ウブドでケチャダンスを見るならタマンカジャ寺院がおすすめ!【チケットの買い方・料金・おすすめの席】

こんにちわ。わらびです。

バリ島観光ではデンパサールともう一か所、緑に囲まれた歴史ある村「ウブド」にも行って参りました。

テガラランの棚田にキンタマーニ高原など多くの見どころがある魅力的な観光スポットですが、中でも特に印象に残っているのが、タマンカジャ寺院のケチャダンス。

演者たちの息遣いが聞こえるほど間近で鑑賞した臨場感あふれるダンスショーについて紹介していきましょうかね!

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バリの伝統芸能
ウルワツ寺院のケチャダンス / レゴン&バロンダンス

この記事は2024年6月時点の情報に基づき作成されています。
※10,000IDR=100円

伝統芸能の村ウブド

バリ島の州都デンパサールから北にある村ウブド。

海沿いのリゾートエリアとは異なり、王宮や歴史ある寺院が多く、緑豊かな田園風景や伝統文化が色濃く残る場所で、バリ島のスピリチュアルな雰囲気を感じることができます。

主な見どころとしてはモンキーフォレストやテガラランの棚田、ティルタエンプル寺院、キンタマーニ高原などなど。

多くの見どころがあるこのウブドなんですが、個人的に一番おすすめなのがケチャダンスやレゴンダンスといった伝統芸能。

ウブドでは、各町内会により伝統舞踊のショー団体が組織され、連日様々なショーが行われています。

そのため、ウブドはバリ島における芸術の中心地とも呼ばれているんですって。

ウブドに来たら伝統舞踊を見なきゃ損!

という訳で、ウブド滞在中には、レゴンダンスケチャダンスのふたつを鑑賞してきました。

今回は、タマンカジャ寺院で行われるケチャダンスについてご紹介!

ケチャダンスとは?

そもそも、ケチャダンスとは何ぞや?

という話ですが、これはバリ島の伝統的な舞踊の一つで、終盤に火を扱った演目が披露されるため「ファイヤーダンス」という呼ばれ方もしています。

この舞踊で楽器は使用されず、「チャッ、チャッ、チャッ」というリズミカルな男性の合唱のみで演奏は行われ、これが名前の由来になっているんだそう。

もとは、神聖な霊を降ろして村の厄払いをする「サンヒャン」という宗教儀式にルーツを持っており、1930年代にドイツ人画家のウォルター・シュピースという人物がインド叙事詩のラーマーヤナの要素を取り入れて現在の観劇用のスタイルにアレンジしました。

実はまだ、誕生から100年経っていないという、意外と新しい伝統芸能なんですね。

バリ島では各地でショーが行われていますが、中でもウルワツ寺院のケチャダンスは、崖の上のステージから沈みゆく夕陽と共に鑑賞できるという絶好のロケーションも相まって最も人気があります。

