こんにちわ、わらびです。
連日40℃を超える夏のアスワン。
暑いのは暑いけど、エジプトの気候は湿度がなく乾燥しているのであまり汗をかかないというのは本当らしいですね。
汗っかきの自分ですらほぼ汗をかきません。
まあ、汗をかかないからといって辛くないかというかは別。普通にキツイ。
今回はアスワン西岸の丘の上にある岩窟墳墓群とヌビア村の観光へと出かけます。
■カラフルな方のヌビア村の記事■
●映える写真を撮るならココ!色とりどりの建物が並ぶヌビア村
この記事の情報は2023年8月時点でのものになります。
- カイロ
- ルクソール
- アスワン
- ダハブ、フルガダ
- シワ
アスワンの岩窟墳墓群
アスワンからナイル川を挟んだ西岸地区。小高い丘の上には、岩山を掘って作られた岩窟墳墓群があり、これらは古代エジプトからローマ時代にかけてエレファンティネ島を支配していた貴族の墓とされています。
チケット売り場から長い長い階段を登って、右側へ向かうと貴族の墓、左側が王の墓となっています。
西岸への行き方
貴族の墓に行くには、ナイル川を渡っていく必要があります。
渡河用のボート乗り場は、アスワン駅前の道路をナイル川方面へ向かうと何隻か船が停まっているのでそこになります。
渡河用ボートは24時間運航され、運賃は5EGP。
営業時間と入場料
- 営業時間・8:00~18:00
- 入場料・100EGP
貴族の墓の見どころ
貴族の墓は長い階段を登った先にあり、向かって右側になります。
左側は壁画などが残る保存状態の良い王の墓となっていて、鍵がかけられているので中に入るにはバクシーンが必要です。
貴族の墓
貴族の墓のあるエリアは、どこも荒涼としていてあまり保存状態が良くない…
こんな風通しの良い小高い丘の上であれば、さすがに劣化も激しいのでしょう。
ピラミッドのような規格外の大建築でもなければ、王家の谷のような地下でもない限り2000年以上の保存は厳しいのでしょう。
皆さん、もし後世にまで残るような建築物を作りたいのであれば地下に作るのがおすすめです。
岩窟墳墓内には軽く壁画が残っている程度でそこまで面白いものは残っていません。
王族ではなく貴族であればもとからこのような質素な作りだったのでしょうか?
散乱した白い破片
じりじりと照り付ける太陽から身を守りながら墳墓の中に身を寄せ、もう帰ろうかなと考えていたところ、
地面をよく観察してみる…
何でしょうねこれ?
砕けたチョークのような白い破片が無数に散らばっています。
何なんでしょうね?本当に何なんでしょうね?
まあ外科医や人体を解体したことのある殺人犯ならお分かりかと思います。
この白い破片の正体は人骨なんです。
そうなんです。貴族の墓の周辺にはこのような人骨の破片が無数に散らばっているのです。
細かすぎる破片はしょうがないと思いますが、普通に指とかそのくらい大きな破片も残されているので、そのサイズの物はちゃんと片してほしいものである。
2000年以上前のものなのでさすがにもう病原菌が残っていたりすることは無いのでしょう。
しかし、汚くないからといって触れるかどうかは別問題。病気がうつることは無くとも触ったら呪われてしまいそう。
そもそも何故、こんなに人骨が散乱しているのでしょう?
多分、墓荒らしによって貴族の遺骨が埋葬場所から引っ張り出されての結果なのだろう。
子供とかが持って帰ったりしそうなのでそうなる前に片付けて欲しいところ。
王の墓
貴族の墓とは反対側、次は保存応対の良い王の墓を見に行きます。
どの墓にも鍵がかけられているので、管理人にバクシーンを渡して鍵を開けてもらいます。
相場は50EGPほど。
そこら辺には墓の管理人が何人かいて観光客がやって来ると「来ました」と言わんばかりにやって来ます。
場合によっては給料よりもバクシーンの方が稼げるみたいですし、観光客=金としか考えていないようでバクシーンを貰っても礼の一つも言わないクズばかり。
エジプト人がウザい国民性といわれる由来のひとつでしょうね。
一件目の墓。へカイプの墓。
王家の谷の墓と比べると小さいながらもしっかりと壁画が残されています。
奥行きが10mほどなのでものの数分で見終わります。
2軒目、サレンプト2世の墓。
広くて列柱が何本もあり全体的に質素。
さすがに王の墓だけあって広く作られていますけど、途中で工事が中止されたのかなんだか中途半端な感じになっています。
一応壁画も少し残されています。
ヌビア村…?
アスワンからナイル川を挟んで西岸地区はヌビアと呼ばれる地区になっています。
ヌビアとは、ヌビア人という民族の住む地域全般のことですが、現在のアスワンでは西岸地区のことをヌビアと呼んでいます。
貴族の墓から川沿いに北へとヌビアの村は広がっています。
実際に行ってみたものの、何だか想像とは違う
確かに何軒かの民家には描かれているものの、自分が想像していたのとは全然違う。
もっとこう…、玉模様とか派手な外観を予想していたのだけどすごく地味。
高いところに登って見渡すも何軒か青く塗られた建物があるのみので色合いは皆無。
おばあちゃんの作るご飯並に色合いは少ないのである。
まあそれもそのはず。
カラフルでフォトジェニックなヌビア村とここにあるヌビア村は実は全くの別物。
カラフルでファンシーな建物がたくさんあるヌビア村は、実際のヌビアからはるか南側。
アスワンの西岸地区には北と南ふたつのヌビア村があり、一般的にアスワンでは北側の方の村をヌビア村と呼ぶので間違ってこっち側に来てしまう観光客が大半なんです。
ちなみに、ガイドブックにもヌビア村として掲載されているのはこちらの方。
実際に旅行者の目当ては南側の方だと思うのでお間違えの無いように。
おわり
人骨をサクサクと踏み鳴らしながら綺麗な景色を堪能できる岩窟墳墓群。
ヌビア村の方は全然カラフルではないけど、人骨を踏む機会なんてそうは無いと思うので是非。