世界遺産のアジャンター石窟群【どの石窟がおススメ?見どころ紹介】

インド

こんにちわ、青森県出身ですがリンゴが大嫌い、おかげで村八分のわらびです。

さあ今回は、非常に稀な古代仏教画が残るアジャンター石窟群についてです。バダミでも石窟寺院には訪れましたが、今回紹介するのはそれとは規模も歴史も桁違い。

起点となるアウランガーバードからは片道3時間とアクセスし辛いのが難点ですが一見の価値あり。

↓アジャンター石窟群へのアクセス方法や注意点はコチラの記事を参照↓

アジャンター石窟群とは?

アジャンター石窟群」はワーグナー渓谷の断崖を彫って作られた仏教寺院群。

1819年この地にトラ狩りに来ていたイギリス人が、トラから逃れるために逃げ込んだ先で偶然発見されました。石窟のある「ワーグナー」という地名はヒンドゥー語で「トラの谷」という意味があります。

石窟群の歴史は、仏教僧たちが雨季の雨を避けて修行できるようにヴィハーラと呼ばれる僧院とチャイティアという塔院を作ったのが始まりとされています。紀元前2世紀ごろに作られ始めた前期(上座部仏教期)と5~7世紀に掘られた後期(大乗仏教期)の二つに分かれます。

後期窟が作られた5~7世紀という時期には実は全く根拠がなく作られた時期は不明です。

アジャンター石窟群として世界遺産に登録されています。

アジャンターのみどころ

アジャンター石窟群は全部で30もの窟があります。9,10,12,13,30の5カ所が紀元前に造られた前期窟で、あとは全て後期窟になります。

渓谷は馬蹄のような形で往復6時間を考えると全部をしっかり見る余裕はありません。未完成窟や立ち入りが禁止されている場所も複数あるので、主要な窟に見どころを絞ると2時間くらいで見て周れます。

私の場合はすべてを4時間かけて見て周りましたが、今回は主な見どころだけ紹介していきます。

壁画の劣化を防ぐため窟内でのフラッシュ撮影は禁止。石窟内に入るには靴を脱ぐ必要があるため、サンダルなど脱ぎやすい履物で行くのがおススメです。

第1窟

まずは一番最初の第1窟からスタートです。

早速ですがこの第1窟がアジャンターでは最大の見どころとなっています。

まさかのオープニングからクライマックス。

他の石窟とは違い宮殿のように豪華な造りをしていています。

岩を削って作られた石窟、男心くすぐる素晴らしいデザインです。冒険家の血がうずいて仕方ありません。

内部に入ると色褪せた壁と天井、不思議な空間が広がっていました。

壁と天井には埋め尽くすように壁画が描かれています。

素晴らしい出来栄えの壁画の数々、きっと職人たちも筆が乗っていたに違いありません。

アジャンターを有名たらしめているのがこれら古代の壁画。

インドは高温多湿な環境のため、古代に描かれた壁画が残っているのは非常に稀。ここには、古代の壁画が非常に良い状態で保存され、これが評価され世界遺産に登録された次第にございます。

特にこのS字にくねった「蓮華手守門神」はアジャンターの最高傑作とされ、遺跡を代表する壁画なのでお見逃しなく。

奥の本堂には仏陀像も鎮座しています。

以上、一番の見どころ紹介でした。

これにてアジャンター観光は幕を閉じます……、いやまだ始まったばかりなので閉じませんが、一番最初に一番の見どころを見てしまうと後は尻すぼみのようになってしまうので第1窟は最後に見ても良いかもしれませんね。

第2窟

続いて第2窟です。

中規模な後期窟ですが、ここも第1窟同様保存状態が良好です。

アジャンターに残されている貴重な壁画は、中央アジアや中国、日本の古代仏教絵画の源流に当たるそうです。

石窟内の壁画には一応ライトが当てられていますが光量は少なめなのでうまく写真が撮れません。

ではそんなときどうするか?

まずは懐中電灯を持っているガイドさんを探しましょう、そしてガイドさんが懐中電灯で壁画を照らして説明しているとき横からスッと近づき写真を撮るのです。

せこいフラッシュ泥棒の爆誕です。

午後になると西陽が射しこんでくるので、壁画の劣化を防ぐため大きな幕が垂らされます。

見どころは内部の壁画ですが、外観も楽しみたいという方はなるべく早めに来ることをお勧めします。

第4窟

第4窟は壁画などは無く未完成ではありますが、ここはアジャンタでは最大の大きさを誇る空間です。

断層が横切っていたため掘削が難航し最終的に放棄されました。当時は電動掘削機が無いので鑿と槌だけで掘削していたのでしょうがありません。

現代のブラック企業であれば「気合が足りないからだ!」とか言って無理に工事を続けさせるのでしょう。

当時も「信仰心が足りないからだ!」とか言ってたのかもしれませんが。

周囲の回廊には28本の柱が立っていますが、これらは実際には天井を支えている訳ではなく柱に見せかけた装飾の一部なんだそう。

もし完成していたら第1窟以上のヴィハーラ窟になっていたのでしょう。

天井は削っている途中なのが分かります。

第6窟

第6窟はアジャンターでは唯一の2階建てのヴィハーラ窟になっています。ここも未完成窟です。

わずかに残っている壁画の表面は煤で黒く汚れています。

ここでご飯でも炊いていたのでしょうか?

