イジェン火山ツアーで神秘的なブルーファイアを目撃せよ!【行き方・ツアー料金・お役立ち情報】

こんばんわ。わらびです。

ジャワ島の東端にあるバニュワンギという街。

ここは、バリ島へのフェリーが出航している街でもあるので、訪れる人も多いのではないでしょうか?

そして、この街に立ち寄ったのであれば忘れていけないのが「イジェン火山」。

なんじゃその火山?となるかもしれないが、ブルーファイア青い炎と聞けばピンとくるのではなかろうか?

それがこのバニュワンギにあると聞いたらもう行くしかありませんよね?

という事で今回の記事では、イジェン火山のツアーについて紹介していきます。

この記事は2024年6月時点での情報を基に作成されています。

※100IDR=1円

イジェン火山に行くならツアー

ナショナルジオグラフィックによって紹介されたことにより知名度が一気に上昇したイジェン火山の青く燃える幻想的な炎。バリ島の玄関口のすぐ近くという好立地も相まってか、近年急速に観光地として整備されています。

で、このイジェン火山に行くにはツアー一択。

おそらくバイクをレンタルすれば自力で行けなくもないでしょうけど、まずそんなことする意味がないので、とにもかくにもツアーへの参加が一番です。

さて、このツアーへの参加方法ですが、これはバニュワンギにあるホテルならどこでもツアーを開催しているので、宿泊したホテルで申し込みましょう。

ツアー料金に含まれるもの

私は、駅のすぐ近くにある「ijenbackpacker」というホステルに宿泊しツアーに申し込みました。

ツアー料金は300,000IDR=3,000円で、以下のものが含まれます。

  • ガスマスク
  • ヘッドライト
  • 現地までの交通手段
  • 入山料(100,000ルピア)
  • 朝食(帰宅後)

IjenBackpackerのツアーでは、ゴーグルは料金に含まれていないので、必要であれば25,000IDRでレンタルしなければなりません。

ツアーの流れ

  • 00:00・ホステルに迎えのバンが到着
  • 1:30・登山道入り口に到着、軽食やガスマスクなどの準備
  • 2:00・登山開始、各自火口まで歩き観光
    • 登山道から山頂まで2時間
    • 山頂から火口まで30分~2時間(渋滞状況により大きく変動)
  • 7:00・集合場所に戻り帰宅
  • 9:00・ホステルで朝食

ツアーといってもガイドが案内してくれるわけではなく、基本的には最初から最後まで自由行動なので、交通手段と道具を提供してくれると言った方が分かりやすいかもしれません。

山頂から火口までの下り道は、暗い上に足元も悪く、更には自力では歩けない観光客もいるので大渋滞が起きることもしばしばあります。

普通に歩けば30分ほどで到着可能な道でも、自分の場合は2時間ほどかかりました。

どのツアー会社もだいたい同じ時間から山に登り始めるので、山頂までの登山道を可能な限り早く登ることができれば、その後の渋滞にも巻き込まれずに、観光客が少ない状態でブルーファイアの見学ができます。

