世界遺産ミーソン遺跡、見どころとホイアンからのアクセス方法

こんにちわ。わらびです。

ホイアンでは、その旧市街が世界遺産に登録されていますが、それとは別にもう一つ日帰りでアクセス可能な世界遺産「ミーソン遺跡」もあります。

今回は、ミーソン遺跡へのアクセス方法や見どころについて紹介しようかな?

ミーソン遺跡とは?

ミーソン遺跡」は、ベトナム中部のクアンナム省に位置する、古代チャンパ王国で4~14世紀にかけて建設されたヒンドゥー教の寺院群。

この遺跡は、チャンパ王国の宗教の中心地として機能し、特にヒンドゥー教のシヴァ神を祀る寺院が多数あります。歴代王の戴冠式や重要な儀式が行われ、宗教的な要素だけでなく、政治的にも重要な場所でした。

遺跡の起源は、4世紀に時の王がシヴァ神を祀るために作った木造の祠堂が興りとされ、7世紀になるとレンガを利用した祠堂が建設されるようになりました。

王国の滅亡後、ミーソンは長らく放置されていましたが、19世紀末フランス人考古学者により再発見され研究のため保存活動が行われました。ですが、先人たちの努力虚しく、ベトナム戦争中の空爆により多くの建物が破壊されてしまいました。

現在残っている遺跡群は、7~13世紀に作られた遺跡となっています。

「ミーソン聖域」として世界遺産に登録

アクセス

ミーソン遺跡はホアンから40㎞離れています。

市内のホテルやツアー会社の送迎もあり、Hoi An Expressでも半日のツアーが催行されています。

それ以外だと、バイクをレンタルして自力で訪れるというのも一般的。道のりはほぼ平坦なので自転車で行く人も少数ながらいます。

ホイアンでバイクをレンタルする場合の料金相場は150,000VND=900円前後。

片道約1時間ほどで、ガソリンはメーターの半分ほどあれば往復可能。

駐車場についての注意点

ミーソン遺跡には有料(5,000VND)の駐車場があります。

遺跡の入り口前にあるレストランでは、あたかもそこが遺跡の駐車場であるかのように誘導しています。一応、無料駐車場を謳っているものの、利用に際しては、料理のオーダーなり何かしらの商品の購入が必要。

ベトナムの観光地ではよくある手法で、停めたバイクを強制的に移動するなど、トラブルになりかねない強引な方法を取る人もいるので注意。

入場料

ミーソン遺跡の入場料は、150,000VND=900円。

遺跡の見どころ

遺跡群はA~H、8つのグループに分かれ、以下の順に見学していきます。

  1. E、F
  2. G
  3. A
  4. B、C、D
  5. H

入り口から遺跡群までは距離があるので、電動シャトルに乗っていきます。

入場ゲートを入って右側のところには博物館もあるのでお忘れなく。

日本の援助で修復されたということもあり、日本語で書かれた案内もあります。

グループE、F

コースの最初にあるグループEとF。

大部分がベトナム戦争時に受けた爆撃で破壊され、残った部分も劣化が非常に激しく今にも崩落しそうになっています。

Eの祠堂はミーソン遺跡では最も古いものとされ、宝物庫として利用されていました。

最近修復が完了したばかりで、古いレンガの多くは差し替えられたためほとんど残ってはいません。

Fの祠堂は崩落寸前で周囲を補強で支えられ修復作業中。

他の遺跡も原型がわからないほど崩れ地面に埋まっています。

グループG

グループGは、複数の建造物からなる遺跡で、現在残っているのは再建された中央の祠堂のみ。

それ以外は基礎部分が残っている状態。

これらの遺跡は接着素材を使わず、特殊な技法でレンガを積み上げ作られています。

レゴブロックのように接地面が凹凸になっている訳でもなく、平たいレンガを少しずつずらしながら積み上げるという方法で、チャンパ王国は、作った建築物を1,000年先まで残せる高度な建築技術を持っていました。

作ってすぐに壊れる中国製や未だ自国で地下鉄を作れないベトナムとは大違いである。

グループA

ベトナム戦争では最も深刻な被害を受けたのがグループAの遺跡。もとは30m近くあった巨大な祠堂は崩落し、今や見る影もありません。

現在は再建された土台部分と、リンガ像が残されています。

グループB、C、D

グループB、C、Dは遺跡の中では、最も規模が大きく保存状態が良い。

全体的に修復箇所が少なく最も歴史を感じられるエリア。ミーソン遺跡では最大の見どころとなっています。

見学ルートには含まれていないものの、近くにはグループLの遺跡があります。

どの祠堂も、ほかの遺跡と違いかなり年季の入ったものばかり。差し替えられている箇所もごくわずか。

遺跡が作られたのは1,000年以上前。

高温多湿で遺跡を劣化させる原因となるカビも繁殖しやすい気候。そんな中で、接着剤を使うことなく積み上げたレンガが原型を残した状態で残っているのにも驚き。

グループDの宝物庫にはシヴァ神像など遺跡で発見された彫刻に加え、ベトナム戦争中に落とされた不発弾が展示されています。

ミーソン遺跡の美術品は、多くがフランス統治時代に盗掘にあったため、ここに残されているものはどれも貴重なものばかり。

グループH

遺跡の見学コースでは最後になるのがグループH。

遺跡の中では最も遅くに作られたとされています。

ここもベトナム戦争中に爆撃を受けて破壊された遺跡で、現在残されているのは、建物の基礎部分と祠堂の壁の一部のみ。

発掘作業もあまり進められていないので、詳しいことは分かっていません。

おわり

チャンパ王国の歴史を物語るミーソン遺跡。

戦争で破壊されるという惨事に見舞われながらも、かつての栄光を今に伝える架け橋となっています。

出土品の多くがダナンにあるチャム博物館に移されているので、もっと詳しく知りたいという場合や、あらかじめ予習として訪れてみるのも良いかもしれません。

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