こんにちわ。わらびです。
エジプトを訪れると、まずはピラミッドや王家の谷といった世界的に有名な観光地に心を奪われますが、旅行をさらに楽しくしてくれるのがその国に根付いた食文化。
過酷な暑さに耐えるために作られたエネルギーたっぷりの主食、ナイル川で捕れた魚、地中海の新鮮な魚介を使ったシーフードなど様々。
まあとりあえず、エジプト料理を紹介していきましょう!
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もくじ
エジプト料理について

エジプト料理は、ナイル川流域の豊かな農産物と地中海、中東、アフリカと交わる地理的条件に育まれてきた食文化。
古代からナイルの恵みと呼ばれる穀物や豆類は人々の主食となり、今もなおコシャリやフムスといった国民食に受け継がれています。
野菜をふんだんに使ったマフシーやモロヘイヤスープ、そら豆のコロッケであるターメイヤなど、栄養豊富で素朴な料理が多く、肉料理は鶏を中心に香辛料と共に調理されます。
国土の広さの割に人の生活圏はデルタ地帯とナイル川沿いに集中しているので、地域による食文化の違いというのはそこまで大きくありませんが、地中海沿岸のアレクサンドリアでは魚介料理が豊富で、西部のオアシス都市ではベルベル人由来の北アフリカ料理が食べられていたりもします。
一言にエジプト料理といっても、一般にレストランで提供されているものから家庭料理まで挙げればきりがありませんので、ここではエジプト旅行中に食べた料理を紹介していきます。
アエーシ

エジプト人の主食のパン「アエーシ|عيش」。
フムスやスープにつけるのは勿論、中が空洞になっっているので、これを半分に切って中に具材を詰めサンドイッチにしたり楽しみ方の可能性は無限大。
名前には「命を支えるパン」なんて意味もあるらしく、とりあえず食卓にはこれが並びます。エジプトではこのパンから逃れることは無可能。

アエーシには厚みのある「バラディ」と薄い「シャーミ」の2種類があり、サンドイッチに使われるのは基本的に生地の厚いバラディの方。
自炊してみたのですが、薄焼きのシャーミのほうをサンドイッチにすると、すぐに油が染みて手がべちょべちょになってしまいますので注意。
コシャリ

エジプトのソウルフードとして有名な「コシャリ|كشري」。
お米とパスタ、豆をトマトソースと混ぜ合わせて食べるエジプトの国民食。
値段も安くボリュームたっぷり、提供も早くテイクアウトもできる手軽さからその人気ぶりは絶大で、エジプトではコシャリのみを提供する専門店が至る所にあるのが当たり前。
お店によって具材の量の配分が異なり、一つとして同じ味の物はないとされ、一見単純そうに見えますが非常に奥が深い。
シャアリーヤ

エジプトの定番の主食スタイルのひとつ「シャアリーヤ|شعرية」。
細いパスタを油で炒め、米と一緒に炊き込んだもの。エジプトでお米といえば大抵はこの料理が出てくる食卓には欠かせない存在です。
パスタと混ぜただけのシンプルな料理でありながらとても美味。不思議。
サラタ・バラディ

トマトやキュウリ、タマネギなどを刻んで塩と酢で味付けした「サラタ・バラディ|صلطة بلدي」。
見てわかる通り普通のサラダなんですけど、普通の水道水で洗われているかもしれないし生野菜ということもあり、エジプトの衛生事情的にちょっと…
レストランではよく出てくるんですけど、おなかを壊す場合もあるので、自信のない人にはあまりおすすめはできません。
ホンモス(フムス)

「ホンモス|حمص」。は、ひよこ豆をペーストになるまで磨り潰し、塩、レモン、オリーブオイルなどで味付けした料理。
謎の白いペーストが食卓に並んだ時、初めて見る人はびっくりするかもしれませんね。
こちらもサラダ同様、肉料理を注文すると一緒に出てくることが多く、エジプト旅行では必ず食べることになるでしょう。
濃厚でしっかりとした味付け、特にクセもないので初めての人でも問題なく食べることができるでしょう。
リサーン・アスフール

「スズメの舌」という名前をもつ米粒のようなパスタ「リサーン・アスフール|لسان العصفور」。
何故よりによってスズメの舌なのかわからないけど、調べてみたところ確かに似ているような気がします。
スープに入れて食べることが多く、軽い食事や家庭料理として人気。
形がユニークでスープの底から掬い上げた時の様子が印象的なため、旅行者にとっては思い出に残るのではないでしょうか?
ファルハ・マシュウィー

エジプト料理ではオーソドックスな鶏のグリル「ファルハ・マシュウィー|فرخة مشوي」。
香辛料やレモン汁で下味をつけ、炭火やオーブンで焼き上げたもので、どこのレストランにも置いてある定番中の定番。
エジプトに限らずどこの国でもあるでしょうし、もはや食べずとも味は想像に難くありません。
ハト料理

エジプトの意外な名物料理の一つ「ハト料理」。
小ぶりのハトをローストした「ハマーム・マシュウィー|حمام مشوي」や米やハーブを中に詰めた「ハマーム・マフシー|حمام محشي」が一般的。
少し珍しい食材ですが、クセは少なく鶏肉に近い味わい。
食べたこと自体が話のネタになる、観光客にとっては文字通り異国感を味わえる一品です。
ハトには可食部があまりないので、中にお米が詰められたハマームマフシーがおすすめ。
モロヘイヤ

クレオパトラも美容のために好んで食べたとされる野菜「モロヘイヤ|ملوخية」。
エジプトでは細かく刻んでスープとして提供されるのが定番。
鶏の出汁とニンニクで味付けされているので、パンやご飯が進む一品となっております。
当然モロヘイヤなので粘り気はありますが、納豆を食べる日本人であれば特に気にならないでしょう。
ターメイヤ

