こんにちわ。わらびです。
今回は、世界遺産にも登録されている「プランバナン寺院群」の観光情報について紹介していきます。
同じくジョグジャカルタを起点とする観光地としては、圧倒的にボロブドゥール遺跡の方が知名度が高いですが、こちらも負けず劣らず見応えがあるので、時間と資金に余裕があれば…、
いや!仮になかったとしても、是非とも訪れるべき場所かと思います。
多分、そうなんじゃないかな…?
■【ボロブドゥール遺跡】チケットの予約方法と料金、寺院に登るにはどうすればいいの?■
この記事は2024年6月時点の情報を基に作成されています。
もくじ
プランバナン寺院とは?
「プランバナン寺院」は、古マタラム王国時代の9世紀に建造された、大規模なヒンドゥー教寺院群。マタラム王国の建築技術と宗教の融合を象徴しており、インドネシアのヒンドゥー文化絶頂期を象徴する建造物です。
高さ47メートルのロロ・ジョングラン寺院を中心に、ブラフマー寺院とヴィシュヌ寺院が並び、さらに200以上の副祠堂が取り囲む壮大な構造が特徴的です。その設計はヒンドゥー教の宇宙観を反映し、寺院の壁面には叙事詩ラーマーヤナの物語が緻密に彫刻されています。
王朝衰退後の10世紀頃に放棄され、19世紀に入り再び発見されました。
発見当時は崩れ落ちた石材が散乱する状態でしたが、修復作業を経て、現在ではジョグジャカルタでボロブドゥールに次ぐ観光名所として人気を集めています。
「プランバナン寺院群」として世界遺産に登録
アクセス方法
ジョグジャカルタからプランバナンへは、トランスジョグジャ[1A]のバスなら乗り換えなしで直接アクセス可能。
市内からバス1本で簡単にアクセスできるので、わざわざツアーに参加する必要もありません。
チケット料金
プランバナン寺院の入場料金は25USDとなっています。
なぜUSD?
となるかもしれませんが、これは25USDを料金の基準として、その時点でのレートをIDRに換算した金額がチケット料金となります。
その時点でのレートをIDRに直した金額になるので料金は変動します。
※2024年6月時点では400,000IDR
寺院のチケットカウンターで直接購入もできますが、ネットでの予約もできるのでお好きな方を選んでくださいな。
ちなみに、カード払いも可能となっています。
プランバナン寺院観光について
プランバナン寺院群は、その名が示す通り周辺の複数の寺院と共に世界遺産に登録されていますが、今回はプランバナン公園にある寺院群を見学していきます。
ロロ・ジョングラン
まず、公園の外からでも目立つこの巨大な寺院。ここが最も有名な「ロロ・ジョングラン」、シヴァ神を祀った寺院です。
ロロ・ジョングランというのは、この地に残る民話に登場する娘の名前が由来となってます。「瘦身の乙女」みたいな意味だそうです。
彼女は、自分の父を殺した相手からの求婚を断るために、一夜で1,000の寺院と2つの井戸を作れたら求婚を受け入れるという、無理難題を押し付けました。
しかし相手方は、妖精さんの不思議な力を借りて急ピッチで寺院を建設。なんやかんやあって最終的にロロ・ジョングランの妨害によって目的達成は阻止されますが、それを知った相手は彼女を石像に変えてしまったんだとか。
そして、寺院の中に安置された石像の一つが、その時石に変えられてしまったロロ・ジョングランとされています。
プランバナン寺院は、マタラム王国の衰退後1000年以上も放置されたので当然のように荒れ放題だったそう。
植物の育成も早いし、石材をだめにするカビも繁殖しやすい。東南アジアの気候は石造建築の天敵だらけ。
それでも修復作業を経て1991年には世界遺産にも登録、ジョグジャカルタではボロブドゥールに次ぐ観光地となりました。
1000年の時を経て過去の姿を取り戻したプランバナンですが、2006年に発生した大地震により再び甚大な被害を受け、その後日本の尽力もあって主要な寺院は再建されましたが、それ以外は崩れたままとなっています。
実際、メインのロロ・ジョングランを含むいくつかの寺院は立派で見応え抜群ですが、少し引いたところから見てみると、周辺には崩れた石材が散乱してるのが分かります。
ブラフマー寺院とヴィシュヌ寺院
ロロ・ジョングランの脇には一回り小さいブラフマー寺院とヴィシュヌ寺院。
左右を固める二つの寺院は高さ33mで同じ大きさをしています。
回廊の彫刻には叙事詩ラーマーヤナの物語が彫られていますが、見たところでまるでわまりませんでした。
混在する仏教要素
ここにある寺院は本来ヒンドゥー教の寺院ですが、一部に仏像が彫られたりと仏教の要素も交じり込んでいるそう。
軒並み頭は落とされていますが、確かに座像がいくつかありました。
仏教寺院として建設されたがのちにヒンドゥー教寺院として改修された、マタラム王国と仏教を信奉しボロブドゥールを建築したシャイレーンドラ朝は婚姻関係があったためなど、諸説あるみたいですが、実際には分かっていないことの方が多く真偽のほどは不明。
仏教もヒンドゥー教も、インドという複数の宗教が混在する地域で生まれた宗教。かつ様々なものが行き交うインドネシアの島嶼部なので、多少別の宗教が交じりこんでいても不思議はないと思います。
そもそも宗教とは、違っているからといっていがみ合うものでもなければ、別の宗教の要素を取り込んだり派生するの別段珍しいことではない。
もしかしたらこれがインドネシアのヒンドゥー教スタイルなのかもしれないし、何なら、別の宗教へと派生していた可能性だってあるという。
その他の寺院
ちなみに、ロロ・ジョングランから北側にもいくつかの寺院があるのでそちらもちらっと紹介。
ルンブン寺院。
公園内は広く、ロロ・ジョングランと比較すると規模も小さいので訪れる人は少ないようです。
公園内の最北部に位置するセウー寺院。
頭の落とされた仏教座像が多くあり、仏教とヒンドゥー教の混合寺院だとされています。
一番大きな祠堂はこの通りですが、
周辺は廃墟かと見紛う如きの荒廃ぶり。
ある程度修復や補強はしているのでしょうけど、正直安全性には疑問が残ります。
おわり
ジョグジャカルタではボロブドゥールに次ぐ人気の観光地プランバナン。
街からバス一本で簡単に訪問できアクセス良好。
まあ、値段はちょっと高い気がしないでもないけど、それ相応の見応えはあります。
公園内はかなり広く、北のセウー寺院まで行くとなると結構歩くことになります。自転車のレンタルもあるので足腰が軟弱な方は活用して観光してくださいな。
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