こんにちわ。わらびです。
「コルカタの熱狂」
まあ、今適当に考えた言葉ですが、今回はその言葉にピッタリな記事です。
ヤギの生贄で有名な「カーリー女神寺院」について紹介します。
この記事の情報は2024年2月時点のものになります。
カーリー女神寺院とは?
西ベンガルを中心に信仰されている女神カーリー。その信仰の中枢とされるのが「カーリー女神寺院」。
コルカタ観光でも多くの人が訪れる人気の観光スポットです。
ここの何が有名かといえば、
それはもう、ヤギの首を刎ねる生贄の儀式。
カーリーは破壊と殺戮を好む残虐な女神。
血を好む彼女を鎮めるために、生贄を捧げるのだそうです。
動物愛護だ何だと五月蝿いこのご時世。
インド国内でも、ヤギの生贄が法で規制されている地域もあります。
それでも、ここはカーリー信仰の中心というだけありそんなのお構い無し。
連日多くのヤギが生贄に捧げられる。強烈で熱狂的な場所がここにはある。
アクセス
寺院への行き方は、メトロのブルーライン「Jatin Das Park」駅で下車するのが一番楽。
駅から寺院までは500mほど。充分に歩いていける距離です。
帰る際ですが、寺院周辺のトゥクトゥクは信用ならないので利用しないように。
注意点
コルカタでも多くの観光客が集まる場所だけあって、カーリー寺院の近くには邪悪なインド人が沢山。
どいつもこいつも、カーリーのお膝元で図太え奴らです。
具体的には、
- お布施の強制
- 「入口はこっちだ」と別の所へ連れて行かれる
- 勝手にガイドを始める
など、大体こんな感じです。
寺院の近くで何を言われても、それは基本的に全て嘘。
勝手にガイドを始める奴も適当に追い払いましょう。
コルカタに限らず、インドで話しかけてくる奴はほぼ悪人なので無視に限ります。
これ重要。
稀に、悪い奴が沢山いるから気を付けるように忠告してくれる、善のインド人もいます。
入場料は無料
入場料は無料です。
お布施がどうのこうのと色々言うインド人もいますが嘘。
無視しましょう。
靴の預け方
寺院には靴を履いて入れないので、近くのお店か、参拝客が靴を置いていく場所があるので、そこに脱いでいきます。
私は鞄の中に入れて持ち込みました。
靴の預け料は、チップとして10Rs渡すのが面倒なくて良いでしょう。
靴を持ってうろついていると、勝手に奪い取ろうとしてくる悪党もいます。後で法外な保管料を請求されるので、叩いてでも追い払いましょう。
行列には並ばす入れる?
寺院の前には長蛇の列ができています。
しかしこれは、本堂の黒い岩を見るための行列なので、寺院内で生贄を見学するのであれば脇をすり抜けて入ることが可能。
どうしても、本堂の岩も見たいという方は、本来であれば1時間以上並ばないといけないものなので、場合によってはお金を払っても良いかもしれませんね。
まあ、正当性のない割り込みなんですけど。
生贄の時間
生贄が行われるのは午前の11時前後。
30分ほどかけ、何頭かのヤギが生贄に捧げられます。
生贄の様子
寺院に到着。列があったので、入場待ちかと思い並んでみるも、多くの人が脇をすり抜けて寺院の中へと入っていく。
この列が寺院の中に入るのとは関係ないものだと気がつくまで1時間。
随分と時間を無駄にしてしまいましたが、寺院に入場できました。
儀式が行われる場所へ向かう途中、柵に繋がれた黒いヤギが数匹。
これから首を刎ねられるヤギたちです。
生贄の儀式はこの黒い場所の中で行われます。
中からは煙が立ち上り、ドコドコと太鼓の鳴らす音が響き渡る。いかにも宗教儀式という雰囲気があたりを埋め尽くしています。
既に生贄の儀式は始まっているのか、周囲の地面には血が垂れたような跡。
そして脂でしょうか?
裸足で歩いているので、地面がねっとりとベタつくのが分かります。
正直、血とか苦手なので、生贄の様子を直接見るつもりはありません…
……
…
嘘である。
この熱狂的な雰囲気を前に、怖くなったから見るのはやめておこうと、怖気付いただけ。
英断と言えるだろう。
それでも中がどんな感じか気になったので、近付いて、ちらっと覗いてみたところ…
男達が両側からヤギの頭と足を持ち、台座のような場所に押さえ込み、そして、真ん中に立ったひとりがその首めがけてナタのような刃物を振り下ろす。
瞬間ーー
パチョンッ
と…、
周囲の騒音にも掻き消されることのない音が響き渡るのでした。
首から離れた胴体は、引き伸ばされたゴムが元に戻るかの様に、勢いよく一瞬だけ弾む。
そして首があったところからは血が吹き出す。体は暫く痙攣し、まるで生きているかのようにバタバタと手足を震わす。
まるで映画のワンシーンのようでした。
中を覗いたところ、あまりにもタイミングよく、これらの出来事が目に飛び込んできました。
それを見る人々からは歓声や悲鳴が上がる…、ということはなく、特に何も反応せず。
自分一人だけがへっぴり腰でその場から後退りします。
この場ではこれが普通の光景なのでしょう。それでも、初めて見る人には少々刺激が強すぎます。
ヤギの身体は、血が抜けるまでその場に置くので、辺り一面に血が広がっていきますが、信者たちは特に気にする様子もなく、今しがたヤギの首が刎ねられ鮮血で溢れる場所へと入り祈りを捧げます。
血が抜けたヤギは頭と共に猫車に乗せられどこかへ運ばれますが、積まれた後も、時折ピクピクと震えていました。
このあとヤギの肉はきちっと調理されて食べられるそうです。
まさかまさかのサプライズ的に生贄を見てしまうとは。覚悟のない状態で見てしまったので、今でもあの光景が脳裏に焼き付いています。
おわり
ショッキングで熱狂的なカーリー女神寺院の生贄儀式。
最終的に食用になるとはいえ、宗教儀式としての生贄は否定的な意見も多く、動物愛護の観点から法的に規制されている地域もあります。
最近では、生贄は血ではなく、赤い液体や粉末、果物を代用することも増えてきたそう。
動物保護だヴィーガンだと色々煩わしいこのご時世。
ヤギの首を刎ねるという、批判されそうな…、実際にされていますが。
それでも!
受け継がれてきた文化や歴史に、外野がとやかく口を出すようなことではないので、これからも普通に続けていけばいいと思います。
「カーリー」は、ヒンドゥー教における「破壊と創造」、「時間と死」の象徴で、シヴァ神の妻「パールヴァティ」の恐ろしい側面、変身した姿ともされています。特に破壊的な力を持つ女神として、悪を滅ぼし、宇宙の秩序を回復する役割を担っています。
特に西ベンガルでは信仰が篤く、彼女に捧げられた寺院が多くあります。破壊と殺戮を好む残虐性も持ち、血を欲するため、彼女を鎮めるための生贄が捧げられてきました。