こんにちわ。わらびです。
今回は、フォンニャ=ケバン国立公園の中でも人気の高い洞窟の一つ「フォンニャ洞窟」のボートツアーについて紹介します。
暗闇の中、地下水路をボートに乗って進むという、老若男女問わず冒険心を掻き立てられるナイスな観光スポットです。
この記事は2024年4月時点の情報に基づき作成されています。
フォンニャ洞窟
「フォンニャ洞窟」は、フォンニャ=ケバン国立公園にある中でも特に大きな洞窟とされ、2億5000万年前に形成されたアジア最古の鍾乳洞とされています。
国立公園の名前にもなっている「フォンニャ」とは「歯の洞窟」という意味があり、古くからチャム族の聖域として崇められてきました。ベトナム戦争時には、北ベトナム軍が物資の貯蔵庫や野戦病院として利用していたため、アメリカ軍から爆撃を受けたこともあります。
洞窟は地下河川とともに形成された独自の石灰岩地形が特徴で、長い年月をかけて鍾乳石と石筍が大小様々に育ち、洞窟内に壮麗な景観を作り出しています。
洞窟の全長は約8km。現在観光用に開放されているのは、入り口から数百mの部分となっていますが、ほんの一部とは思えないほど広い巨大な地下空間と幻想的な鍾乳石は見応えが抜群で圧倒されるばかり。
「フォンニャ=ケバン国立公園」として世界遺産に登録
アクセス方法
フォンニャ洞窟は村から南西に約4km地点の所にあります。
洞窟の入り口は川に面し水没しているので、自力での到達は不可能。ボートツアーに参加することでのみアクセスが可能です。
ボート乗り場は、村のメインストリートを西へ進むと川のある右手に見えてきます。ホテルの集まるエリアとも大して離れていないので、歩いて5~10分程度で到着します。
料金システム
フォンニャ洞窟観光では、洞窟への入場料とボートのレンタル料の二つが必要。
- 洞窟への入場料・150,000VND=900円
- ボート1艘の料金・550,000VND=3,300円
※10,000VND=60円
ボートには最大で12人まで乗ることができるので、人数が多ければ多いほど、一人当たりの負担が少なくなります。
例えば、最大定員数の12人が集まった場合だと、入場料900円にくわえボート料金3,300÷12=275円で合計1,175円となります。
自分の時は5人しか集まりませんでしたが、それでも一人あたりの負担は660円で済みました。
観光のシーズン
フォンニャ洞窟は入り口が川なので、9~11月の雨季になると、川が増水して内部に入ることができなくなってしまいます。
観光するのであれば乾季の3~8月がおすすめです。
命知らずの冒険野郎であれば増水しててもお構いなしかもしれませんね。多分死ぬけど。
フォンニャ洞窟観光の様子
きちんとライフジャケットを着こんで出発。
私の防衛術の一つである筋肉。
海外においても、見た目が強そうという理由からその身に降りかかる危機から守ってくれている反面、水にはほぼ浮くことができないためライフジャケットはまさに生命線。
ボート乗り場から洞窟の入り口までは4km。道中、他のツアーボートや地元の人が操る船とすれ違いながら川を遡上します。
30分もしないうちに、大きな岩山へと方向を変え、その先には洞窟の入り口が見えてきました。
洞窟内部はライトアップされ、その中を進んでいきます。
地下河川を進むボート。
今まで何か所か洞窟というものを観光してきましたが、今回のように地下河川を行くというのは初めて。
ベトナム戦争では北ベトナム軍が隠れ家として使っていましたが、その時もこのようにボートで、物資の運搬や負傷者の輸送を行っていたのでしょう。
ボートは、1kmほど進んだところで引き返します。
先にもまだ7kmほど洞窟が続いているのですが、内部は複雑で安全性も確保できないでしょうし、観光客はここまで。私のように稀有な超人ならともかく、一般人には到底進むことなどできない道がこの先に続いているのです。
カヤックをやっている人たちもいましたが、どうやらこの洞窟、いくつかアクティビティがあるようです。ちなみに、カヤックを上手にコントロールできない人がボートに衝突してきます。
引き返して来たら、入り口近くにある大きな空間で船から降りて、ここからは遊歩道に従って歩いて外へと向かっていきます。
ボートとは外の船着き場で合流するので、念のため船体に書かれている番号を覚えておきましょう。
地下に広がる巨大な空間。
そこにあるのは長い年月をかけ、水に溶けだした石灰石が堆積して作られた鍾乳石。
この洞窟は2億5000万年前から形成され始めたとても古い洞窟なので、その分鍾乳石も巨大なのでしょう。
おそらく、これらが歯に見えることから「フォンニャ(歯の洞窟)」と名付けられているのだと思われます。あまりにも大きいので、自分には化け物にしか見えませんが。
いろいろな形の鍾乳石があり、中にはブロッコリー、もしくはカリフラワーのようなものもありました。
どこか不気味ながらも美しい鍾乳石の数々。
実際にその場を訪れこれらを目の前にしたのであれば、その凄さは「自然の驚異」などという陳腐な言葉では表現しきれません。
フォンニャ洞窟は発見されている洞窟でも規模が大きい方。現在確認されている最大のものはソンドン洞窟で、これはフォンニャのみならず世界でも最も大きい洞窟とされています。
ですが、フォンニャで調査が進んでいるのはごく一部。その大半が未だ人の手も入っていない未開の領域。つまりは、この地にはそれ以上に巨大な洞窟があるかもしれないのです。
洞窟とロマンの眠る土地フォンニャ。
私は冒険野郎でもなんでもないただの無職ですが、無性に冒険心を掻き立てられてしまいます。
おわり
フォンニャ=ケバン国立公園は山奥の立地や観光開発が最近進み始めたという事もあり、ベトナム観光では、まだそこまで注目を浴びていません。
しかし、地下に広がる驚異の空間と素晴らしい鍾乳石の数々。それらは、決して他では見ることができないものなので、ベトナム観光では是非とも訪れるべき場所です。
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