【巡礼21~24日目】ナガロ~ナヴァランクス。お祭りとマスタード

こんばんは。わらびです。

今回はスペイン巡礼「ル・ピュイの道」、21~24日目まで歩いた時の記録になります。

巡礼21~24日目の様子

  • 21日目
    • ナガロ→エール=シュル=ラドール
  • 22日目
    • エール=シュル=ラドール→アラザック・アラジゲ
  • 23日目
    • アラザック・アラジゲ→アルトエ=ド=ドアム
  • 24日目
    • アルトエ=ド=ドアム→ナヴァランクス

21日目、お祭り

巡礼21日目。

本日はお日柄も良く、いつも通り平坦で何もない道のりが続いていた。

了。

………

……

…といきたいところだが、今日は滞在する「エール=シュル=ラドール|Aire-sur-l’Adour」は、お祭りの日だったので、その時の様子を紹介。

来る途中にちらっと見てきたけどまだまだ準備中。

祭りが始まるのは7時くらいからなので、その前にワインやカマンベールチーズ、ビールを飲んで祭りのテンションを作ります。

ビール4本くらい飲んだらいい感じに高揚したのでそろそろお出かけ。

巡礼宿の外観を取ろうとしたところ、通りかかったカップルがこのポーズ。

彼らはいわゆるリア充というやつですね。陽気なものである。

この時期はどこの村でもお祭りが行われているようです。日本の宵宮みたいな感じでしょうか?

祭りがある場合、巡礼者の安全を考えてお祭り期間は一時的に閉鎖する宿もあるくらい。

宿のオーナーから、出入りする時はドアにきっちりオートロックがかかるまで閉めるようにと注意されました。

なんでも、酔っ払いが入ってくるかもしれないんだそう。

怖ぁ…

街の広場には射的やらくじやら何なのか分からないお店が一杯。

大きくて有名なお祭りじゃないけど、小さな村のお祭りという感じがして非常に懐かしい。

地元の祭りなんてねぶた祭りですらもう10年以上行ってない。

子供がいたら一緒に行ったりするのでしょうけど…、まあ私にはびっくりするほど関係のない話ですね。

移動式遊園地。

ふむ…、

楽しみ方が分からない。

私が若かりし頃、祭りとは友人たちを連れ立って訪れるものだったので、ひとりで来ることなんてありませんでした。

今はもう友達なんていないし、はてさてどうしたものか?

なんだか友達のいない人みたいな表現になっているけど、指1本で数えれるくらいの友人はいます。

やることが無いので何かつまみでも買って帰ろうとしたところ、見つけてしまいました。

スペイン生まれの美味しいお菓子、チュロス!

今までの人生で数回しか食べたことが無いレアなお菓子。

アレですね、滅茶苦茶美味しい。

しかも揚げたてなのも非常に良い。

チュロスなんて中学の修学旅行で行ったディズニーランド以来。

やたらめったら砂糖がまぶされて激甘。袋の底にたくさん砂糖が溜まって、これは何かに使えそう。

甘くてとても食べきれないので、半分は明日の朝ごはんにしましょう。

夜9時半だけどまだ少し明るい。

どうせやること無いのでここらで帰ります。

帰宅後、オーナーの言いつけ通り、ドアのオートロックがしっかりガチャっとなるまで閉めたら…

甘いお菓子もいいけど、何やかんやでお酒が一番!

やっぱあれだね。自分は家でお酒を飲んでるのが一番ですよ。

移動距離

21日目

ナガロ→エール=シュル=ラドール:27.2km
総移動距離:583.3km

巡礼宿情報

宿情報
名前Le Jardin sur l’Eau- chambres d’hôtes et gîte pèlerin
住所25 Rue Carnot, 40800 Aire-sur-l’Adour, フランス
料金ドミトリー、17.8ユーロ
設備WiFi、自炊可能なキッチン

