こんばんは。わらびです。
ジャイサルメールからローカルバスと夜行バスを乗り継ぎやって来た最後の目的地アムリトサル。
シク教の総本山の黄金寺院や印パ国境の閉鎖セレモニーが有名な街。
ここからパキスタンに陸路で入る人も多いと思います。
とうとうインドともお別れなので、余ったインドルピーでぱーッと豪遊でもしようと考えていたら、初日に腸閉塞を患い以降はずっと寝込んでいました。
酷え話だ。
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この記事は2023年2月の情報に基づき作成されています。
もくじ
アムリトサルの黄金寺院とは?

シク教の原点が保管されている総本山、池の中に浮かぶ幻想的な寺院。
装飾に純金が使われているため、一般的に「黄金寺院」や「ゴールデンテンプル」と呼ばれていますが、正式名称は「ハリマンディル・サーヒヴ」という名前。
16世紀後半に建設が開始されたこの寺院は、宗教やカーストの壁を越えて誰でも受け入れる開かれた聖地として設計されました。
寺院は最も神聖な本殿に至るまで東西南北すべてに門が設けられているのも、平等の精神を体現するため。
人種、国籍、宗教、階級、思想など挙げればきりがありませんが、あらゆるしがらみに関係なく万人を受け入れるという博愛主義を掲げるシク教。そしてその総本山であるアムリトサル。
過去何度も衝突を繰り返してきたインドとパキスタン、両国を行き来できる唯一の国境がこのアムリトサルにあるというのも、ヒンドゥー教、イスラム教のどちらにも属さないシク教の聖地だからこそなのかもしれませんね。
シク教徒とターバン
インドと言えば、カレーにヨガといったイメージがあるかと思います。あとターバンを巻いた人たち。
インド人のイメージのひとつである、ターバンを頭に巻いた人たちというのがシク教の方々。
シク教の男性は髭と髪を切らないので、それを纏めるためにターバンを巻いているんだそう。
イギリスの植民地政策では分断統治のために、数の多いのヒンドゥー教とイスラム教を押さえつけるべく、少数派のシク教徒が優遇され、国際的な職に就く人が多かったようです。
そのため、インド人にターバンのイメージが付いたとされています。
黄金寺院観光
服装について

寺院に入るに当たってのルール。
寺院の敷地内は土足禁止なので、靴は入り口で預ける必要があります。
それと、露出の多い服装はNG。
例として、膝丈以上の短パンやスカート、ノースーリのノシャツなど。
ここまでは一般的な寺院と一緒ですが、シク教の寺院では男女ともに髪を隠す必要があります。
髪を隠す宗教といえばイスラム教のイメージがあり、厳密には教えとして女性が髪を隠すという記述はないものの、男女ともに美しい部分、つまりは異性にとって魅力的な部分は極力隠さなければならず、女性にとっては髪もその部分にあたるので隠さなければなりません。
一方シク教では、髪は神から与えられし神聖なものなので切ってはならず、性別に関わらず隠し保護するということなんだそうです。
同じ信仰上の理由でも、こうもまったく理由が違うというのも面白いものです。

頭髪を隠す用のバンダナは、靴の預け場所や入り口付近など各所に置いてあります。
ところでふざけているわけでもなく純然たる疑問なのですけど、スキンヘッドやハゲの人ってこの制約に引っかかるのでしょうか?
持ち込めるもの
髪を隠す以外にも、持ち物にも厳しく規定があります。
バックパックやカメラなど大きな荷物も持ち込めず、革製品もダメなのでベルトや皮財布にも気を付けなければなりません。
また、火器の持ち込みも禁止なので、タバコを吸う方は気をつけましょう。
基本的に持ち込めるものといえばスマホくらいになります。
本殿と聖なる池

黄金寺院の浮かぶ池。
名前を「アムリタ(不死の霊水)サロヴァル(池)」と言い、街の名前の由来にもなっています。


池の真ん中に浮いているのがシク教の聖地、黄金寺院。
正しくは「ハリマンディル・サーヒヴ」。
黄金の名の通り、上部の装飾には本物の金が約750kg使われています。
シク教徒以外でも中に入ることが出来るので行ってみましょう。
シク教の寺院は万人を受けいれるという思想から入口が東西南北にあり、この池に浮かぶ寺院にも四方向に入口が設けられています。
しかし、寺院に続く道は一本のみ。
なんでもシク教の教えの帰依を表しているんだとか。

入り口にはすごい行列ができていましたがこれでもマシな方、長い時では何時間も待つことがあるんだそう。
朝早かったこともあり自分は30分ほどで入場できました。
内部の写真撮影は禁止されているので画像はありません。
うっすい感想ですが豪華でした。

帰り際にこんなお菓子を貰いました。
それにしても手が清潔、インドを1カ月以上旅行して来たとは思えない。
無料の食事
黄金寺院で有名なものと言えば無料の食事「ランガル」。
数を聞いてもまったく想像もつきませんが、なんと!1日10万食もの食事が用意され、24時間配給されています。
食事が提供されるのは寺院の東側にある「Langar Hall」。案内板もあります。


手順としては、入り口で銀のお皿を受け取り後は人の流れについていき、空いている場所に詰めて座りましょう。
お皿を目の前に置いて待っていると係の人がやってきて食事を盛り付けてくれます。
配膳する人は定期的に巡回しているのでおかわりも可能。

ヒンドゥー教の差別的なカースト制を否定してできたシク教では、身分に囚われず共に食事を摂る。
これこそがシク教の理念を表した光景のひとつで、非常に重要な要素でもあります。

メニューは、チャパティとライス、カレー、野菜の炒め物、甘い粥?でした。
野菜炒めがばりウマだったので、卑しくもおかわりしてしまいました。
水も注がれましたが、ちょっと怖い。飲むことは出来ず。
折角頂いたのになんか申し訳ない。
これは誰に対しても無料で配られるお食事で、宗教、人種、国籍などあらゆるしがらみはありません。
ただ、無職の分際でただ飯を食らうのも気が引けるので、しっかりと寄付をしてきました。

大量のカリフラワー。

ボランティアのシク教徒の方々。皆さん野菜を剥いています。
本当にありがとうございます。
黄金に輝く寺院よりも、ここに集う人々の精神性のほうが圧倒的に美しいのである。
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食後、人だかりがあったので近寄ってみると…

おっとお、何だコレ?
ジュースがたくさん、しかも値段は5ルピーとえげつないほどの安さ。
いくらインドの物価が安いと言えこれは安すぎないかな?
おそらく、シク教の援助か何かでここまでの安さで提供されているのでしょう。
シク教の博愛理念には驚かされるばかりである。

ほとんど飲んだことの無いマウンテンデュー。強い炭酸が好みの私にとってはイマイチでした。
日によって品ぞろえが変わるようで、他の日に行った時はペプシでした。
ここらで良い時間だったので一旦宿にチェックインしに向かう。
後日またゆっくり観光しようと思っていましたが、腸閉そくのせいで、それが叶うことはありませんでした。
おわり
アムリトサルには4日間いましたが、観光はこことワガ国境セレモニーだけでお終い。
初日の夜に腸閉塞に倒れたのです。
今までで一番重症で、症状は2週間以上に渡って続きましたとさ。
終わり良ければすべて良しとも言いますが、これは中々のバッドエンド。
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