バオバブとマンゴー、教会の島。マラウイ湖の秘境リコマ島

こんにちわ。わらびです。

ンカタベイから小型船に乗って来たリコマ島。

次に島から出るためのフェリーがやって来るのは3日後。

それまでこの隔絶された環境で生き残らなければなりません。

今回は、あるんだか無いんだかよく分からないリコマ島の見どころについて紹介していきます。

秘境「リコマ島」

マラウイ湖に浮かぶリコマ島。

人口1万人と少しのこの島は、秘境だなんだと言われるがマラウイでは割と名の通った観光地。

道は飛行場の滑走路を除けばすべてが全て未舗装路。

マップ上で見てみると隣のチズムル島と共に周囲を線に囲まれていますが、これはモザンビークの領海に囲まれたマラウイの飛び地ということ。

何でこんなことになっているのかというと、

イギリスがマラウイを植民地化する際に、モザンビークを支配するポルトガルと島の領有権を巡り議論。両国が自分の領土を主張していましたが、最終的にイギリスの宣教師が建設した教会が根拠となり、隣にあるチズムル島と共にイギリス領に編入されたのです。

モザンビークの陸からは5kmほどしかないけど、マラウイ側からしかアクセスできないので交通の便も物資の運搬も時間がかかり非常に不便。

ぬるま湯につかって生きてきた日本人にはちょっと過酷なリコマ島。

何も無いけどそれが良い。

とか言いたいところだけど、当然何も無くはなく、ちゃんといくつか見どころはあります。

セント・ピーターズ大聖堂

リコマ島で唯一といってもいい観光名所「セント・ピーターズ大聖堂」。

ここに来たら島での観光名所めぐりはもうお終いです。

小さな島には見合わない大きなこの教会。建設されたのは約100年前。

イギリスのウィンチェスター教会をモデルにして作られました。第2次世界大戦終了まではここがマラウイにおける英国国教会の本部が置かれていました。

離島にあるので本土からあまり大きな建材は輸送できない。当然今のように港も無かっただろうから小さな船でちまちま物資を運んできたのでしょう。

ブロック状の石を積み上げて作られています。

頑丈で大きな石材も外部から運ぶのは難しい。屋根をかけようにもこの構造では強度が無いのでかけることができない。

そのため、立派な見た目に反し屋根は質素なトタン製で作られています。

内部から見た構造はこんな感じ。

木の梁の上にトタンを乗っけている凄くシンプルな作り。

教会観光中に大雨が降り出したので内部で雨宿り。

大きな雨粒がトタン屋根を強く打つ音が聖堂内に響き渡る。

バオバブの木

リコマ島ではバオバブの樹が有名。

バオバブの木は、アフリカ大陸に自生する特徴的な樹木。この木はしばしば非常に太くて丸みを帯びた幹、枝が複雑に広がり、特徴的な姿をしています。一部のバオバブの木は非常に古く、数千年にわたる寿命を持つ。その果実や葉、樹皮が食用や医薬品として利用されることでも知られています。

島を歩くと巨大なバオバブが何本も目に入ります。

個人的にバオバブといえば、十年以上前に発売されたペプシのバオバブ味を思い出す。

キュウリやシソ味など、突拍子もない味で注目を集め、実は結構売れ行きが良かったあのシリーズ。

たいして美味しくないのでリピートされることは少ないのですが、バオバブ味は好きだったので、何度も購入し、微々たるものではあるけど売り上げに貢献していました。

これが私のバオバブとの馴れ初めである。

心底どうでもいい話。

アフリカでバオバブといえば、マダガスカルのバオバブ街道が有名。

バオバブには複数の種類があり、アフリカでよく見かける「ディギタータ」種とマダガスカルの固有種が数種類。

あとはオーストラリアの「ギボーサ」種。

おそらく、バオバブと聞いて一般にイメージするのはマダガスカルの「グランディ・ディエリ」という種類。

これがバオバブ種の中では一番高く成長し、バオバブ街道に生えているのもこれです。

アフリカで広く分布しているディギタータ種は高さはそこまで伸びないが、幹が最も太く成長する種類。

大きいものでは幹の太さは5m以上。おそらく樹齢数百年と予想。

戦車の砲弾を何発撃たれても耐えれそうな力強さ。これが自然の力。

こんな太い幹どうやって切り倒したのか分かりません。枝分かれした幹ですら普通の樹木に匹敵する太さ。

こんな怪獣みたいな巨木どうやって切り倒したのでしょう?

自分の身長よりも太い幹。3m以上はあると思います。

道路工事で邪魔な場合はショベルカーで周囲を掘り起こすみたいですが、ここにはその形跡も見当たらない。

そこら辺に転がっている木片が大きいことから、チェーンソーで削った訳でもなさそうです。まさかとは思うけど人力で斧を振り続けたのでしょうか?

いくら大きいと言っても所詮は動かない大木。人間の力の前には無力なんです。

自生するマンゴー

バオバブに混じって自生するマンゴーの樹。

日本だとお高いイメージのあるこの果物も、アフリカでは自生しているものが多く、タダ同然で手に入ります。

リコマ島にも多く自生しているため、島民たちのおやつ代わりにもなっています。

港付近に自生しているマンゴーの木はすべて取り尽くされ、手に届く範囲には残っていません。

中心から少し外れると、わざわざそこまで行って取る人もいないので熟した実が大量に落っこちています。

島ではタダ同然で手に入る野生のマンゴー。ほぼ価値が無いので市場にもほとんど並ぶことのないレアもの。

なんとなく市場で聞いて周ってみましたが、あったとしても自分で食べるようで置いてある程度。

ネットで見かける「砂漠で砂を売る」みたいな質問ではないけど、リコマ島でマンゴーを売るというのはビジネスとしては成立しないのかもしれない。

過酷な食事

リコマ島で一番きつかったのが食事。

青森県で生まれ育った自分からすると、ネットも電気もなくたって「それが何?」という感じですが、食事をしなければ生きていけません。

食事をする際は、島の中心である港周辺のローカルレストランで食べていましたが、出てくるのはことごとくヤバい物ばかり。

魚と島内で栽培されているわずかな野菜を除けば、他の食料は本土から輸入するしかなく、特に肉に関しては不足状態。貴重な食材となってます。

本来であれば廃棄する部位や腐った肉でも捨てずに出てくることもあるので、肉料理は避けるのが無難。

人の多く住む港周辺では、湖にゴミが投棄され漏れ出したガソリンが浮いていたりと汚染も酷く、住人はこの水をまともに濾過せず使うので、ガソリンの臭いのするお米なんか出てきます。

これが影響してなのか、リコマ島では老人の姿を見かけませんでした。

我々の恵まれた環境からでは想像もつかない食生活を経験してみるのも良いかもしれませんね。

おわり

電気もネットも使えるリコマ島。

秘境ゆえかどうか分からないけど、ペットボトルの水にべたべたの変な汁が付着してハエがたかっていたり、大きいアリがホテルの洗面台に土を詰めたり色々ありました。

2泊3日だけの滞在でしたが食事がまともに食べれないのがきつかった。

ここに住んでいる人たちって本当に、何というか、凄まじいというかそんな感じですね。

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