22日目、マスタード再購入

巡礼22日目。

今日もいつも通り平坦でなだらかな道が続く。

前日の残りのチュロスを朝ご飯に巡礼路を探すのですが、どこに巡礼路のマークがあるか分からず、30分ほど待ちをウロウロ。

これだから大きい街は嫌いなんだ。

それにしてもチュロス砂糖が多すぎて、チュロス食べてるんだか砂糖食べてるんだか分からない。

昨日は少し飲み過ぎたのでまだちょっと酒が残っている感覚。いつもより荷物が重い。

川沿いの道。

ここら辺は人気のハイキングコースなのか、犬の散歩やランニングする人がたくさん。

なんだか久しぶりに綺麗な景色を見たような気がする。

巡礼路を歩いていると突然茂みや別の道から巡礼者が飛び出てきてハッとすることがある。

これは別に質の悪い嫌がらせや野伏ではなく、おそらくトイレをしていた方々。

いつもは他の巡礼者に対しては軽く挨拶するけど、こういう時は声をかけるのはちょっと気まずいのでスルー。

巡礼あるある。

それにしても今日は暑い。最高気温は30度。

巡礼では気温が暑すぎる場合は政府が禁止令を出します。巡礼路で山火事が起きたり危険すぎるからなんだそう。

サンティアゴまでは911km。あと4週間ぐらいで到着する予定。

これでも大分ゆっくり歩いている方だけど、他の巡礼者よりは少しペースが速いみたいです。

今は馬鹿みたいな荷物量ですが、適量まで荷物を減らしたら全行程1カ月くらいで終われるような気がする。

いつか余裕があったら挑戦してみたい所存。

今日の目的地「アラザック・アラジゲ|Arzacq-Arraziguet」に到着後、キッチンでくつろぎながらビール。

なんだろう?暇さえあればずっと飲んでる。

最近毎日飲んでいるので、今日は控えようとしたけどできなかった。

自分の意志の弱さが嫌になる…

4日前に買ったマスタードがもうなくなってしまったので補充もしました。

おそらくこれも1週間以内に無くなります。

巡礼宿のすぐ隣に、なーんか見覚えのあるピザ屋を発見。

本家が海賊だけに海賊版のピザ屋ですね。

移動距離

22日目

エール=シュル=ラドール→アラザック・アラジゲ:32.8km
総移動距離:616.1km

巡礼宿情報

宿情報
名前Gite / Centre d’Accueil
住所Pl. du Marcadieu, 64410 Arzacq-Arraziguet, フランス
料金ドミトリー、16.5ユーロ
設備WiFi、自炊可能なキッチン、有料の食事サービス

23日目、特記事項なし

巡礼23日目。

今日は出発して早々バゲットを購入。そして可愛いネコさんに遭遇。

さすがはフランス、野良猫でもオシャレ。

足元に寄ってきてフランスパンをねだるネコさん。

こういう時、

動物に人間の食べ物は毒だから与えてはいけない

とかいう意見もありますが、猫だって面倒見る気のないやつから健康の心配はされたくないでしょう。

健康に悪かろうが、腹を満たして死にたいと、自分だったらそう思います。

今にも降り出しそうな曇り空。先行き不安だが涼しいので有難い。

そして今日も今日とていつも通りの平坦な道のりが続く…

平坦な道ばかりだと暇すぎて、最近は寝ながら歩く術を覚えてしまいました。

今日の昼食はマスタードパン。

メインはマスタードの方なので、ここでのパンの役割はマスタードをすくうスティック替わり。

巡礼路でよく見かける慰霊碑。

第一次、二次世界大戦の戦死者のもので、フランス各地の小さい村からも多くの兵士が徴兵され亡くなりました。

そうですね…、戦争は良くないですよね。

最近、他の巡礼者に追い越し際後ろから声をかけるとビクッとされる。

大荷物を担いで歩いていても、足音をほとんど立てずに歩くので、このようなことになっています。

私は体格が良く見た目の威圧感が強いので、相手にプレッシャーを与えないよう可能な限り音を立てないようにしていたらこうなりました。

朝は曇りで雨が降るかと思っていましたが、そんなことなく今日の目的地「アルトエ=ド=ベアム|Arthez-de-Béarn」に到着。

日曜日なので開いているスーパーは無い。そもそもスーパー自体がない。

陸の孤島。

青森県かよ。

お酒を飲もうにも飲むことができないので、晩御飯の野菜たっぷりスープパスタで我慢。

連日30℃近いのでいので、スープパスタもそろそろきつくなってきました。

何か新しいメニュー考えないといけませんね。

サフランがたくさん余っているので、サフランライスでも炊いて食べましょうかね?