タマンカジャ寺院のケチャダンス

ウブドではいくつものショー団体があり、中でも評判が良いとされるのがタマンカジャ寺院のケチャダンス

当然といえば当然ですが、各町内会でパフォーマンスもそれぞれ異なる特徴を持つようで、タマンカジャ寺院のグループはシンプルにダンスが上手いんだそう。

会場はそこまで広くないので、パフォーマーたちの息遣いが聞こえるほど演者と客席の距離が近く、赤いライトで照らし出される舞台は抜群の雰囲気を演出しています。

寺院の場所

タマンカジャ寺院の場所は、ウブド王宮前から通りを東に300m進み、途中で左に曲がった先にあります。

王宮からは500mほどの距離なので歩いても簡単にアクセス可能。

チケットの購入場所

ウブド王宮の周辺には、日中にチケットの売り子が沢山いて声をかけてきます。

ここで好きな団体のチケットを購入できるのですけど、まあ、この売り子はなんかちょっと信用できないので、自分の場合は王宮の中で直接購入しました。

王宮は日中無料で解放され、敷地内の一角にチケットの販売デスクがあります。

ここでは、タマンカジャ寺院のケチャダンス以外にも、王宮の隣が会場となるレゴンダンスのチケットも購入が可能となっています。

チケット料金

  • タマンカジャ寺院のケチャダンス
    • 100,000IDR
  • 王宮のレゴンダンス
    • 100,000IDR

上記の2か所に限らず、ウブドで行われるダンスショーは基本的に100,000IDR=1,000円のようです。

開催日

タマンカジャ寺院でケチャダンスが行われるのは水曜日と土曜日の週2回。

会場が開くのが19:00、開演が19:30で、そこから約1時間のショーが行われます。

帰る頃はすでに21:00頃と結構遅い時間なので、デンパサールから来るのではなく、ウブドに滞在するというのが良いでしょう。

鑑賞は最前列がおすすめ

タマンカジャ寺院のケチャダンスは、ウルワツ寺院のケチャダンスとは違ってそこまで知名度は高くないので、ツアーの団体客が来るという事は少ないみたいです。

基本的に個人の観客しか来ないので、19:00の開場と同時に行けば最前列の席を陣取ることが可能。

最前列の席では、他の会場では聞くことのできない演者たちの息遣い、最後のファイヤーダンスでは、火の粉が身に降りかかるのではないかと思うほど迫力満点です。

男たちの熱い息遣いと、物理的に熱いスリルを味わいたい方は最前列がおすすめ。

ケチャダンスの様子

最前列の席を取るために19:00の開場と共に入場し席を確保。

そもそも、ウルワツ寺院とは違い規模は小さいので、前で見ても後ろで見ても、舞台までの距離はそこまでは変わりません。

寺院の小ささ故、知名度も低いのか開場と同時にやってくる人なんて殆どいません。

それでもダンスの上手さには定評があるので、時間が経つにつれ徐々に人が集まり、最終的には満席と相成りました。

中央の松明。そしてお祈り。

いよいよケチャダンスが始まります。

まずは「マンクー」という僧侶がやってきて松明に火をともす。

このマンクー、火を司る僧侶で最後のファイヤーダンスでもとても重要な役割を果たします。

とりあえず、ここでケチャダンスのストーリについて軽く説明。

ケチャダンスのストーリー

邪悪な企てによって国を追われた王子ラマと妃のシータ、王子の弟であるラクサマナ。この3人は森に逃れ生活することに。
そして彼らを見つけた悪の魔王ラワナが、妃シータの美しさに魅了され、我がものとするため3人を引き離し、自らの宮殿へと連れ去ってしまった。
妻が連れ去られたことを知った王子ラマは、白猿のハノマンにシータを見つけ出すように依頼する。
ハマノンは宮殿へと向かいシータを見つけ出すも捕らえられ火にかけられてしまう。それでもなんやかんやで上手いこと逃げ出し、最終的には王子ラマが魔王を打ち倒す。

だいたいこんな感じですけど、もっと詳しく知りたいという方は、インド叙事詩のラーマーヤナでも勉強してくださいな。

演者の入場

演者たちが続々と入場してきてショーの開幕。

ショーが始まると、明るいライトから赤く薄暗いライトに切り替わり怪しい雰囲気が醸し出されます。

いよいよ始まるケチャダンス。会場は広くないので最前列と演者の距離は驚くほど近い。

演者と客席の予想以上の近さに驚いたのもつかの間、その異様で独特な臨場感に、あっという間に飲み込まれてしまいます。

カルト?な雰囲気

赤いライトで照らし出される上半身裸の男たち。

お経のよう唱えられる肉声も相まって、どことなく怪しいカルトな雰囲気。

恐ろしいような、神秘的なような…

チャッ、チャッ、チャッと声で奏でながら、手を掲げてリズミカルに動く。そこまで激しい動きではないけど、絶え間なく声を出し続けるので演者たちの息も上がります。

最前列に座っているので、少し足を伸ばせば目の前の演者に足が届くくらいの近さ。

おそらく、他の会場では聞くことのできない息の上がる音までも聞こえてきます。

臨場感が本当にすごい。

魔王ラワナ登場

悪の魔王ラワナ登場。

薄暗くて分かりにくいものの、とにかく悪そうなメイクが施されています。

妃シータを宮殿に連れ去った場面でしょうか?

ハノマン登場

王子ラマに妃シータの救出を依頼されてきた白猿のハノマンの登場です。

王子シータに忠誠を誓い、彼の奥さんを救うために、魔王の居城に乗り込んでくるという勇猛ぶり。

そのためヒンドゥー教では勇気と忠誠心を象徴する神様とされています。

王子ラマから預かった指輪をシータに渡し、自分が王子の仲間であることを証明する場面。

ハノマンはトリッキーに動き回るので、こうも薄暗いとすぐにピントは合わず取れた写真は御覧の通りブレブレ。

ウルワツ寺院では、ハノマンが客席に潜り込むなどコミカルな演出もありましたが、タマンカジャのような小規模な寺院ではそうもいかないようです。

ラワナとの対決

さて、場面は変わりラワナの不思議な力によって囚われてしまった王子とその弟。

しかし、ここで現れた仲間のガルーダによって難を逃れることに成功。

ウルワツ寺院のケチャダンスでは終盤にハノマンが火にかけられますが、この寺院の演武の中で炎を使った演出は行われません。

各寺院の演武でもこのように、ケチャダンスの内容や演出が異なるようです。

最後に、王子が弓矢でラワナを倒しケチャダンスは終了。

次いで炎を使ったパフォーマンスに移ります。

ファイヤーダンス

ケチャダンスが終わると、舞台の中央に油を染み込ませた椰子の殻を積み重ね着火。

燃え上がる炎。

ここから興奮と熱狂のファイヤーダンスが始まる訳ですが、観客席との距離がかなり近いので、安全の確保のために高さ30cmほどの仕切りが置かれます。

何故そんな物が必要かというと…

こうしちゃうから。

そうなんです。

燃え盛る椰子の殻に、裸足の男が飛び込んできて炎を蹴散らすのである。

それ故、仕切りがないと客席にも思いっきり被害が及んでしまうのです。

特に熱がる素振りもなくがっつり燃え上がる椰子の殻を踏み歩き、そして蹴とばす。

一応、椰子の殻が跳ね上がらないようには配慮しているみたいですが、ウルワツ寺院のファイヤーダンスと比べても、目の前で火の粉を上げながら転がるそのスリルは圧倒的。

文字通りの興奮と熱狂があるのです。

蹴とばすたびに周囲に散らばる椰子の殻を何度もかき集め、火が消えるまでそれを何度も繰り返す。

この方は裸足。耐火性なんて一切ありません。

一応この方は、マンクーという僧侶の加護を受けているのだそう。

だからと言って無事とは限らないが、このマンクーなくしてケチャダンスは成り立ちません。

ファイヤーダンスが終わった後の真っ黒な足。

見たところ火傷をしているような跡は見受けられませんが、熱くないか聞いてみたところ慣れてしまって全然熱くないんだそう。

慣れで人体が耐火性能を得れるかはよくわかりませんが、裸足で炎の中に飛び込めるようになるなんて慣れって凄い。

おわり

確かに規模は小さいけども、大満足だったタマンカジャ寺院のケチャダンス。

赤いライトで怪しく照らしだされた男たち。息切れが聞こえるほどの近さで行われるパフォーマンス。そして何より、スリル満点のファイヤーダンス。

正直どれをとっても、ウルワツ寺院より満足度は圧倒的に高かったです。

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