そら豆を使ったコロッケのような料理「ターメイヤ|طعمية」。
エジプト発祥で、他の中東地域ではファラフェルとも呼ばれています。
外はカリッと、中はふんわりしていて、朝食や軽食として人気。
サンドイッチに挟んで食べるのが定番ですが、気軽につまむスナック感覚でも食べれるため、観光客にも試しやすい料理となっています。
サンドイッチ

エジプトでは定番の軽食「サンドイッチ」。
サンドイッチと聞いて一般的に想像するものとは異なり、アエーシの中に何かしらの具材を挟んだものがサンドイッチと呼ばれます。
フムスにターメイヤ、野菜炒め、漬物など特にこれと決まった具材はなく、エジプトではとりあえずアエーシに何かを入れたら、それはもうサンドイッチなのである。

店頭に並べられた総菜から、中に挟む具を選んで購入するのがよくあるスタイルで、大量の具材の中からどれを選ぶか悩みどころ。
マフシー

「マフシー|محشي」は、アラビア語で「詰め物」を意味する言葉で、エジプトを代表する家庭料理のひとつ。
野菜の中にコメを詰めて炊いた料理で、ズッキーニやピーマン、ナス、キャベツなどが一般的に使われ、味付けは基本的にトマトと香辛料でされている。
野菜とおコメ、材料はシンプルながらも、満足感のある優しいおふくろの味。
シャクシューカ

エジプトを含め、アラブ地域で広く食べられている朝食料理の定番「シャクシューカ|شكشوكة」。
味付けのベースは香辛料とトマト、具材はひき肉と玉ねぎ、青トウガラシがよく使われます。
一般的な調理法は、具材を炒め最後に卵を乗せてからオーブンで焼く方法が多いそうですが、具材と卵を一緒に炒めただけのスクランブルエッグタイプもよくあります。
ターゲン

「ターゲン|طاجين」は、エジプト版のタジン料理といえる煮込み料理。
モロッコで有名な三角帽子の鍋「タジン」と綴りは一緒ですが、こちらは、調理で使われる鍋に特に指定はありません。
一言にターゲンといっても結構あいまいな料理で、何か特定の食材を使った料理を指し示す訳ではなく、煮込みだったりグリルだったりもする。
エジプトではトマトソースで煮込んだオクラのタジン。もしくは、マカロニとひき肉にトマトソースをかけて焼いたタジンがよくあるタイプみたいです。
クスクス

モロッコからリビアにかけての伝統食「クスクス|كسكس」。世界最小のパスタとしても有名。
羊肉や鶏肉、野菜と共に煮込まれ、スパイスの香りや旨味を吸ったクスクスは豊かな味わいに変化します。
エジプトではあまり浸透していない料理ですが、西部のオアシス都市では住人の多くがこの料理を生み出したベルベル人ということもあり、一般的に普及しています。
ハワウシー

屋台でよく見られるファーストフード「ハワウシー|حواوشى」。
アエーシにひき肉を挟んで鉄板で焼いたもので、脂っこくて結構ジャンキー。安くてボリューミーなのでこれだけでも一食分を十分に賄えます。
結構お気に入りの料理で、カイロ滞在中は、宿の近くにお店があったということもありよく食べていました。
マシュウィヤート・ムシュキラ

鶏、羊、牛の様々な部位をまとめて焼いた、一皿で色んな味を楽しめる「マシュウィヤート・ムシュキラ|مشويات مشكل」。いわばミックスグリルである。
直訳すると「問題のグリル」という訳の分からない意味になってしまいますが、いろいろ入っていて複雑、ごちゃごちゃしているというユーモア的な表現の一種なのかなと思います。
チャンプルーのような表現がしっくりくるでしょうか?
様々な部位の肉と野菜が混ざっているので味をどう表すのかが難しい。
レバーとかも混じっているので苦手な人がいるかと思います。
エビ料理

エジプトではポピュラーなシーフード料理「ガンバリー|جمبري」。エビです。
グリル、フライ、煮込みと調理法は様々ですが、スパイスと香草で味付けしたグリルが特におすすめです。
地中海に面したアレクサンドリアでは海鮮料理が有名。エジプトにおけるシーフードの本場なので、立ち寄った際はぜひお試しください。
サマク・マクリー

ナイル川では「ボルティ」と呼ばれるナイルティラピアもよく捕れます。
調理法としてはカラッと揚げたフライ(سمك مقلي)が一般的。
香辛料で下味をつけたボルティに小麦粉をまぶして揚げるだけ。臭みもなく淡白な味わいの白身魚はエジプト人も大好き。

店頭で調理を行っている魚屋さんもあるので、食欲を誘う匂いについつい引き寄せられてしまいます。
サヤーディヤ

トマトと玉ねぎが具材の炊き込みご飯「サヤーディヤ|صيادية」。少し甘めの味付けが特徴。
基本的にシーフード料理としか一緒に提供されない、少し特殊なライス。
サヤーディヤが並ぶ食卓では、当然魚がメインなのであまり見向き去れないものの、しっかりと食卓を支える縁の下の力持ち的存在。
おわり
旅行での大きな楽しみの一つであるその国に根付いた食文化。
エジプトには40日ほど滞在しましたが、地域差というものが少なく、意外と食のバリエーションは単調なものとなりがちでした。
さすがに40日は長すぎたやもしれません。
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エジプトで訪問した都市
カイロ / ルクソール / アスワン、アブシンベル / ダハブ、フルガダ / シワ
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