ハノイのローカル居酒屋、魅惑の「ビアホイ」とは?

こんばんわ、わらびです。

皆さんは「ビアホイ」というものをご存知だろうか?

まあ、知らなければ知らないで良いし、知っていたからといってどうという事もない。殆どの人が関わることも知ることもなく一生を終えるだろう。

しかし私はもうビアホイについて知ってしまった…!関わってしまった!

ならばこれを皆に伝え新たな見識を開くというのが私の義務…、いや、天命ではなかろうか!?

全然そんなことはないだろうが、今日は、魅惑のビアホイについて教えて進ぜようかなと思っている。

ビアホイとは?

ビアホイ|Bia Hoi」とは、ベトナムの生ビールブランドの一種を指す言葉。

ベトナムのビールといえば、サイゴンビール、333(バーバーバー)、ビアハノイなどの缶ビールで、レストランでも大抵はこれらが出てきます。

しかし、ベトナム北部地域では、ビアホイを専門的に取り扱う大衆居酒屋も多く、ブランド名ではなく、とりわけこのビールを提供しているお店を示す言葉として定着している。特にハノイを中心に多く見られ、ビールスタンドや居酒屋のスタイルを指します。

ビアホイの魅力は、そのカジュアルでリラックスした雰囲気。屋台や路上の小さな店でプラスチックの椅子やテーブルが並べられ、地元の人々や旅行者が気軽に立ち寄ります。料理もビールに合うシンプルなものが多く、ピーナッツ、揚げ物、ネムルイが提供されてます。

ハノイでは、ビアホイ通りなど特定のエリアに多くの店が集まっていることもあり、旅行者にとってもベトナムの文化を体験する場所として人気です。

魅力その①圧倒的な安さ!

ビアホイの魅力といえば何といってもその安さ。

ビール一杯が安いところでは60円。

ローカライズされた路地の間でやっているお店なのか分からないようなところでは、30円くらいで売っていることもあるが、観光客では見つけるのも難しいでしょう。

アルコール度数は3%程度と低く少し薄味ではあるが、逆に考えれば、水分補給がてら飲むこともできるナイスなお酒でもある。

ベトナムの蒸し暑い気候で、思うままにビールをがぶ飲みしても酔いにくいというのは、もはや利点といっても差し支えない。

ホースから直接グラスに注ぐ光景はビアホイの風物詩。

こういった衛生観が少し怪しいところもビアホイの魅力である。

私個人としては、ビールに含まれる微量なアルコールで、消毒が行われているものだと思っています。

また、お店の前の路地にまでテーブルが広がっているのが大半なので、効率よくビールを配給するため、ピッチャーにビールを注ぎ、それを個別にグラスに注いで回るというスタイルも取られています。

お店によっては衛生観ガン無視なところもあるが、それもまたビアホイの魅力。

わざわざ店員を呼ばずとも、グラスが空になると向こう側から声をかけてくるので、人前で声を上げるのも苦手なコミュ障でも問題ありません。

魅力その②ビールはテイクアウトも可能

ビアホイでは、なんでもいいからペットボトルの容器をお店の人に渡せば、それに入れてビールを持ち帰ることもできる。

むろん料金は1リットルで150円程度とかなりお得。

容器さえあれば、ホテルでも安酒をあおることができるという訳だ。

見た目は、ミネラルウォーターのペットボトルに入った茶褐色の液体。

かつてトルコを自転車で横断をしていた時の事。幹線道路の脇には決まってこれと同じ見た目のペットボトルがたくさん落ちていた。

トルコ人はみんなおっちょこちょいで、ビアホイ帰りに落っことしたのだろうか?

