こんにちわ。わらびです。
ベトナムの伝統芸能「水上人形劇」。その名の通り水の上で行われる人形劇。
水の張られた舞台で人形がコミカルな動きで縦横無尽に動き回る様子は、言語がわからなくても、見ているだけで充分楽しめる、ハノイ観光では見逃せないスポットです。
今回は、数ある劇場の中でも、特に有名な「タンロン水上人形劇場」の上演や予約方法、料金体系について紹介していきます。
この記事は2024年4月時点での情報に基づき作成されています。
ベトナムの伝統芸能「人形水上劇」
「人形水上劇」とは、ベトナムの伝統的なパフォーマンス芸能で、特に北部の文化を代表するものです。
約1000年以上の歴史を持ち、11世紀にハノイで始まったとされています。
ベトナムの田園地帯では、水が生活の一部であったため、水面を舞台として使う発想が生まれ、村人たちが洪水や雨季の間、農作業の合間に楽しんだ娯楽とされています。
この芸術形式は、最初は村の池や水田で行われていましたが、次第に専用の劇場で演じられるようになりました。
劇の内容は、ベトナムの伝統的な楽器の演奏で始まり、ベトナムの民話や伝説、日常生活、農業活動、村のお祭りなどが題材となり、田んぼでの稲作や、漁師が魚を捕まえるシーン、村の祝祭などが再現されます。
劇場の場所
ハノイで水上人形劇を上演している劇場は二か所。
- タンロン水上人形劇上
- ロータスウォーターパペットセンター
どちらもホアンキエム湖周辺にあり、演目はほとんど一緒。知名度は圧倒的にタンロン劇場の方が上です。
私は今回、タンロン劇場の方に行ってきました。
タンロン劇場は、ホアンキエム湖の北側。週末はマーケットが開催される関係で、目の前の道路は封鎖されます。タクシーで行く場合はご注意を。
チケットの予約方法
チケットの購入方法は、直接劇場に足を運ぶかネットから。ネット予約の方がちょびっと高くなります。
一応、当日券を買えないこともありませんが、空いているとしたら後ろの席のみ。
見るならなるべく前の席がおすすめです。
ネット予約は電子バウチャーなので関係ありませんが、直接チケットを買った場合は失くさないように。
料金
チケットは席のタイプによって料金が変わります。
- タイプA(1~5列)・200,000VND
- タイプB(6~9列)・150,000VND
- タイプC(10~16列)・100,000VND
当然、タイプA(赤の部分)は一番よく見えるので人気が高く、当日はもちろん、前日でも売り切れになっていることは珍しくありません。
予定が決まり次第速やかに予約するのがおすすめ。
最前列の席は旅行サイトが先に確保しているので、埋まっていることが多いようです。
上演スケジュール
一回の上演時間は50分。人形水上劇は年中無休で、上演スケジュールは以下の通りとなっていました。(2024年4月)
時期によって上演回数は増減しますが、以下の4つの時間帯は通年安定して上演されているようです。
- 16:10
- 17:20
- 18:30
- 20:00
予約時に席の埋まり具合を確認してみましたが、夜の時間帯の方が圧倒的に人気が高く、前列の席は2日先まで埋まっている状態でした。
劇の内容
劇場には上演開始の15分ほど前から入場が可能。
ホールの入り口前には、日本語のパンフレットも置かれているので、必要な方は貰っておきましょう。
翻訳が上手くいっていないのか、ところどころおかしい部分もありますが演目は全部で17個。それぞれ2~3分ごとに人形が入れ替わり場面転換されていきます。
劇は伝統的な楽器の演奏から始まり、司会によるナレーションが終わると、ライトが落とされ舞台の裏から人形が出現します。
まずは花火を加えた龍によるデモンストレーション。多分火を吐いているという事なのかなと?
私は前列の席から、一眼カメラの望遠レンズを使っていたので、こんな感じでくっきり見えていましたが、後列からでは細かいところまでは分かりにくいかもしれません。
ハノイの田園地帯で誕生した水上演劇だけあって、物語の舞台はすべて田んぼか湖。物語もそれに関連する出来事を再現しています。
人形の下に取り付けられた棒を、舞台裏から巧みに操作することで、田植えの細かい動きまで再現されています。
水の中に飛び込む人形。
泳いでいる風に見せるのではなく、実際に泳ぐ。これは水上ならではの演出方法。
ドライアイスによる泡と煙という、昔ではできなかった現代風の演出も。時代と共に新たな技術も取り入れ、伝統を踏襲していく。
正直、内容自体はそこまで詳しく把握することはできませんが、水上ならではの多彩な演出方法と、縦横無尽に動き回る人形のコミカルな動きは単純に見ているだけでも充分に楽しいです。
なんとなく仕組みは想像できますけど、細かい動きなんかは一体どうやって行っているのでしょう?
劇が終わると、最後に人形を操っていたパフォーマーが出てきて終了となります。水への浸かり具合を見るに、深さは1mほど、上演中はこのように水に浸かりながら人形を操っていたようです。
おわり
水上人形劇は、言語が分からなくてもストーリー性もなんとなく分かる上に、人形の動きを見ているだけで楽しめるというのは非常にナイスだと思います。それに、水飛沫や水中を利用した水上ならではの演出も独自性が強く満足感を高めてくれるでしょう。
ハノイ観光では必見なので、訪れた際は是非とも足を運んでください。
それにしても、見ているだけで楽しめるというのは、まるで成人向け映像作品のようですね。