健康証明書について

ブルーファイアを見ることのできるイジェン山の火口周辺は、火山ガスの噴き出すエキサイティングなスポット。

ツアーに参加するには現地の医者による健康証明書が必要となっていますが、ほとんどの観光客はそんなもの持っていないし取得すらしません。

ツアー催行側がオンライン申請で取得してくれるので、申込時に30,000IDR=300円の追加料金を支払うことで入手可能となっています。

服装

ツアーで行くのは当然山なので標高は高く山頂はかなり風が強い。夏でもかなり寒いです。

フリースを着ていても普通に寒く、何なら参加者の中では軽装な方でした。ウィンドブレーカーや登山用ジャケットなんかがおすすめです。

あと硫黄臭くなるのであまり良い服は着ていかないほうが良いかもしれません。

タオルがあると便利

ツアーで配られる防毒マスクは、お世辞にも性能が良いとも言えず、ガスを少し軽減する程度で完全に防ぐことはできません。

自分はフリースの襟部分でマスクのフィルターを覆ってしのいでいましたが、タオルの方が使い勝手も軽減効果も高いと思われます。

火口では何度か硫黄ガスに巻かれることになるでしょうし、パニックに陥りそこら辺の溝に落っこちる観光客も少なくないので、持っておいて損はないでしょう。

ツアーの様子

深夜2:00、イジェン山の登山道からツアーが開始。

必要装備と帰りの集合時間を説明されるだけであとは完全に自由行動。

配られたマスクは、簡素なフィルターが備え付けられているだけ。実際そこまで軽減効果はないらしく、気休め程度のもの。

しかも中国製なので、これほど信頼に欠けるものもそうは無いでしょう。

夜の山といっても、ツアーの参加者は数えきれないくらい多く、登山道はツアー客のヘッドライトで照らしだされています。

暗闇の中でも光の列があるので迷うことはまずありません。

スペイン巡礼では上り坂の怪物を自称してただけあって、本来であれば2時間ほどかかるところを約1時間で火口への入り口まで到達。

あまりにも早く着きすぎ、周りに人が全然いない。一応道を示す看板はあるものの、間違えたのではないかと不安に駆られその場で30分ほど待機。

周囲を軽く見まわすと大きな硫黄の塊を発見。

採掘者たちは、火口から数十キロの重さの硫黄を運び出し、その量によって報酬を受け取るそう。これを1日に2度繰り返すそうです。

危険で過酷な反面、収入はこの地域で他の仕事をするよりも2倍以上だとされていますが、それでも一日の収入は10ドルちょっとらしい。

ちなみに、ここで採掘された硫黄は、化粧品の原料になったりそのまま加工して観光客用のお土産になったりします。

しばらくすると続々人がやってきて、あっという間に身動きが取れなくなってしまったではありませんか?

山頂からは細い岩場の道を降りてブルーファイアのある火口まで降りていくのですが、暗くて道が悪いといえど、下りなので普通に歩ければ30分ほど着くようなところ。

しかし渋滞が酷いため1~2時間ほどかかってしまうのです。

渋滞の原因は主に中国人。

登山道の入り口から山頂までは観光客用の運搬台車があるのですが、山頂から火口までは自力で歩いて降りなければならず、ガイドの補助なしでは先に進めないほど身体機能が低い人もいるため、常にガイドから介護される形で渋滞を引き起こし、火口までの道を封鎖していました。

中国では肉体労働や浅黒く焼けた肌は貧乏人の証として忌み嫌われているらしく、特に若い層では、異常なまでの美白信仰や強烈な運動不足に陥っている人も珍しくないみたいです。

ツアー参加者の中には夜中でも日焼け止めを塗りたくっている人もいて、暗闇の中に浮かび上がった白塗りの顔は化け物かと思ったほど。

私がここを訪れるひと月ほど前にも中国人女性の観光客が死亡したらしく、記念撮影のために岩場に登ったところ、服装がドレスだったので足元がもつれ転落したとのことだけど…、

まあ確かに、若い中国人観光客の中には明らかに登山に適していない映え重視の服装の人とかいますし、極度の運動不足が相まってそうなったのかもしれませんね。

いずれにせよ迷惑な話。

神秘のブルーファイア

中国人に封鎖された道を2時間かけて進み火口に到着。

待ちに待ったブルーファイアといよいよご対面です。

あたりを覆うガスが徐々に薄れ、その向こうには…

暗闇でゆらゆらと燃える青白い炎。

今まで見たことのあるどんな炎にも類似せず、ただひたすらに幻想的で美しい。

これがかの有名なブルーファイアである。

何故このように青いのか?

