こんにちわ、わらびです。
ルクソール西岸観光。
西岸観光では2日に分けてハトシェプスト女王葬祭殿、王家の谷、王妃の谷(ネフェルタリの墓)、ラムセス3世葬祭殿を観光していきます。
- 【ルクソール東岸観光①】ルクソール神殿の見どころ
- 【ルクソール東岸観光②】圧巻の大スケール、エジプト最大級のカルナック神殿
この記事の情報は2023年8月時点のものになります。
もくじ
西岸観光のハイライト!王家の谷
ルクソール西岸、古代テーベの時代から「死者の世界」と考えられ、生者の世界である東岸とは対極に多くの墓地や葬祭殿が作られました。
中でも特に有名でルクソール観光のハイライトとなるのが、ツタンカーメンの墓が発見された「王家の谷」。
ピラミッドのように地上に作られた巨大な墓はあまりにも目立ち墓荒らしの被害に何度もあっていたため、新王国時代以降に作られたファラオの墓はルクソール西岸の谷の奥深く、更にその地下へと隠されるように作られました。
努力の甲斐虚しくほとんどの墓が掘り起こされ、最も小規模だったツタンカーメンの墓だけが手つかずのまま20世紀まで残されました。
世界遺産「古代都市テーベとその墓地遺跡」の構成資産。
アクセス
王家の谷へは西岸のフェリー乗り場からタクシーで往復+2時間の待機込みで200~250EGP。
入場料
王家の谷の入場料は400EGP。
1枚のチケットで3カ所まで入場可能です。
別途入場料が必要な墓
王家の谷では、保存状態がよく規模の大きないくつかの墓は別途入場料が必要となっています。
以下の4カ所が別途入場料が必要です。
- ツタンカーメンの墓/360EGP
- セティ1世/1400EGP
- ラムセス5世・6世の墓/120EGP
- アイの墓/100EGP
おススメの墓
王家の谷には60以上の墓があり、常時公開されているのは10数カ所。あとは日によって公開される墓が変わります。
共通チケットで入れる中で人気の高い墓は以下の4カ所。
- ラムセス3世の墓
- ラムセス4世の墓
- ラムセス9世の墓
- メルエンプタハの墓
※別途入場料が必要な墓はどれも壁画の保存状態が良好
「アイの墓/100EGP」と「ラムセス5世と6世の墓/120EGP」のふたつは、そこまで高額ではないのでおすすめです。
エジプト観光ではVISAカードが必須
強烈な外貨不足に悩まされるエジプトでは、外貨獲得のために、2023年からは政府が運営する観光施設では現金での支払いが禁止されています。
入場料の支払いはすべてVISAカードでのみ可能となっており、他のブランドは使用不可。
冗談抜きでVISAカード無しでは大半の観光施設には入場できないというのが現状です。
※2023年8月時点
注意点①公開される墓は日によって違う
王家の谷観光での注意点。
王家の谷では公開されている墓が日によって違うという、ランダム性が高い観光スポットです。
事前に下調べして行ったはいいが、お目当ての墓が閉まっていたというのがよくあること。
保存状態がよく人気の墓は閉まっていることも多く、自分が訪問した時は「メルエンプタハ」「ラムセス9世」の墓が閉鎖されていました。
予め5カ所くらいはピックアップしておくのが無難です。
その日公開されている墓は、チケットカウンターの前に貼り出されています。
チケットカウンターのスタッフが教えてくれますが、当然エジプトなのでバクシーンを求められます。
注意点②カメラでの撮影は禁止
墓の内部は一眼などのカメラでの撮影が禁止されています。
写真撮影は携帯、スマートフォンでのみ可能となっていて、フラッシュは禁止されています。
王家の谷の見どころ
王家の谷では1枚のチケットで3カ所まで墓を見ることができます。
自分の場合は事前に調べていたお目当ての墓がほとんど開いていなかったので「ラムセス5世・6世の墓」も追加でチケットを購入しました。
ラムセス3世の墓
「ラムセス3世の墓」は、王家の谷にある墓の中では最も大きい墓のひとつとなっています。
墓の規模からも分かるようにラムセス3世はとても大きな権力を持っていたファラオ。古代エジプトでは最後の偉大なファラオとされ、彼以降の時代は衰退に向かって行きました。
