ベトナムの歴史が詰まった世界遺産「タンロン皇城」

こんばんわ。わらびです。

ハノイにある世界遺産「タンロン皇城」。

実はこの場所は、ベトナムという国の歴史が始まった地でもあり、800年もの長い時間にわたり歴代王朝の都が置かれてきました。

そんなベトナムの歴史の中心地ともいえるタンロン皇城について紹介していきます。

この記事は2024年4月時点での情報に基づき作成されています。

タンロン皇城とは?

タンロン皇城」は、ハノイ中心部に位置する、ベトナムの長い歴史と文化が色濃く刻まれた重要な遺跡。

この場所は、11世紀に中国から独立した「大越国(李朝)」が創建したのが始まりで、その後も陳朝、黎朝、そして最後のグエン朝に至るまで、ベトナム諸王朝が800年間に渡って都を置いてきた歴史があります。

タンロン城の中心地区では、11世紀~18世紀に作られた建造物や発掘現場を見学可能。積み重なるように退席した都市遺構、巨大な城門、そして地下の発掘物が展示されているエリアが観光の見どころ。

ベトナム戦争中に使われていた地下司令部なんて珍しいものもあるのでお見逃しなく。

「ハノイのタンロン皇城の中心区域」として世界遺産に登録

入場料

タンロン皇城の入場料は70,000VND=420円。

※1,000VND=6円

チケット売り場

チケット売り場は、タンロン城の入り口と正北門の2か所。

両エリアの敷地は繋がっていませんが、チケットはどちらで購入しても共通入場券となっています。

注意点

タンロン城と北門の敷地は繋がっていないので、2か所を移動する際は、一度道路に出てから迂回して向かうことになります。

距離は約1㎞と思いのほか長く、かといってタクシーを使うほどでもない微妙な距離。

タンロン城の見どころ

タンロン城は、バック門とタンロン城中心アリアのふたつに分かれ、それぞれ入場口が別になっています。2か所は少々離れているので移動がちょいと面倒。

敷地内はかなり広いですが、そこまで見どころは多くないので1時間もあれば観光できます。

バック門(正北門)

タンロン皇城の「バック門(正北門)」は、壮大な石造りの門であり、当時の技術と王朝の権威を象徴しています。

門をくぐると、玉清楼と呼ばれる古代の宮殿が広がり、ここではかつて重要な儀式や王宮行事が執り行われていました。現在では、玉清楼はその遺構のみが残されており、観光客はその巨大な石段や柱などを見学することができます。

門を正面から見たとき、左側は一部破損しています。これは、1882年にフランス軍がハノイに攻め入った際、ホン川に停泊する軍艦から放たれた砲撃が命中してできたもの。

キンティエン殿

龍の手摺りのある階段の先にあったとされる帝の宮殿「キンティエン殿」。城の中心エリアです。

龍の階段を境に、上った先が帝の執務エリア。下が役人の取り仕切る管轄でした。

宮殿は木造だったため土台部分しか残されていません。現在ある建物は、近年建てられた出土品を展示するためのもので、発掘された都市遺構も見学できます。

何百年も同じ所に都市が作られてきたため、遺構は何層にも積み重なっています。今表面に露出している遺構の下にもさらに古い層が埋まっているのでしょう。

ハノイの旧名が「タンロン(昇龍)」というだけあって、龍に関する出土品が多く展示されています。

水上人形劇で使われるような人形も展示されていました。劇は宮廷でも上演されていたらしいのでその時使われていた人形なのでしょう。

D67地下司令部

タンロン城の地下には、ベトナム戦争時に使われた「D67地下司令部」。

この地下司令部は、ソ連の協力を受け1967年に設置され、北ベトナム軍の指揮部が置かれた重要な施設。頑丈な鉄製の扉や厚いコンクリートの壁で覆われ、核爆弾にも耐えられるように設計されていました。

この司令部は、ホーチミン主席やヴォー・グエン・ザップ将軍なが戦略会議を行い、南ベトナムへの作戦やアメリカ軍に対する戦術を指揮した場所で、現在もその会議室やオフィスが保存され、当時の設備や資料が展示されています。

未公開ではあるものの、17㎞離れたハドンまで繋がる地下道もあるとされています。

ドアン門

第一城壁に設置された「ドアン門」。

大きな城門であることを除けばこれといって何もありませんが、上部の楼閣には登ることが可能。広い中庭と、その向こうにある国旗掲揚台まで見渡せます。

ホアンジエウ18番遺跡

ホアンジエウ18番遺跡」。2002年に、国会議事の移転計画で土地の調査が行われた際に発見されました。

様々な時代の遺跡が積み重なり、もっとも古い時代は李朝以前の8世紀頃のものと考えられています。

場所はキンティエン殿から、道路を挟んで向かい側にあります。

まだそこまで調査が進んでいないのか、特に説明や案内などはなく、広がる遺構を見るだけとなります。想像力豊かな方は、かつてここにあった都市に想像を掻き立て、壮大な歴史を感じ取ることができるかと思います。

残念ながら私にその想像力はありませんでした。

おわり

タンロン城は、昔は軍の管理地域だったこともあり、発掘調査もそこまで進んでいません。

800年という歴史と敷地の広さの割に、そこまで見どころは多くない。

別にガッカリというほどではないけど、ハノイ観光ではそこまで優先的に見る場所ではないかもしれません。

時間に余裕ができて暇な時に行くくらいが良いんじゃないでしょうか?

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