【巡礼25~27日目】ナヴァランクス~サン・ジャン・ピエ・ド・ポー。ル・ピュイの道終わり

こんにちわ、わらびです。

今回はスペイン巡礼「ル・ピュイの道」、25~27日目までの記録。

そして今回でフランス側の巡礼路、ル・ピュイの道は終了。

次回からは新しく、スペイン側の巡礼路である「フランス人の道」が始まります。

巡礼25~27日目の様子

  • 25日目
    • ナヴァランクス→アルー
  • 26日目
    • アロー→サンパレ経由→オスタバ・アスム
  • 27日目
    • オスタバ→サン=ジャン=ピエ=ド=ポー

25日目、寄り道

巡礼25日目。

ナヴァランクスの星型要塞の門を抜け、他の巡礼者たちとは別の方向へ。

やって来ましたインターマルシェ。昨日も来てチーズとか買った場所です。

もはや巡礼路を逸れることが常習化してきた今日この頃。

算出される距離数はあくまで巡礼路のみの数字なので、実際に歩いた距離数とは結構誤差があります。

店内にはこのデカいバックパックも背負って入るのですが、さすが抜ぶら下げた洗濯物をそのままにして入るほど非常識ではありません。

買い物が終わったら、一度中にしまった生乾きの洗濯物を取り出し再び括り付けます。

この時ちゃんと結び付けないと歩いている途中で落っこちてしまいます。

今も巡礼路のどこかに私のパンツが置き去りにされたまま…

荷物には水やワイン、野菜が足され+3kg。

正直無茶苦茶重い。

カバンが肩に食い込み痛い思いをしながらも、5時間くらいで目的地の村に到着。

この日の道中の写真はこの1枚のみ。

毎日変わり映えのしない景色ばかり。もはや写真を撮る気もうせてきた。

目的地の「アルー|Aroue」に到着後、すぐにとんでもない土砂降りが降ってきました。

ギリギリ間に合って良かった。

画像では分かりませんが、雹も混じっています。こんな中まだ歩いている人たちもちらほら。

フランスの自然は思いのほか険しいのもである。

さて、今日の晩御飯はサフランライスと野菜のカレースパイス炒め。大好物のマスタードで酸味もプラス。

いつも食べているミネストローネに飽きてきたし、夏が本格化していく中でスープ料理はきついので新たなメニューに変更。

ル・ピュイの道も残すところあと二日。

特に苦労も無かったし感慨深いアレとかも無い。

移動距離

25日目

ナヴァランクス→アルー:19.9km
総移動距離:697.7km

巡礼宿情報

宿情報
名前Gîte communal d’Aroue
住所Route de Mauleon, , Bourg, 64120 Aroue-Ithorots-Olhaïby, フランス
料金ドミトリー、14.7ユーロ
設備WiFi、自炊可能なキッチン、有料の夕食サービス

26日目、カマンベールタイムアタック

巡礼26日目。

今日は何故か巡礼路を大幅に逸れる…、どころか全く関係のない場所を歩いています。

別に道を間違えたわけではない。

故意にこの道を選んで歩いているのです。

今日は、目的地の村や道中にスーパーが無い。つまりは酒が買えない。

一応村にはバーがあるのだが当然値段は高い。

という訳で、巡礼路を大きく迂回しスーパーのある街へ寄ってから行くことに。

全く関係ない道を歩いていると、道端にかき集められ雹が。

この地域では夏でも雹がよく降るみたいですね。

2時間半ほど歩き「サン・パレ|Saint-Palais」という街に到着。

実はここ、巡礼の分岐ルート上のひとつ。

ただし、普通に巡礼路に沿って歩いてくると4時間ほどかかってしまう。

面倒だったので巡礼路ではない最短ルートを歩いて来た。

もはや酒のためであれば巡礼路を外れて歩くのもやぶさかではない。

やって来たのは「カルフール」。

こちらもインターマルシェ同様よくお世話になっています。

買い物するのはいいが、この量である。水にワインにコーラ、野菜、お菓子、更にはすぐ悪くなってしまうカマンベールチーズまで…

私はお馬鹿なのかな?

とりあえず常温ではすぐに悪くなっていまうので、急遽カマンベールチーズタイムアタックが始まりました。

30kgほどになった荷物を担ぎ、急いで巡礼路へ戻ります。ビールを飲みながら。

朝食がまだだったのでドーナツも。当分補給でみるみる活力がみなぎってきます。

急いで目的地へと歩を進めたのは良いのですが、道を間違い1時間のロス。

チーズ悪くなってしまうってのに何をやってるんだか。

でもこの街は巡礼の分岐路で訪れる巡礼者も少ないので、道にあるマークも少なく分かりにくい。

正規のルートに戻ると、初っ端からとんでもない傾斜の登り。

坂を登り終えて山道へ入るとすぐにこの有様。倒木が道を塞いでいました。

この道は分岐ルートのため、あまり道が整備されていないようです。

何が何でもカマンベールチーズを悪くしようという大いなる力でも働いているのではないか?

軽く雄叫びを上げながら倒木を乗り越え急いで山を駆け上がる。

今日は太陽は出ていないが、今までで一番湿度が高くあっという間に汗だくに。

ここまでチーズのために苦労したことはかつて無い。

というか理由がアホらし過ぎる。

一心不乱に、チーズが腐乱しないように歩き続け2時間。変なモニュメントを発見しました。

どうやら正規の巡礼路に戻って来たようです。

巡礼路に合流し他の巡礼者たちも見かけるようになってきた。

急な坂道では多くの人が息を切らしながら登っているが、ここは自分の本領発揮!