100m以上にわたって延びる通路の両脇には色彩の残る浮彫が続きます。
地下へと続く通路は、途中で一度折れ曲がっているところがあります。
これはそのまま掘り進めると隣の墓にぶつかってしまうため、このように迂回した構造になりました。
途中まで掘り進めた跡もしっかりと残されています。
ラムセス4世の墓
共通チケットで入れる墓の中では人気の高い「ラムセス4世の墓」。
この墓の見どころは、玄室に残された巨大な石棺と壁画と天井画になります。
王家の谷の石棺の中でも特に大きなラムセス4世の石棺。
玄室の天井には古代エジプトでの宇宙観を表現した「昼の書」と「夜の書」が描かれ、多少掠れてはいますが、充分何が書いてあるのかが分かります。
ラムセス6世の墓の玄室にはさらに保存状態の良いものが残されています。
玄室の壁画は劣化ではなく、イスラム教徒によって顔の部分が削り取られています。
セティ2世の墓
王家の谷の奥にある「セティ2世の墓」。
奥まったところにあるため、王家の谷ではそこまで脚光を浴びる場所ではありません。
目当ての墓が軒並み閉まっていたため、やってきた場所になります。
見どころとしては綺麗に残っている浮彫や天井に描かれた色彩画となります。
天井には死者の守り神であるネクベト神が描かれています。
ラムセス5世・6世の墓
共通チケットとは入場料が別になっている「ラムセス5世・6世の墓」。
もともとラムセス5世が建設を開始し、6世の時代に拡張し墓として使用しました。天井一面に描かれた「夜の書」が見どころとなっています。
さすがは別入場料を取るだけあって、今まで見てきたどこの墓よりも壁画の保存状態が良い。
一歩足を踏み入れると色彩豊かな空間が広がっています。
壁画は描かれているエジプト神の種類も充実。
どこまでも広がる壁画に目を奪われなかなか先に進めない。
ラムセス6世の墓は見応え抜群。
お目当ての墓が軒並み閉まっていたので、追加でチケット買っておいてよかった。
玄室の天井いっぱいに描かれた夜の書では、古代エジプトにおける宇宙観がよく描かれています。
青で夜の闇を表現し、黄色く描かれたヌト女神が西の方角に沈んでいく太陽神ラーを体内に取り込み、再び翌朝に産み落とします。
ヌト女神の体内を通るラーの様子は赤い丸で表現。
別途入場料は必要ではあるものの、ここまで綺麗な壁画が残されているとは…
正直来て良かった。
ツタンカーメンの墓
ツタンカーメンの墓は歴史的大発見として非常に有名。
彼を知らない人ないないんじゃないかというくらい有名ですが、どのくらい有名かというと…
とある田舎、具体的に言うと青森県のJR線の通っていないある町。
JR線が無い町なんて青森県にたくさんあるので全然具体的ではありませんが、そこに生まれた少年。
彼は自分の生まれた場所が青森県ということを小学3年生になるまで知りませんでした。
しかし自分の生まれた県を知らないその少年でさえも、幼稚園の時には既にツタンカーメンの存在を認知していました。
まあそのくらい有名なんです。
ツタンカーメンは、エジプトの歴代ファラオの中では在位期間も短く若くして亡くなったことから、王家の谷にある墓の中では最も規模が小さく墓荒らしから見向きもされなかったので盗掘を免れました。
最も有名な黄金のマスクをはじめ、墓から発見された財宝はエジプト考古学博物館に展示されています。
確かに歴代ファラオの中では断トツの知名度を誇りますが、無名の王ゆえに、墓の規模や壁画は他の墓と比べるとかなり劣るとされています。
まあ入っていないので分かりませんけど。
おわり
ルクソール観光のハイライトである王家の谷。
ちょうどお盆の時期だったので、先祖の墓の代わりにファラオの墓に参ってきました。
お目当ての墓が開いていなかったので、ガッカリするのは避けたくてラムセス6世の墓にも行ってみましたがこれが功を奏し大満足。やはり別途入場料が必要な墓は規模も壁画の保存状態も非常に良い。
王家の谷観光ではどれか一枚追加のチケットを買うのがおすすめですね。