岩の亀裂から噴き出した硫黄ガスが液状に凝縮しそれが燃焼しているらしく、詳しいことは分かりませんが、まあとにかく硫黄が燃える際はこのように青くなるみたいです。

明るい状態で見るとこのような感じで、燃えているのが分かりません。

このブルーファイアは火山の生み出す自然現象。

私は見ることができませんでしたが、岩の亀裂から噴き出したガスが燃焼し、暗闇の中で青い光が立ち昇っていることもあるみたい。

この時は山の斜面からちょろっと流れ出ているだけで、その周囲に観光客が集まり、とてもじゃないけど落ち着いて見学できるような状態ではありませんでした。

少なすぎるのもあれですが、逆に活発化しすぎると危険なので入山できなくなってしまうなんてこともあるみたいです。

あまりにも人が群がりすぎて炎に近づけない。ここで一眼カメラの望遠レンズが大活躍。

ちょろりと流れ出るしょぼい炎も望遠レンズにかかればこの通り。

あたかも大地を流れるかのように見えるんじゃないですかね?

それにしても何か見覚えがあると思ったら都市ガス協会のCMみたい。

山頂から火口に降りてくるまであまりにも時間がかかり過ぎたため、30分ほどで空が明るくなり始めブルーファイアはお終い。

エメラルドグリーンの湖

イジェン火山の火口にはエメラルドグリーンの湖があるのですが、この日は濃い雲がかかり、湖の全容も日の出も見ることはできませんでした。

残念無念。

この湖は、鉄でも溶かすような酸性湖らしく、周囲の環境に悪影響を及ぼしているんだそうです。

硫黄の採掘現場

周囲が明るくなったことで、火口の様子が明らかになってきました。

斜面には、硫黄の採掘を効率化するために設置されたパイプ。

噴き出た硫黄ガスがこの中を通り結露し液状に凝縮、パイプから出るころには凝固し、大きな塊が形成されるそうです。

流れ出る硫黄はある程度コントロールできるのか、一部観光客向けに、パイプの途中から別の場所へと流しているみたいでした。

硫黄の塊を運ぶ労働者は、作業の邪魔になるのか、それとも付けたところで大した効果がないのか、何も口と鼻を覆うものを点けずに硫黄ガスの中を事も無げに歩き仕事をします。

観光客はガスマスクをつけていてもパニックになるというのに、採掘者たちはそれよりも濃いガスの中を何もつけずに突き進む。

短時間であれば何の問題もないでしょうけど、これを日常的に続けていれば、何らかの異常をきたすのは明白でしょう。

確かにこの硫黄採掘という仕事は、周辺地域の一般的な職業に従事するよりは高い報酬を得られるが、実はリスクに対してそこまで高額な仕事ではないという…

硫黄ガスの恐怖

火口では風向きによって、周囲を硫黄ガスに包まれることも多々あります。

これはガスマスクをつけていても完全に防ぐことはできすに、ガスを吸った時の症状は咳き込みと目に染みる程度。

大した濃度ではないので健康には害はありませんが、白煙に包まれ視界が無くなるし、ゴーグルをつけていてもわずかな隙間から入ってきた煙が目に染みる。

周囲からは悲鳴が上がり、闇雲に逃げて溝に落っこちたり転倒する人がいるので、頑張って耐えるしかありません。

ガスに包まれ、咳き込み目が見えない。

息苦しいのでガスマスクを外したいが、外したらもっと酷いことになってしまう。

こんな経験なんて今までしたことは無いし、本気で死ぬのではないかという危機を感じつつ、煙から観光客を脱出させようとするどこかのガイドが通りかかったので、自分も助けを求めなんとか逃げおおすことができました。

近くのお土産屋さんや硫黄の採掘者たちからすると、日常茶飯事なので特に気にする素振りもないみたいです。

おわり

イジェン火山ツアーでは、自力で岩場を歩けないのにツアーに参加しちゃう中国人や、硫黄ガスに包まれたりとブルーファイア以外にも面白い体験が様々できました。

世界広しと言えど、こんな神秘的な光景を見れるのはここくらいなので、もしバニュワンギに来たら必ず立ち寄りたいところですね。

そして、皆さんも街中で急に硫黄ガスに包まれる時もあるかと思いますが、そんな時はパニックになって闇雲に逃げ回らず、近くのガイドに助けを求めましょう。

以上。

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