こんにちわ。わらびです。
ラホールでは腸閉塞のお陰であまり観光できず…
何なら腸閉塞が一向に収まる気配がありませんが、お次はパキスタンの桃源郷「フンザ」へと向かいます。
春にはあんずの花が咲き乱れ、夏は美しい緑に覆われ、秋は紅葉、冬はちょっと見どころ無しのパキスタンの大人気観光地!
そんなフンザに冬に行ってきました。
今回は、ラホールからフンザへのバスでの行き方を紹介します。
隣国タリバンの復権に伴い、フンザ周辺の旧タリバン支配地域ではイスラム過激派の行動が活発化しています。2023年にはバスが襲撃され多数の死傷者が出ています。
もくじ
桃源郷フンザへの行き方
ラホールからフンザに行くには3通り。
- 飛行機:早いが季節によっては欠航するリスクが高い。
- バス:一般的なアクセス方法。春には土砂崩れで道が封鎖されたり、バストラブルで大きく遅れたりする。
- タクシー:バスより高く飛行機よりは安いが使う人はあまりいない。
フンザへ行く人の多くはバスを使ってのアクセスするのが一般的。
なので自分も今回はバスを使って行きました。
安いのでね。
数年前まではフンザへの道のりは険しく、1日以上の時間がかかっていましたが、現在はある事情から大幅にアクセス時間が短縮されました。
目的地はカリマバード村
一言にフンザといっても、「フンザ」とは本来バルティスタン州のハンザ・バレー一帯の地域のことを指します。
多くの観光客が観光拠点にするのがホテルの多く集まる「カリマバード」という村。
フンザ藩王国の藩都が置かれてていた場所で、多くの観光客が示すフンザとはここのことになります。
今回は、ラホールからカリマバードまでのアクセス方法を紹介していきます。
フンザへ行くにはパスポートのコピーが必要
外国人がフンザ方面へ向かう場合はパスポートの顔写真のコピーが10部必要になります。
10部も必要ありませんが、バスのチケットオフィスで10部用意するように言われました。実際に使用したのは6部で残りはバスの乗務員のメモに使われていました。
イスラマバードのチケットオフィスのすぐ近くにコピー機のある店もあるので、事前に用意してくる必要はありません。
パスポートのコピーは帰りも必要になり、ギルギットのチケットオフィスでも可能ですが、ちょっと料金が高いのでイスラマバード側で20部用意して行くと安く済みます。
ラホールからフンザへのアクセス方法
数年前まではフンザに至るまでの道は非常に悪くアクセスには最低でも24時間ほどかかり、運が悪ければ2日という場合もあったそうです。
ここ数年、中国の支援によって道路状況は大幅に改善され半分以下に短縮されました。
ラホールからイスラマバード
ラホールからフンザまでの直通バスは無いので一度首都のイスラマバードを経由していきます。
私が利用したのは「Daewoo Express」
パキスタン旅行では結構な頻度でお世話になる韓国資本のバス会社。
バスターミナルへのアクセスは、メトロのアリタウン方面に乗り、終点の一駅手前で降ります。
チケットを購入だ!
英語で書かれているのでアラビア文字が分からない人でも難なく買えますよっと。
ふむ…、チケットカウンターの行き先にイスラマバードと書かれたものはありません。
首都なのにバスが無いってどういう事?
