こんにちわ。わらびです。
連なる奇岩と水墨画のような風景、壮大なカルスト地形が広がり陸のハロンとも称される「ニンビン」。ハノイから日帰り観光も可能で、気軽にアクセスできるベトナムの人気観光地。
ニンビン観光で人気を二分するのが「チャンアン」と「タムコック」のボートツアー。
今回は、静かな田園地帯の中を小舟で抜ける、タムコックのボートツアーについて紹介していきます。
この記事は2024年4月の情報に基づき作成されています。
タムコックとは?
ニンビンではチャンアンと並ぶ人気の観光地「タムコック」。
タムコックという名前は「三つの洞窟」を意味し、川下りではその名前の通り3つの洞窟(カエ洞窟、ハイ洞窟、バ洞窟)をくぐり抜けます。
タムコック周辺は稲作地帯でもあるので、ボートツアーでは季節によって異なる田んぼの景色を楽しむことができます。特に稲が黄金色に染まる収穫期の5~6月は、観光のベストシーズンとされ、美しい田園風景の中を進むボートツアーは、チャンアンと人気を二分しています。
ボート以外にも、周辺の田舎道を自転車で巡るツアーも人気があり、長閑な風景を堪能しつつ、ベトナムの農村生活に触れることができます。
世界遺産「チャンアン名勝・遺跡群」の構成資産
料金システム
- チケット料金(1人)・250,000VND=1,500円
- 電動シャトル込み
※1,000VND=60円
ボートは二人乗りなので、一人で参加する場合は、もう一人孤独な人間が来るのを待たなければなりません。
チケット売り場は、何故かボート乗り場とは300mほど離れた場所にあり、チケットを購入したら電動シャトルに乗って乗り場まで移動します。
アクセス方法
タムコックがあるのはニンビンの中心から南へ6kmほどの場所。
一応ニンビンでもGrabアプリは使えますが、バイクは無くタクシーのみとなっています。Grabタクシーの料金相場はニンビン駅からだと、80,000~100,000VNDほど。
ニンビン観光では、バイクもしくは自転車をレンタルする観光客も多く、バイクであれば各ホテルでレンタル可能。料金相場は150,000VND前後となっています。
ハノイ発の日帰りツアーで訪れる人も多く、タムコック以外に、ホアルーとムア洞窟も一緒に周るプランが一般的。
観光のシーズン
タムコックの観光シーズンは1~6月。
1~3月は雨も降らず基本的に過ごしやすい気候。1、2月だと寒いこともあるので防寒具も必要になるかもしれません。5月から雨季に入りますが、曇り空の時こそ水墨画のような風景が広がります。
稲の収穫期が5月末から6月。この時期のタムコックは黄金色に染まり特に美しいとされる時期です。
4月は熱波が到来しやすい季節になり、体感温度は40℃以上まで上がるので、観光は非常に難しくなります。
私がベトナムを訪れていた4月は、複数回にわたって過去最悪レベルの熱波が到来していました。その凄まじさは、日没後の19:00でも、体感温度は40℃というあまりにも強烈なもの。
ボートツアーの様子
ボートの定員は2名まで。
私はひとりでやってきたので、同じく一人でやってきていたドイツ人と共にツアー開始。
天気はあいにくの曇り空…、と言いたいところだけど、むしろ曇天の方が景色は水墨画のようで映える。
ボート乗り場周辺は、川に面したリゾートホテルが立ち並ぶ。チャンアンと違い、歴史的建造物があまりないので、ホテルが次々と作られているようです。
自分が宿をとっている駅前とは違い、レストランもコンビニもたくさんあるので、こちら側を拠点にした方が良かったと少し後悔。
ちなみに、ツアーで乗る船は、このように足で特殊な漕ぎ方をします。
リゾートエリアを抜け、いよいよ本格的な田園地帯へ。
4月ともなると周囲の緑も豊かで生い茂った稲が青々としています。
ニンビンの位置する北ベトナムには日本と同じく四季があるとはいえ、冬は山岳部を除けば大して寒くはならないので2期作が可能。
2月ごろでしょうか?
大体テトあたりに植えられた稲がすくすくと成長していました。
あと2月もすればこれらは黄金色に染まり、タムコックが一年のうちで最も美しい季節になります。
途中、山の上にはムア洞窟の展望台が見えてきます。
ムア洞窟側から見下ろしたタムコックの景色がこちら。
前日、熱波が到来する中汗だくになりながらも登ってきました。
タムコックにある三つの洞窟のうちの一つを潜り抜けます。
細く狭い、かつ天井の低い洞窟の中を何隻ものボートが行き交います。
不思議な形にえぐれた洞窟の天井。
川の流れにより浸食されたというのは何となく理解できますが、何故このような形になるのでしょうか?
雨季に水位が上がっても、川なので波が立ったりはしないでしょうに。自然とは不思議なものですね。
風光明媚な景観から「陸のハロン」とも称されるニンビンのカルスト台地。
ハロン湾には既に行ったことがあるので、今度は、中国の武陵源や桂林にも行ってみたいものです。
厚い雲に太陽を遮られ、視界に映る景色は全体的に色が薄く、水墨画という表現がしっくりきます。気分が沈むような曇天だからこそ、タムコックにおいては、その真価が発揮されているようです。
あとはここに小舟で釣りをしている老人がいたら雰囲気は完璧である。
さて、3つ目の洞窟をくぐった先には、小さな寺院があり、一応ここでボートを降りて見学することも可能。
しかし、私もドイツ人も特に興味はなかったので華麗なるスルーを決め込む。
今一度来た道を引き返しスタート地点へと戻っていきます。
行と同じ道で戻るのですが、向きが変わるだけで景色が変わりまた楽しめます。
サギか何かの群れ。
断崖で草を食む山羊。
巨大なハチの巣。
何故か帰路では生き物大集合。タムコックの豊かな自然を満喫することができました。
おわり
ニンビンで人気の高いタムコック。
チャンアンの方が歴史を感じれる場所だとしたら、タムコックは自然がメインの見どころとなります。今回は、曇りだったという事もあって、図らずも水墨画のような風光明媚な景観を満喫できましたとさ。
時期が違いましたが、また機会があれば、今度は黄金色に染まった田園地帯を見てみたいものです。
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