シティセンターからでは、最短でも3kmほど歩かなければあんりません。
これに関しては、暑いし遠いしであまりメリットがないので、よほどの節約派でもない限りは水上タクシーを使うべきでしょう。
観光の様子

ウォーターフロントからわずか200mほど離れた先にある水上集落へ。

着席しライフジャケットを着用し出発。
距離が距離なのでわずか2分ほどで到着。息つく暇もない、あまりにも短すぎる船路であった。

船から降りて集落に足を踏み入れます。
カンポンアイールを訪れた観光客がまず驚くであろうことが、その規模の大きさ。


水上集落と聞いて、最初は川沿いに家がちょこちょこ並んでいる程度を想像していたのですが、実際に目の前に広がったのは、まるでひとつの町そのもの。
川沿いのみならず、川のど真ん中まで土台が作られ、その上に木造の家々が果てしなく続き、板張りの通路が迷路のように張り巡らされています。



学校やモスク、運動場まで水上に建っていて、生活のすべてがこの上で完結しているのです。
正直、想像の何倍も大きな世界がそこにはありました。

その広さゆえか、自転車も使用されているみたいです。
これに関しては陸地とも繋がっているため、集落内の移動のみで使われるということは無さそうですが、

このように、足場が破損している箇所もあるので、くれぐれも利用者には気を付けていただきたい。

水の上の木造住居。
劣化がしやすいのか崩落している部分もある。

徐々に居住者が減ってしまい、取り壊され基礎だけになってしまった部分もあれば…

区画によってはこのように、比較的新しい家の立ち並ぶエリアも。
この水上集落は古くから連綿と連なり、今なお発展を遂げていることが分かります。
確かに不便ではあるでしょうけど、今でも、地上ではなく水上で暮らすことを選ぶ人がいるということですね。


イスラム教国家なので猫が身近にいる光景は陸でも水の上でも一緒。

一通り散策してみて想像よりも大きかった水上集落。
ただ、圧倒されつつも感じたのは人がいないという違和感。
人口1万3千人というと、日本の行政区画ではだいたい町くらいの人口規模。
昼間だったから多くの住人は仕事に出ていたのかもしれませんし、気温が容赦なく上がる昼下がりだったので、家の中でじっとしていたのかもしれません。

時折水路を通り過ぎていくボート以外に本当に人がいない。
外を歩いている人はほとんどおらず、静まり返った通路を歩いていると、観光地に来たはずなのに自分ひとりだけ別世界に取り残されたような気分に。
この人の少なさ、なんだか既視感があるなと思ったら、そう。青森でした。
カンポンアイールのように青森の昼間って本当に人がいないんです。
青森は昼に限らず夜もいないんですけどね。
本来であれば最も賑わう駅前を歩いていてもすれ違うのは数人だけ。
今なお人の住む街でありながら人影を探すのが一苦労で、ここ本当に生きている街だよな?と疑いたくなるほど。
シャッター街というわけではないけれど、どこもかしこも静まり返っていて、他所から来た人や久しぶりに帰省した人が衝撃を受けるのです。
カンポンアイールを歩いていると、どこか懐かしい朽ちゆく青森の風景が頭をよぎりました。
青森県を一通りディスったところでカンポンアイール観光はおしまい。
おわり
真昼の静かな水上集落には人はおらずとも、確かに生活の息遣いが感じられます。
屋内から漏れてくるテレビの音、無造作に立てかけられた自転車、遠くから子どもの声が響いてきたり。
表に出てこなくても、ここには人々の暮らしが根付いているのだと実感します。
カンポンアイールは、観光地というより、その場所に住まう日常そのものを垣間見せてもらっている。
そんな特別な体験でした。
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