こんにちは。わらびです。
マシュハドから1400kmの大移動を経てやって参りました、イラン4大観光都市(私が勝手に言っているだけ)がひとつシーラーズ。
SNSで爆映えしまくることで有名なピンクモスクがある場所で、おそらく日本人に一番人気のイランの観光地なのではないでしょうか?
自分にもそのイメージしかありませんでした。ですが、意外な事にシーラーズはイラン発祥の地。
イランの歴史を語る上で重要な地なんだそう。
まあ歴史に関しては殆ど語る気はないけど、シーラーズの観光スポットを紹介していきます。
- テヘラン
- コム
- カーシャーン
- ヤズド
- ケルマーン
- マシュハド
- シーラーズ
- イスファハーン
- シューシュタル
- ケルマーンシャー
- ウラマナト
- アルダビール
- タブリーズ
この記事の情報は2023年5月時点でのものになります。
もくじ
ペルシア人の誇り「シーラーズ」
イラン南西部、ファールス州の州都「シーラーズ」。
世界にその名を轟かし古代オリエントを支配するほどの絶大な力を誇ったペルシア人。
現在まで語り継がれるイランの栄光の歴史を築き原点となったアケメネス朝ペルシア、その出発点となったのがシーラーズを中心としたファールス地方なんです。
ファールス(もとはパールス)は「ペルシア」の語源ともなっていて、シーラーズ出身でもあえて、ファールス州出身と名乗る人もいます。
イラン発祥の地で多くの歴史とロマン、ペルシア人の誇りを内包し、古代遺跡「ペルセポリス」やSNSで話題となったピンクモスクなど多くの見どころ満載。
シーラーズの観光スポット
シーラーズ市内の主な見どころは結構多めですが、ほとんどが街の中心のバザール周辺に固まっているので足早に見て行けば1日でも充分に観光できます。エラム庭園もちょっと離れていますがタクシーを使えば余裕です。
しかし、もうひとつの大きな見どころであるペルセポリスは、街から60km以上離れ周辺にも別の遺跡がいくつかあるので1日がかりの観光になるかと思います。
お土産選びなんかも考えると少なくとも観光に3日は欲しいところです。
1.ピンクモスク
シーラーズで最も有名な観光スポットと言えば「ピンクモスク」ですね。
ステンドグラスから差し込む光が幻想的、SNSで話題となり日本人にも大人気。これを見たいがためにイランへ訪れるという方も多いのではないでしょうか?
正式名称は「ナシール・アルムルク・モスク」。
ピンクモスクという名前は、タイルにピンクの花が多くあしらわれていることに由来します。
最近では、イラン国内でもVPNによるインターネット検閲の回避方法が広まりSNSも普及したため、イラン人も多く訪れるようになりました。おかげでオープンと同時に大混雑、以前のように幻想的な写真を撮るというのは難しくなってしまいました。
2.バキール・バザール
シーラーズの中心にある「バキールバザール」。
象嵌細工や銅細工、茶葉、香水、ペルシャ絨毯、ギャッベなど一通りイランの伝統的なお土産が揃っていますが、シーラーズ独自の工芸品というのはあまり無いので他の地域でも見受けられるものばかり。
ドラえもんが来なかった場合ののび太君Tシャツとかあるのでお土産にぜひ。
4月と5月にはシーラーズ特産のバハールナランジも並ぶようになるので、この時期に訪れる人は忘れずチェック。
3.バキール・モスク
バキルバザールに隣接するように作られた「バキールモスク」。喧騒溢れるバザールとは打って変わって、静かな雰囲気の漂う厳かな空間。
タイル装飾も見事ですが、回廊内に建てられた48本の柱が大きな見どころです。
48本の柱には螺旋状の模様が彫り込まれ、それぞれ前後左右の柱と模様が同じ向きにならないように配置されています。
観光客もそこまで多くないので静かに見学できるシーラーズ観光の穴場。
4.シャーチェラーグ廟
シーア派の聖地のひとつ「シャーチェラーグ廟」。
マシュハドに霊廟のある8代目イマーム、アリー・リダーの弟である「ハズラト・シャーチェラーグ」を祀った霊廟です。マシュハドのエマームレザー廟同様に豪華な装飾が施され、夜のライトアップは幻想的。
イスラム教徒以外でも入場可能で無料のガイドが同行してくれます。
霊廟周辺のバザールでは、シーラーズ土産のマスカティー・シーラージーとユーヘを取り扱う店舗が多くあるのでお土産探しはこの周辺がおすすめ。
5.エラム庭園
「ペルシア式庭園」として世界遺産に登録されている9つある庭園のひとつが、シーラーズの「エラム庭園」
何といってもここの見どころは、園内に咲き乱れる美しい花々。色とりどりのバラやシーラーズ特産のミカン、その他名前は知らないけどキレイな花たちは見事というほかありません。
まさか2時間もずっと花を眺めることになるとは思ってもいませんでした。
そもそも自分に、花を美しいと感じる感性があったことに驚き。
6.ガバムハウス
ガージャール朝時代に要人との会合などを目的として作られた宮殿「ガバムハウス」。
庭にはシーラーズ特産のミカンの木が多く植えられていることから「ナランジスタン(ミカンの庭園)」とも呼ばれています。
邸宅内は鏡細工や象嵌細工、モザイク画、彫刻などなど、シーラーズの職人たちの技が光る美しい美術品であふれています。
クルミの木でできた扉には魚のウロコで装飾が施されています。気になって嗅いでみたけど当然臭くはありませんでした。
7.ペルセポリス
世界史にも登場する、古代オリエント世界で絶大な力を誇ったアケメネス朝ペルシアの古代都市「ペルセポリス」。イランが誇る栄光の歴史を今に伝える重要な土地。
紀元前518年ダレイオス1世により建築が開始され、その後3代に渡り完成までに60年の歳月を費やしました。
アケメネス朝支配下のオリエント各民族から莫大な財宝がここに献上されたとされ、ペルセポリスを陥落させたアレクサンドロス大王は、ロバ1万頭とラクダ5先頭を使って財宝を運び出したとされています。
ちょっと遠いけど、シーラーズから片道500円くらいで行けます。
8.ナクシェ・ロスタム
岩山に掘られた巨大な遺跡「ナクシェ・ロスタム」。
十字の遺跡が、ダレイオス1世などアケメネス朝ペルシアの歴代王墓。その下に掘られたものがササーン朝時代の戦勝記念碑、他にもゾロアスター教寺院があります。
ペルセポリスから6kmほど離れていますがタクシーで150円ほどの距離なのでセットで観光するのがおススメです。
おわり
シーラーズには3日間滞在しましたが、見どころが多く朝から晩までずっと観光しっぱなし。泊ったホステルもせっかくいい雰囲気だったというのにあまりゆっくりする暇はありませんでした。
さすがはイラン4大観光都市の一角といったところでしょう。