階段は非常に急、しかもちょっと滑る。

ところで貴婦人、いくら足元に自信が無いからといって、人のカバンの持ち手のところを掴むのは止めてほしいものであります。

2階部分にある柱は叩くと綺麗な音がするそうです。

第10窟

第10窟は紀元前に造られた前期窟です。

アジャンターの発見者がトラに追いかけられ逃げ込んだ場所でもあります。

トラ狩りに来ていた人間がトラに追いかけられる。まさに「ミイラ取りがミイラになる」といったところですな。

ははは。

まだ仏像という概念がない時代に造られたので内部には仏像ではなく仏塔(ストゥーパ)があります。

ストゥーパというのはもともとお釈迦様の遺骨を納めた仏塔のことを指しますが、日本ではお墓に立っているスキー板みたいなやつを指します。

そう、卒塔婆ですね。

仏像が安置された四角い石窟を「ヴィハーラ」と呼び、この10窟のような仏塔がある丸い石窟を「チャイティア」といいます。

ここで見逃さないでほしいのが発見者の落書き。

右側の手前から奥に向かって13本目の柱には発見者の名前と日付が記されています。

地面から3mほどの高さに書かれていますが、これは発見当時1.5mほどの土砂が堆積していたためです。

柱には「John smith, 28th Cavaly, 28th April 1819(ジョン・スミス、第28騎兵隊、1819年4月28日)」と彫られています。

見逃す云々以前に、残念ながら肉眼ではほぼ視認できません。私は超望遠レンズがあったので至近距離から撮影しました。

視認もできない上ほとんど認知もされていません。

前期窟がある周辺からは渓谷を一望できるのでこちらもお忘れなく。

第17窟

アジャンター地方を治める藩王によって作られた17窟。

ここも壁画の保存状態が非常に良いいので必見です。

第1窟と並ぶアジャンター最大の見せ場になります。後半に差し掛かりセカンドクライマックスです。

ここの壁画のモチーフになっているのはブッダの前世を描いたジャータカ物語というものだそうです。ジャータカ物語か何だか知りませんが、無知蒙昧な私には見たところでほとんど分からないんですけどね。

素晴らしい出来栄えの壁画。ですが自分の場合はここに至るまでいくつも壁画を見てきたので正直飽きていました。アニメのキャラとか書いてあったら飽きないんでしょけどね。

まあ、やむなし。

第19窟

第19窟は後期に造られたチャイティア窟です。

前期に造られたチャイティア窟はまだ仏像が存在しない時代に造られたので仏塔しかありませんでしたが、後期に造られたここには仏像と一体化したストゥーパが鎮座しています。

壁一面にも仏像の彫刻。

前期のチャイティア窟と比較しても複雑なので見ていて楽しい、壁画続きで飽きていたので気分転換に丁度いい場所でした。

何やかんやで彫刻だけではなく壁画もしっかりと残っています。

第24窟

第24窟は壁画も彫刻も残されていない未完成窟。

未完成窟で何もありませんが、逆にそこが見どころとなっています。

いったいどういうこと?

そうなるかもしれませんが百聞は一見に如かずとりあえず、とりあえず画像を見てください。

ちょうどいい感じに未完成、作っている途中で放棄されたのでどのように掘削されて作られたのかが分かるようになっています。

地面は高さがまちまち、天井にも仏教画を描くために足場はある程度残しておくのでしょうか?

第26窟

第26窟、ここで最後の見どころになります。

一見すると完成しているようにも見えますが、最後まで作られていた未完成窟で他の石窟と繋げてアジャンター最大の寺院とする計画がありました。

ここも後期窟のため仏像と一体化したストゥーパがあります。

ですが、ストゥーパもさることながら見てほしいのが外側の回廊に掘られた立派な彫刻の数々。

菩提樹の下で瞑想するブッダと襲い掛かる誘惑の数々。

入ってすぐ、右側にはインドで最大の大きさの涅槃像があります。

この26窟は、アジャンターで最も精巧かつ大規模な彫刻がある石窟です。壁画続きで辟易していたところ最後にこのような彫刻が待っているなんて、なかなか憎い演出をしてくれるではありませんか?

私もこのように人を楽しませることのできる人間になりたい次第であります。

おわり

アジャンター石窟寺院では見れる場所はすべて見て周って合計4時間。途中インド人たちに絡まれなければもうちょっと早かったのかもしれません。

とりあえず、アクセスに少し難ありですが歴史的に非常に貴重な古代の仏教画があるのはここだけといっても過言ではないので、訪れても決して損はありません。 

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