魅力その③酒に合うメニュー

ビアホイは居酒屋なので、当然酒に合う料理もあります。

とりわけ、ビアホイでの定番メニューといえば「空心菜炒め」と「揚げ豆腐」。このふたつでしょう。

どこのお店にも必ずあるメニューで、北部の少し濃いめの味付けは、ビールと非常に合うようになっています。

ビアホイのメニューは、複数人でシェアする前提の大皿料理が多いが、これらの定番メニューは一人でも食べれる量となっている。

ネムチュア」という、豚肉に香辛料を混ぜバナナの皮に包んで発酵させたものも軽いおつまみには最適だ。

見た目からして、初めて食べる人には勇気がいるかもしれないが、味はガーリックが効いた酸味のあるカルパスといったところでしょうか?

まあ、カルパスとは形状以外似ても似つきませんけど、中には豚皮が入っており、コリコリとした触感がなかなか癖になる。

実は結構人気らしく、売り切れていることが多々ある。

ネムチュアは、1本単位で注文できるので、気になる方は挑戦してみても良いかもしれません。

ハノイでおすすめのビアホイ

ハノイにはいくつかビアホイの集まる通りがありますが、中でも「Đường Thành通り」がおすすめです。

最近では、外国人観光客向けのビアホイも散見されますが、ここは旧市街からは少し離れているので、ローカルな雰囲気の漂う本来のビアホイ文化が残されています。

この通りの中では「Quán Bia Hơi Bát Đàn」というお店の人気が最も高いのでぜひ足を運んでみて下さい。

そしてもう一店舗。

私一押しのビアホイ「HaNoi Draftbeer & Traditional food」。

この店は、一般家庭の一階部分で営業されている、知る人ぞ知る名店。地元ガイドもよくお勧めするお店で、ガイドに連れられ訪れる外国人観光客もかなり多い。

ビール一杯10,000VNDと他のビアホイよりも安く、どの料理も一人前の量というのも有難い。これなら一人で訪れお酒と料理を存分に楽しむことが可能。

見てほしい。この店の前に適当に置かれたテーブル席を。

これがビアホイ本来の古き良きスタイルと言えよう。この気の抜けた感じが形容しがたいのだが、私の感性にぶっ刺さり連日通うこととなった。

連日通っていたら、オーナーも顔を覚えてくれて、メニューにない晩御飯を分けてくれるまでに至った。

席数は多くは無いが、この人と人の距離間の近さが案外心地よかったりする。

オーナーの人柄…、というか、口数は多くないが、あの何とも言えない独特の雰囲気。

威圧感を与えるでもなく、目の前にいてもさして気になるわけでもない。実は、悟りを開いた人物ないのではないかと思う。

さて、この店で一番のおすすめメニューが、ネギがたっぷり乗った揚げ豆腐/40,000VND=240円。

中華風のスープで味付けされ、衣だけでなく、その中に包まれている豆腐にまでスープが染み込み、嚙んだ瞬間口いっぱいに旨味の奔流が広がるのです。

少し濃いめの味付けとなっているのでビールがぐいぐい進む。

正直ここまで美味しい揚げ豆腐は食べたことがない。

ハノイ滞在中はほぼ毎日訪れ、このメニューだけは必ず注文していました。

空心菜炒め/35,000VND=210円。

こちらも、揚げ豆腐と同じ味付けでこれまたビールが進む。

これも連日頼んでいたので、お店の人からは、何らかのあだ名をつけられていたに違いない。

揚げ春巻き/40,000VND=240円。

牛肉と漬物を炒めご飯にのせた家庭料理/50,000VND=300円。

品数はそこまで多くないが、レストランとは違う、家庭の味付けを堪能できるのもこのお店の魅力でしょう。

いずれベトナムにはまた行くので、必ずこの店に訪れるだろう。

おわり

素晴らしきベトナムの文化「ビアホイ」。

はまる人はとことんはまるだろうし、私はもうこの文化の虜。安酒と美味しい料理を求め、また舞い戻る日も遠くはないでしょう。

お酒を飲む人もそうでない人も、ベトナムでは是非とも体験してほしいものです。

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