荷物が何キロあろうとお構いなし、次々と巡礼者を追い越し一気に駆け上がる。

カマンベールチーズのために未だかつて無いほど頑張る、坂道の怪物ここにあり。

坂を登った先では綺麗な景色が待ち受けていました。

心地よい風が吹き抜けていくので、ここで半裸になって少し涼む。

無論脱いだのは上の方である。

カマンベールチーズタイムアタックも終盤に差し掛かるが、最後の最後でここ最近で一番の悪路が待ち受けていた。

どこからか流れてくる雨水のせいで道はドロドロ。

石の上を選んで歩き、靴が濡れないようにしなければなりません。

ボルダリングのように足場を間違うと詰む。これが数百メートル続いている。

まあ、身体能力激高の私にとってはこんな悪路大したことないんですがね。

それにしてもチーズある時に限って何でここまで道が悪いの?

悪路をあっという間に駆け抜け今日の目的地「オスタバ・アスム|Ostabat-Asme」に到着。

宿にチェックイン後、即座に冷蔵庫にカマンベールチーズを叩きこみ、シャワーを浴びる。

そしてお待ちかねの晩酌タイム。

いつも通りマスタードを付けた白カビサラミから始まり、カマンベールチーズはこの後頂きましたが、たいへん美味しゅうございました。

確か、ナヴァランクスあたりから一緒になった巡礼者にペルーから来ている女性がいたのですが、その人が酔っ払って帰ってきて私の晩酌を邪魔してくるので腹が立つ。

それどころから、翌日のサン・ジャン・ピエ・ド・ポールで一緒に飲む約束と連絡先を交換させられてしもうた。

どうしよう?

南米らしくテンション高くて普通に嫌だ。

私は1人でお酒を飲むのが好きなのである。

移動距離

26日目

アロー→サンパレ経由→オスタバ・アスム:約30km?(正確な距離は不明)
総移動距離:727.7km

この日は別の街へ行ったり、道も間違えたのでおそらく30km以上歩いています。

巡礼宿情報

宿情報
名前Gite Aïre-Ona
住所Unnamed Road 64120, Ostabat-Asme, フランス
料金ドミトリー、20ユーロ
設備WiFi、自炊可能なキッチン

27日目、ル・ピュイの道最後の日

巡礼27日目。

今日は、ル・ピュイの道のゴール「サン=ジャン=ピエ=ド=ポール」まで歩きます。

翌日から、スペイン側の巡礼路「フランス人の道」がスタート。

とうとう巡礼の看板が1日の距離内の数値に。

巡礼自体はもう1カ月続きますが、一応これで一区切り。

長かった、ル・ピュイを出てから約1月。ここまで700km歩いてきました。

結構苦労したような気もするけど、ずっと酒ばかり飲んでいたいたな。

足に異常はないけど、あまりにも荷物が重すぎたせいか左肩が痛い。

そりゃそうですよ、なんたって軍隊の訓練よりもきついことしてたんだ。

そもそも趣味でランニングしていただけなのに軍隊超えるって何事よ?

いずれにせよ、フランスで歩くのは今日が最後なので頑張っていきましょう。

オスタバの村を出て1時間ほどしたころ、山の中を歩いていたところ急な土砂降り。

幸先が悪い。

最後と言え、いつも通りの何の変哲もない道。

動物がいたら写真を撮る程度。

サン=ジャン=ピエ=ド=ポーまであと少し。

3kmくらい手前の村で、他の巡礼者よろしく自分もここで休憩することに。

当然いつも通りのビール。

土砂降りの中げちょげちょの泥道を歩いてきたせいで足が泥だらけ。

靴も随分と汚れてしまいました。

トルコで購入した27000円のノースフェイスのランニングシューズは、総重量100kgで険しい山を歩いてきたので、もう裏の溝が擦り減ってしまいました。

ほろ酔い気分の中しばらく歩き、とうとう…

「サン=ジャン=ピエ=ド=ポー|Saint-Jean-Pied-de-Port」に到着。

ル・ピュイの道はここで終わります。

ル・ピュイ・アン・ヴレを出発した巡礼者の多くはここで終了し各々家に帰っていきます。

私の巡礼は次回から、フランス人の道として再スタート。

翌日はスペイン巡礼最大の難所と言われる「ピレネー山脈越え」。

今日の宿は自炊は出来ないので、白ワインとカマンベールチーズ。

おつまみが今日の晩御飯。

翌日にピレネー越えがあるので普通だったら酒を控えるところだが、どんなハードなことが待ち構えていようと私には酒を控えるという選択肢はない。

移動距離

27日目

オスタバ→サン=ジャン=ピエ=ド=ポー:22km
総移動距離:749.7km

巡礼宿情報

宿情報
名前Albergue municipal SJPP
住所55 Rue de la Citadelle, 64220 Saint-Jean-Pied-de-Port, フランス
料金ドミトリー、12ユーロ
設備WiFi、キッチン(自炊不可)
備考事前予約不可の先着順

ほぼ前例のない超重量の荷物でのスペイン巡礼。

普通の人間ではまず肉体が不可に耐えることができない超ハードな強行軍。

最初はどうなることかと心配でしたが、開始してみたら意外と何とかなった…、どころか疲れは全くない。

歩き続けることに関しては問題ありませんけども、少し肩が痛い。

心配だ。

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