こんにちは。わらびです。
今回は、アーグラ観光では最後に立ち寄った「アーグラ城」について。
この街ではタージ・マハル、ファテープル・シークリーに次いで3つ目の世界遺産観光です。
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この記事の情報は2022年12月時点でのものになります。
もくじ
巨大な赤砂岩の要塞アーグラ城
「アーグラ城」は、ムガル帝国3代目皇帝アクバルの時代に作られた権力の象徴で高さ20m全長2.5kmの城壁に囲まれています。
もともとは軍事要塞として作られましたが、シャー・ジャハーン(タージ・マハルを作った人)の時代に大理石を使い増築が行われ、現在の宮殿へと生まれ変わりました。
シャー・ジャハーンが幽閉された場所でもあり、彼が亡くなるまでの8年間、ここから愛する妻の眠るタージ・マハルを眺めて過ごしました。
宮殿の小窓からはタージ・マハルが見えるということで有名な撮影スポットにもなっているんですが…
「アーグラ城塞」として世界遺産に登録
悲劇、喉が痛い!
アーグラ観光最終日、朝から喉が痛い。
ここにきてとうとう大気汚染のせいで喉をやられてしまったようです。私は3日間滞在しただけなのでこの程度で済んでいますがここに住んでいる人たちはもっと悲惨なご様子。
街を行き交う人々は皆苦しそうに咳き込み嗚咽、まるでパンデミック映画のような光景が広がっていました。
インドの建物は隙間だらけ、ホテルであっても汚染された空気が流れ込んでくるため空気が良い場所など皆無。夜になると屋台が並び、路上で焚火をして暖を取る人であふれ大気汚染が加速する。
ここは地獄かな?
とりあえず、インドってスゴイ国ですね。
アーグラ城の見どころ
この日は夕方に列車でジャイプルへと向かう予定だったのでまずは駅に荷物を預けに行くことに。
そこで運悪くコロナの簡易検査場の前で咳き込んでしまい、コロナ罹患者に勘違いされて鼻から綿棒を突っ込まれ色々採取される。
現地の人らはひどく咳き込んで嗚咽までしてるというのになぜ私が選ばれたのかは不明。ちょっと解せない。
気を取り直してアーグラ城観光の開始です。ここも世界遺産なので入場料は600ルピー。
列車の時刻まであまり時間が無いので足早に見ていきます。
入場するとまずは巨大な赤い城門がお出迎え。
ひとつ目の門を潜り抜けると更に巨大な城門が、青いペルシャ式タイルの埋め込まれた見事な出来栄えです。
さすがはムガル帝国の権力の象徴とされるだけあって入り口だけで既に圧倒されてしまいます。
門を抜けると高い壁に囲まれた通路があります。入り口付近は少し複雑な造りになっていますが、これは防衛機能の名残だそうです。
壁に空いた穴からは敵襲時には煮えた油を流し込むらしいですが、今ではインコが詰まっています。
平和。
ディワーニ・アーム
通路を抜けて最初にやって来たのが、巨大な大理石の宮殿「ディワーニ・アーム」
大量の柱とアーチ式の門を多用したイスラム建築で御座います。ここは一般人が皇帝に謁見する場所だったそうです。
宮殿内のひと際豪華な場所は玉座で、壁や柱一面にはチューリップの花があしらわれています。
イスラム教ではチューリップは神に通じる神聖な花として重要視され様々なところで見かけます。
よくよく見ると全然チューリップらしくないような気もしますが、これは下手くそだとかではなく、イスラム圏でチューリップと言えばトルコ原産のチューリップの原種。
日本でよく見かけるチューリップはオランダによって品種改良され世界に広まったものなんです。
ディワーネ・カース
ヤムナー川に面するアーグラ城でも特に人気のある「ディワーネ・カース」
左のほうに見切れて写っている緑屋根の塔がシャー・ジャハーンが幽閉されていた「囚われの塔」
囚われの塔と聞くと綺麗なお姫様が捕まっていて勇者が助けに来たりするものですが、実際に囚われていたのは愛妻家な高齢のおじさん。誰も助けになんて来てくれません。
ジグソーパズルのような中庭。
共感してくれる人がいるかは分かりませんが、屋根についている変なののせいで発電所にしか見えません。
悲劇再び、インドの深刻な大気汚染!
現在シャー・ジャハーンの幽閉されていた塔には立ち入ることは出来ません。
すぐ近くの宮殿からもタージ・マハルは見えるので、幽閉されたシャー・ジャハーンの気持ちを味わうことが出来るのですが…
百聞は一見に如かず、まあ見てくださいコレ。
……?
あっ、いた。
遠くの方にタージ・マハルがうっすく見えるのが分かるでしょうか?
一眼カメラの超望遠レンズで何とかこのレベル、実際には肉眼でほとんど視認できませんでした。
何が酷いって、これでも相当マシな方。
この日は風が吹いていたのでガスが流されなんとか見ることが出来ましたが、基本的に冬は大気汚染の影響でタージ・マハルを見ることは不可能みたいです。
おかげで皆さん、だいたいタージ・マハルのあるであろう方向を指さし勘で観光していました。
シャハーン・ギール宮殿
アクバルが息子のシャハーン・ギールのために作った「シャハーン・ギール宮殿」
このアーグラ城、かつては城壁同様ほとんどの建物が赤砂岩で作られていました。
ですが、シャー・ジャハーンが質素な赤砂岩を嫌いほとんどの建物を大理石で建て替えてしまったため、建築当初から残る建物はここのみ。
シャハーン・ギール宮殿は、アクバルの時代に作られた唯一現存する貴重な建物です。
今でこそ大理石で作られたイスラム建築ばかりのアーグラ城ですが、かつてはファテープル・シークリーのように複数の宗教建築が取り入られていました。
細かい彫刻部分は仏教、ヒンドゥー教建築。
アーチ門や六芒星などは中央アジアのイスラム・ペルシア建築になっています。
最後に宮殿の前に設置されている巨大なボウルを見てお終い。一個の石をくりぬいて作られた皇帝のお風呂なんだそう。
アーグラ城は結構広いのですが足早に観光して1時間ほど。なので実際はあんまり覚えていません。
観光では時間には余裕を持ちたいものであります。
それと、冬のアーグラ観光、特に12月は秋に収穫された作物の野焼きがされるため大気汚染が酷すぎてお勧めできません。
アーグラ観光おわり
基本情報
名称 | アーグラ城 |
住所 | Agra Fort, Rakabganj, Agra, Uttar Pradesh 282003 |
営業時間 | 日の出から日没まで |
料金 | 600ルピー |
ノートpcなどカメラ以外の電子機器は持ち込み禁止です。チケットカウンター近くに有料の手荷物の預け所あり。