こんにちは、わらびです。
フンザでは春の訪れとともに咲き乱れるあんずの花!その名に違わぬ桃源郷っぷりを大満喫してきました…
ん、あれ…おかしいな?
フンザがあまりに散々だったせいか記憶の捏造が始まっている…?
ずっと灰色の曇り空で花どころか草もまともに生えていなかったはず。
最後はバスが燃えたしね。
記憶の捏造はそこそこ深刻な問題ですが、ひとまずそれは置いといて、フンザからラホールへいったん戻って数日逗留。今度こそ絶食して体調を整えて、次に目指すはパキスタンの危険地帯のひとつ「ムルタン」です!
もくじ
危険地帯?ムルタン
パンジャーブ州南部の歴史都市ムルタン。
南アジア最古の現存する都市の一つと言われ、モヘンジョダロと同じ時期に誕生した都市と考えられています。
街にはイスラム教の聖人が祀られた霊廟が多くあり「聖者と神殿の街」なんだそう。
で、このムルタンという街、外国人が観光するとなると少し敷居が高い。宿泊と行動に大きな制限がかかるのである。
外国人がムルタンで受ける制約は以下のふたつ。
- 外国人が宿泊できるホテルは政府の認可を受けた一部のホテルのみ
- 外出時は武装した護衛が必須
護衛はともかく、ホテル探しは特に難しく、英語じゃないと情報が出てこないので日本人には調べるのが厳しいかと思われます。
更には、外国人が宿泊できるホテルはどこもセキュリティがしっかりしていてその分高額。安くても5,000円台なのでこれが大きな障壁になっているのではないでしょうか?
パキスタンでは観光地の一つではありますが、情報が少ない未知のエリアになります。
ムルタンへのアクセス
ムルタンはラホールから南西へ300km、バスで約6時間の距離にあります。
私は韓国資本のバス会社「DAEWOO」を利用していきました。お値段たったの950円。
ムルタンからはモヘンジョダロ観光の起点となるサッカラにもアクセス可能。サッカラもムルタンと同じく護衛が必要な地域です。
ムルタンのバスターミナルはこの場所。
街に到着した時点ではまだ野良外国人。ホテルにチェックインしない限りは護衛の義務が発生しないので自由に街を歩けます。
ムルタンで外国人が滞在可能なホテル
外国人がムルタンに滞在する場合、政府から認可を受け、武装した警備員が常駐しているホテルにしか泊まることは出来ません。
数年前まで外国人を受け入れているホテルはたったの5軒しかありませんでしたが、最近では徐々に増えてきているようです。
今回私が宿泊したのは、この「HOTEL MULTAN CONTINENTAL」。
シングル1泊2900円。
現状(2023年2月時点)外国人が宿泊できるホテルの中では最安値、入り口は全て鉄格子で塞がれ、地下に武装した警備員が常駐する政府の認可を受けたホテルです。
少なくともまだ日本語で検索して出てこない情報です。複数ヵ国語を駆使し到底普通の日本人では辿り着けないような情報もチャチャっと入手しちゃう私って実は優秀?
何やかんやで情報収集能力に長けたできる子ちゃんなのである。
チェス盤みたいな模様のダブルベッド!
他の宿泊客がいないということだったので、お値段変わらず最上階の角部屋にグレードアップしていただきました。
ありがてえ。
ただね、この部屋……、WiFiが不安定!
最上階の角部屋だからね。
本当はベッドに寝ころびながらスマホとかPCでブログを書きたかったのですが、入り口近くでしかWiFiが繋がりませんでした。
ちなみに、隣にある「ホテルシンドバッド」も外国人が宿泊可能。ただし1泊で1万円ほどします。
外出時は護衛が必要
ムルタンでは、近くのお店に外出するにしても、必ず武装した護衛が必須になります。
ホテルが政府の認可を受けている以上、ホテル側は外国人宿泊者の安全を保守する義務があるんです。
あるんですが…、
何故かホテルに常駐していた護衛の人は、ただの一度も護衛に付いてきませんでした。
例えば、近くのレストランに行く際は「近くだから護衛は必要ない」と言い付いてきませんでした。
もしくは、通りの向かいにある銀行の警備員を呼び寄せ護衛代行をしていました。
遠出する際はトゥクトゥクの運転手にしっかり送り届けるように念押し、そして自分は付いてこないという職務放棄ぶり。
無職の私が言うのもなんですが、ちゃんとお仕事しなさい。
テロや過激派の脅威が薄れてきているので、以前ほど躍起にならなくてもいいのでしょうが、この仕事のサボりっぷりは問題だと思います。
というか護衛代行を快く引き受けてくれる銀行の警備員人が良すぎじゃないか?
滅多に働かない警備員ですが、3日間滞在した中で彼がした唯一の仕事らしい仕事というのが、遠出の際に使うトゥクトゥクの料金交渉。
それだけ。
トゥクトゥクのナンバーを控える警備員。
ホテルの地下で身分証明書や連絡先を抑えられるトゥクトゥクのドライバー。おそらくこの時しっかり送り届けるように念押しされています。
身分を抑えられているのでドライバーもボッタくりとかできないみたい。
たかだか客を運ぶだけなのに身元とか抑えられて災難、チップとして多めに払いました。
ムルタンの観光名所
ムルタンでは外出に制限がかかるのでおいそれとは外出できず、3日間で観光できたのは2カ所のみ。
ホテルの前から武装警官のたくさんいる観光地まではトゥクトゥクを使えばドアトゥドアで行けますが、バザールなどでは警備員自ら歩いて護衛しなきゃならないので行くことは出来ませんでした。
まあこれは警備上の都合とかではなく、ホテルの警備員が仕事したくないというだけなのですがね。
コフナカシーム庭園
ムルタンの見どころで一番有名なのが、街の中心にある「コフナカシーム庭園」
イスラム教の聖者が祀られた霊廟が多くあり、これが「霊廟と神殿の街」の由来になっています。
エイド・ガー・マスジド
こちらは少しマイナーですが個人的におススメの場所「エイド・ガー・マスジド」
改装されたものですが内部の青いタイルは非常に神秘的。
イスラム教の神学校としても利用されています。
おわり
外国人は武装した警備員がいなければ歩くことのできない街ムルタン。
軽く歩いてみましたが危険そうな雰囲気などなく、街の人と話してみましたがもうテロも起きてなくて危険などないと言っていました。
と言ってもいつ何が起きるか分からない、大いに不便だろうがパキスタン政府の意向に従っておくのが吉。長いものには巻かれ公権力にはひざまずく、それが一番。
それにしてもこの警備員、ビックリするほど仕事しなかったな…
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