さっそく詰んだ…
かと思いきや、イスラマバードに行くには、「RAWALPINDI(ラワルピンディ)」行きのチケットを買うそうです。
料金は2200パキスタンルピー(1100円)
青い車体の綺麗なバス。
何故か行き先にはラワルピンディではなくイスラマバードと書かれている。
ナニコレ不思議。
内装もお綺麗である。
シートは少し狭い、私のジャイアントセコイア並に長い脚だとスペース不足。普通の人であれば特に問題ないかと。
バスでは軽食が配られます。
途中トイレ休憩を挟み、約5時間でイスラマバードへ到着します。
ラワルピンディのバスターミナルへ
イスラマバードには外国人の宿泊できるホテルが少なく、あまり設備も整っていないそうなので、夜行バスでも問題ないという方は、その日の内にフンザまたはギルギットへ行くのが良いでしょう。
ただし、ここで一つ問題が。
- フンザ行きのバスの最終便:午後4時
- ギルギット行きのバスの最終便:午後5時
※2023年2月当時
チケットの購入やパスポートのコピーを考えても、4時半くらいまでにバスターミナルに到着しないと必然的にイスラマバードで宿泊する羽目になります。
で、更に面倒なのが…
↑こちらがイスラマバードでの到着場所
↑そしてこちらがフンザ方面へのバスが出てるバスターミナル
バスターミナル間がかなり遠く移動するにも時間がかかります。自力で行くのはちょっと難しいのでタクシーを使うのが無難。
Daewooのバスターミナルから行くには、ターミナル前の大通りを「ピールワダイ」方面に向かう乗り合いバンかチンチーに乗って行きます。
中央分離帯のせいでバスターミナルまで直接行くことは出来ず、無理やり乗り越えてあとは1kmほど歩きます。
バスターミナルに到着したのは4時ごろ。フンザへの直行バスには間に合いませんでした。
ラワルピンディからギルギット
ラワルピンディのバスターミナルは広い。行き先の表示も全部ウルドゥー語ばかり。
普通の旅行客では周りの人に聞くしかないのでしょうが、ウルドゥー語の意味は分からずとも読めはするので難なくギルギット行きのバス会社を発見。
こういう時に読めると便利。
フンザ、またはギルギット方面へのバスを運行しているのは「NATOCO」という政府運営のバス会社。
ギルギット行きのバスチケットを扱っているのは左端の一番カウンター。
時間はギリギリでしたがなんとかチケットは買い、急いでパスポートのコピーも準備。
バス代4000パキスタンルピー(2000円)。コピー代は10部で100円でした。
これがギルギットへ向かう夜行バス。
帰りも同じNATOCOのバスに乗りましたがそこではとんでもない事態になりました。
バスの中にも荷物がぎっしり。休憩で降りる際はみんなこれらの荷物を踏んで歩いていました。
バスはカーブの多い山道を走るのでかなり揺れるのですが、小さいバックパックを頭上の荷台に入れておいたところ落下して、一眼のファインダーのところについているカバー壊れました。
イスラマバード→ギルギットまでは11時間。
以前は24時間ほどかかっていたこのルート、現在は中国の一帯一路のインフラ支援のお陰で大幅に道が良くなり半分以下に短縮されました。
ギルギットからカリマバード
翌朝5時ギルギットに到着。
ここまで来たらフンザまであと少し、次はアリアバドを目指します。
アリアバドまではバスターミナル内に待機している乗り合いバンに乗って行きます。
人数が集まり次第出発ですが、早朝の便はすぐに人が集まるので待ち時間はほとんどありませんでした。
アリアバドまで500パキスタンルピー、2時間で着きます。
アリアバドからカリマバード
これでとうとう最後。
乗り合いバンを降りたら地元の人たちに聞いてカリマバード行きの交通手段を探します。
そして見つけた驚きの交通手段、その名も「スズキ」。
名前の通りスズキの軽トラの荷台に幌を付けたもの。
パキスタンでは日本車のシェアがほとんどを占めており、このように自動車メーカーの名前が交通機関の名前になったりもしています。
カリマバードまでは30分、料金はドライバーによって多少前後しますが30~50円の間です。
おわり
やっとフンザへ到着。
来たは良いけど人がいねえ、店も開いてねえ、ホテルもほとんど閉まってる。
なんたって観光客の全くいない冬。地元の人たちも首都とかに出稼ぎに行ってるらしい。
ラホールからカリマバードまでかかった時間は約20時間、料金は3400円ほどでした。
ラワルピンディからフンザへの直通バスに乗ることが出来たらもっと安く早く来れたのかもしれません。
料金(1パキスタンルピー=0.5円) | 所要時間 | |
ラホール → ラワルピンディ | 2200パキスタンルピー | 5時間 |
ラワルピンディ → ギルギット | 4000パキスタンルピー | 11時間 |
ギルギット → アリアバド | 500パキスタンルピー | 2時間 |
アリアバド → カリマバード | 80パキスタンルピー | 30分 |
今年の三月下旬、フンザに行こうと思っている者です。
ネット検索するとラワルピンディからギルギットまで20時間前後かかるという記事が多いですが、わらびさんは11時間で行けたんですか?
何故なんでしょうね。道が良くなったのかな?
20数時間かかるというのはどれも5,6年ほど前の記事なので、おそらく道が良くなったのだと思われます。
中国の一帯一路のインフラ支援の恩恵ですね。
帰りはバスが燃えたのもありますが、それでも14時間ほどでした。
フンザ地方は過去タリバンに支配されていた地域なので、アフガニスタンのタリバン復権に伴いイスラム過激派の活動が活発化し夜行バスが襲撃され死者も出ています。これに関しては気を付けたところでどうにかなるものではないのでアレですが、あんずの花が咲く春のフンザはきっと綺麗な事でしょう。
是非楽しんできてください!
ご丁寧にありがとうございました!