こんにちは。わらびです。
シーラーズ観光ではピンクモスクやペルセポリス遺跡が有名。それ以外にもバザールやモスク、シーア派の聖地となっている霊廟なんかもあります。
今回紹介するのは意外と知られていない穴場的名所、旧市街にある邸宅のうちの一つ「ガバムハウス」
春になるとミカンの花が咲き乱れるシーラーズならではの場所になります。
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この記事の情報は2023年5月時点でのものになります。
シーラーズ観光の穴場「ガバムハウス」
「ガバムハウス」はガジャール朝時代に作られた宮殿。主に外交や軍事会議の会合の場として使われ、内部はシーラーズの芸術家による鏡細工や象嵌細工、彫刻など豪華な装飾で埋め尽くされています。
庭園に植えられたミカンの木から「ナランジスタン(ミカンの庭園)」という別の名前もあります。
シーラーズ観光では脚光の浴びることの少ない場所ですが、宮殿の中央ポーチのモザイクミラーは一見の価値あり。
ピンクモスクやペルセポリス遺跡と比べると有名な場所ではないのであまり期待はしていませんでしたが、思いのほかエンジョイしてきました。
シーラーズ観光の伏兵的存在、穴場スポットです。
ベストシーズンは春
ガバムハウスはシーラーズの芸術家たちが腕を振るった装飾品が大きな見どころですが、春になると庭園には綺麗な花が咲き乱れ、爽やかな香りのするミカンの果実がなります。
私はミカンが収穫された後に訪れましたが、庭園は美しい緑に包まれ、よく探すと上のほうに忘れ去られたミカンの実もありました。
感性がほとんど死んでいることでおなじみの私ですらこの光景を美しいと感じることが出来たので、一般的な感性をお持ちの方々であれば落涙すること間違いなし…?
ガバムハウス観光
観光客はほとんどがイラン人がメイン。
いつもどこでも見かける中国人観光客の団体もいなかったのでやはりシーラーズではマイナーな方なのかな?
敷地内にはカフェがあり、ここではシーラーズ名物のファローデが提供されています。
他のイラン人たちと同じく自分もファローデを頼もうとしたのですが、メニュー表に「بهارنارنج(バハールナランジ)」という気になるものが。
バハールナランジと言えば、シーラーズ特産の春摘みミカンの花を乾燥させたもの。主にお茶として飲むのですが、この時存在は知っていたもののまだ飲んだことなかったしいい機会なので注文。
で、出てきたのがこのカップに入った透明な水っぽい飲み物。
どう考えてもお茶じゃないし、これは一体?
まあ頼んでしまった以上飲むしかないし、特に変な匂いとかする訳でもない。むしろ柑橘の良い香り。
一口飲んでみると、口の中にほのかな甘さと遅れてやってくる苦み、そして爽やかな柑橘類の風味。
少なくともミカンの果実の味はしない、色的にも入っていないと思われます。バハールナランジという名前である以上は、ミカンの花から抽出したエキスを利用して作ったジュースのようなものみたいですね。
特に問題は無いので飲み切りましたが、不思議とごくごくとは飲めない変わった味。
だが決して、不味くはない。
庭の先にある宮殿。
入ってすぐのところには
クルミの木でできた扉、その表面には白い花があしらわれていますが、この正体は魚のウロコ。
この扉は魚のウロコをはめ込んだ象嵌細工なんです。
どうしても気になって、指でカリカリしてみたり鼻を近付け匂いを嗅いでみたのですが、当然と言えば当然まったく臭くはありませんでした。
シーラーズの芸術家たちによって作られた装飾品の数々。
研鑽を重ねて練り上げられたこれらの芸術は、人間の寿命をはるかに超える時を経ても色褪せることなく、後世の人々たちの感情を揺さぶり続けるのでしょう。
素晴らしいですね。私も後の世の人たちに届くような何かをネットの黒歴史以外で残してみたいものでありますな。
ガバムハウスでは最も豪華で人気の見どころ宮殿の中央ポーチにある鏡の間。
モザイクミラーというのでしょうか?
色とりどりの小さな鏡で模様を作っています。
以前別の記事でも書いたことがあるような気がしますが、中学生の時に文化祭のクラス展示でモザイクアートを出展しました。
作り方としては、空き缶を刻んで色ごとに分けるというものでしたが、空き缶を刻むのが面倒で尚且つ色分けするのも面倒。
最終的に時間が全く足りず、適当に刻んだ新聞紙の上に色を塗った作品を出展しました。
そうですねゴミです。
自分が製作に携わったにもかかわらず、まったく愛着が湧かずゴミと断言可能。
あれを何かしらの作品と見なすことは決してできません。クラスの誰しもが口には出しませんでしたが、そもそも言葉に出来ない変なモヤッとした感覚を抱いていたことでしょう。
ちなみに結果は銅賞。学年は全部で4クラス、金賞と銀賞が1つずつ、ビリは銅賞。
田舎なのでクラスが少なくこのような結果となりました。
話が逸れるどころか全然関係ない話をしましたが…、何を話しているのでしょう?
まあ本物の芸術はすごく綺麗ですよってこと。
2階部分からは噴水とミカンの木が生い茂る庭を一望。
それにしても綺麗な庭です。
1階部分を見下ろすとイラン人たちがこぞって自撮り。
普通は旅行に行くとこうして自撮りするのが普通なんだなと…、私は写真に残すのは綺麗なものだけにしたいので自分が被写体になることはあまりありません。
というのは嘘で、未だ魂が抜き取られるという迷信を信じているから。
遺影には抜き取った人の魂が入っているらしいですね。
魂どうのこうのは置いといて、庭と宮殿はそこまで広くはありませんでしたが、気が付いたら1時間ほど観光していたし満足度も高め。
30分くらいで飽きてしまったピンクモスクとは大違い。
おわり
ミカンの庭園ガバムハウス。ミカンが特産品の街だけあって、この場所こそがシーラーズらしい観光名所なのではないでしょうか?
それと庭園のカフェで飲んだバハールナランジウォーター、あれは不味くはないしむしろ美味しいんですが、何というか不思議な味。
柑橘風不思議テイスト飲料とでもいうのでしょうか?