ヒンドゥー教の火葬場、ネパール最大のパシュパティナート寺院

こんにちわ。わらびです。

ヒンドゥー教の聖地「パシュパティナート寺院」。

ヒンドゥー教徒にとって重要な寺院の一つというだけでなく、実際に火葬されている様子も見学できるということもあって、多くの観光客から人気を博す刺激的なスポットです。

この記事の情報は2024年1月時点でのものになります。

パシュパティナート寺院

パシュパティナート寺院」は、ネパール最大のヒンドゥー教寺院で。

寺院の起源は5世紀ごろにまで遡ります。伝説によれば、この地はシヴァ神が牛の姿で現れた場所であり、その後、ここに寺院が建設されたとされています。

寺院の名前は、ヒンドゥー教の最高神シヴァの一形態である「パシュパティナート(動物の主)」に由来しています。

長い歴史の中で、この寺院は何度も改修され、その度に美しい装飾や構造が追加されてきました。

ここには連日多くのヒンドゥー教徒の遺体が運び込まれ、川沿いで火葬された後その遺灰は目の前にあるバグマティ川に流されます。

寺院とその前にある火葬場に立ち入ることができるのはヒンドゥー教徒のみですが、対岸や橋の上から火葬の様子を見学可能。

世界遺産「カトマンズ盆地」の構成資産。

料金

パシュパティナート寺院の入場料は1,000NPR=1,100円でした。

※1NPR=1円計算。

アクセス方法

パシュパティナート寺院には、ラトナパーク近くから出ているローカルバスを使ってアクセスすることが可能。

詳しくは下の記事から。

パシュパティナート観光

ヒンドゥー教の火葬といえば、バラナシが有名です。

一方、ネパールで火葬といえばこのパシュパティナート寺院。

ここに訪れる多くの観光客の目当ては、ヒンドゥー教徒の火葬かと思います。

川沿いには寺院前から下流まで白い煙を上げる火葬場が並んでいます。

やはりこれこそがパシュパティナート寺院を代表するとても印象的な光景かと思います。

季節は冬でしたが、火葬場に近付くと遺体を焼く炎の熱と煙で熱気を感じるほど。

観光客は、パシュパティナート寺院とその前にある火葬場に立ち入ることができないため、火葬場見学は対岸か、途中にある橋の上からの見学になります。

もっとも間近で火葬の様子を見学できる対岸へと続く橋。

といっても、ここは遺体に火がつけられると人だかりができるので、ゆっくり見学するには向いていない。

バラナシでもそうでしたが、火葬の見学は欧米人たちに人気が高い。

ここでも多くの欧米系の旅行者の姿を見かけました。

彼らは土葬が主流の文化圏の人たち。最近では火葬されるケースも増えてきたそうですが、やっぱり珍しいのでしょうね。

というか、日本も火葬はしているけど、こうして直接燃えている遺体を見ることなんてありませんしね。

パシュパティナート寺院から川を挟んで向こう側。

11基の祠が並ぶ階段状の場所。

この祠の中にはシヴァ神の男根を模った「リンガ」が安置されています。

さらに上からは、パシュパティナート寺院と川沿いに並ぶ火葬場を一望することができるので、そちらにも忘れずに足を運びましょう。

対岸からでも、橋の上からとさほど変わらない距離で火葬の様子が観察できます。

まあ私は超望遠レンズがあるのでそんな近付かなくても良いのですけどね。

インドの観光地で一眼カメラを持っていたら、すぐさまインド人に絡まれ、写真を撮って自分に送れと都合のいい道具扱いされるされることでしょう。

しかしここはネパール。

インド人なんていません。

いやまあ、いるかもしれませんけど、圧倒的に遭遇する確率は低くなる。

本当にクズで良い印象を全く持たれないインド人。

実は普通に良い人も多いんだけど、そもそも絡んでくるやつが基本的にクズしかいないので外国人からの印象は常に最悪。

オレンジの布にくるまれた遺体が火葬場に運び込まれ、バグマティ川の水で清められていきます。

上流にあたる寺院前で火葬できるのはカースト身分の高いヒンドゥー教徒のみ。

ここで火葬された遺灰は目の前にあるバグマティ川に流されます。

ヒンドゥー教徒の遺灰を流す川といえばガンジス川ですが、このバグマティ川はガンジス川に繋がる支流のひとつ。流された遺灰はいずれガンジス川に辿り着き、そこであらゆる罪が清められ、苦しい輪廻から解放されると信じられています。

輪廻転生が信じられているヒンドゥー教では、肉体は朽ちても魂は次の肉体へ宿るとされ、来世でどのようになるかは前世の行いによって左右されるという考え。

しかし、多くの人たちが遺灰をガンジス川に流すということは、もうこんな世界に生まれてきたくないのでしょう。

来世のことは気にせず今を生きる。

これが今のヒンドゥー教の新たな死生観。

はやりみんな火葬を見たいので、橋の上にはすぐに人だかりができてしまいます。

すぐ隣では火葬し終わった遺灰が、グラウンド整備するトンボみたいな器具で川に流されていました。

ヒンドゥー教の火葬を見る度にいつも思うけど、故人の扱い方が雑。

火葬中も、遺体を早く焼くためにガツガツ突いて崩したりもします。

遺族の前で。

ちなみにこの下流域では、この遺灰の流された水で洗濯をしたりしています。

実は、このただ薪をくべただけの火葬では火力が足りず、しっかりと肉の部分までは燃え尽きません。

つまり、遺灰だけではなく肉片も混じった灰が川に流れ、下流域ではそれを使って洗濯をしてるのです。

火葬場に遺体が運ばれてきてからが結構長く、送り出す儀式やらなにやら一向に火をつける気配が無い。

早く火を点けろなんて言うとちょっとサイコじみているし、今さら火葬なんてそこまで珍しいものではない。下流の方でも火葬は普通に見学していたのでここらへんで帰ることにしました。

下流の火葬場ではずっと人が焼かれているので、実際の火葬を見るならこちらの方が手早く済みます。

おわり

老いも若いも、身分の違いもなく、最終的は川に一緒くたにして流されるヒンドゥー教徒。

遺体の扱いが雑だったり、ガンジス川に流される途中で洗濯に巻き込まれたりと、これは一体どうなんだろうと思わないでもありませんが、おそらく全部ひっくるめて彼らの死生観なのでしょう。

いずれにせよ、パシュパティナート寺院での火葬見学は、日常生活ではまず見ることのできない刺激的な体験になること間違いなし。

それと対岸の展望台にいるサルたちには注意。

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