お米なんて買ったらまた荷物が重くなるけど、まあいいか。

全然良くないけど。

最近肩痛いんだよね。

ずっと曇りで雨が降りそうな空模様でしたが、夜にとうとう土砂降りに。

雨粒が屋根を強くたたく音を聞きながら紅茶を飲み、そして夜は更けていくのであった。

疲れていないので早く寝るという考えはない。

移動距離

23日目

アラザック・アラジゲ→アルトエ=ド=ドアム:30.1km
総移動距離:646.2km

巡礼宿情報

宿情報
名前Gite Municipal
住所64370 Arthez-de-Béarn, フランス
料金ドミトリー、12ユーロ
設備WiFi無し、自炊可能なキッチン

24日目、雨とストレス解消

巡礼24日目。

今日は朝から雨。しかもっけこう強め。

この天候は、私にバスを使わせるという判断をためらわせることはなかった。

生憎時間が合わなかったので、使わなかったけど。

ひとまず、雨の中を走って近くのパン屋まで朝食を買いに行く。

田舎の村だがこんなオシャレなパン屋がある。

いつもは長いフランスパンを買うけど、こんな強い雨の日だとカバンの横に差しておくとあっという間にふやけてしまう。

丁度良くスライスされて焼かれたのがあったのでコチラを購入。

パンを買ったら全力で走って戻り、キッチンで角砂糖を手に取ります。

砂糖を砕いてパンの袋に入れたら、ガサガサ振って全体に砂糖を馴染ませたらラスクが完成。

全然ラスクではないけど。

多彩なアイデアで道のりを豊かに。

それが私の巡礼で御座います。

少し待っても全く雨が止まないので、仕方が無く雨合羽を装備して出発。

それにしてもシルエットがやたら大きい。

出発してわずか数分、さっそく靴がびしょ濡れでテンションダダ下がり。

でも1時間程度で止んだ出くれたし、気温も20℃くらいと涼しめ。アジサイも綺麗。

ネコ発見、可愛くて癒されるウ!

クワガタも発見。ハサミ真っ赤。

ル・ピュイの道もあと3日でお終い。

徐々にスペインも近づき、この日とうとう姿を現しました。

巡礼最大の難所とされるピレネー山脈。

どうなんでしょうね?25kgの大荷物であの山を越えるなんて。

少なくとも普通の人間には絶対に不可能でしょうけど、そもそも普通ではないので。

実は、別段不安も何もない。

一日中天気が悪かったけど、今日の目的地「ナヴァランクス|Navarrenx」に到着。

ここナヴァランクスは星型城塞に囲まれた村。

軽く観光しようとするも雨が降り出す。これにはイライラしますね。

観光はさておき、お酒を飲みたいので雨合羽を装備しスーパーマーケットへ。

何やかんやで星型要塞も軽く観光していきます。

なーるほどねえ、

星型要塞って地上から見ただけじゃその形全然分かんねえな。

ヨーロッパには星型要塞が多く残っていますが、そのほとんどが地上からしか見ることのできないため、一番肝心な星形を認識することができません。

そう考えると、函館の五稜郭は隣のタワーから俯瞰で見ることのできる世界的に稀な場所。

宿に戻ったら一人でパーティーの始まりだあ!

雨の降った日は特に疲れていなくても、靴が濡れて不快だったり、洗濯物が乾かなくてストレスがたまるのでいつもより豪勢に行きます。

まずはいつも通り、ビールからスタート。

おつまみはマスタードと白カビサラミ。

もはや調味料ではなく、おつまみとしてその名を連ねるマスタード。

次いでトルティージャチップス。

しかもデカいの。

そして、カプレーゼなんかも作っちゃたりして。

いつもは赤ワインだけど、今日はカプレーゼを作ったので白ワインにしました。

うーむ、安いけど白ワインもフランス産だから美味しい。

最後はダメ押しのカマンベールチーズまで。モッツァレラに続いて本日2度目のチーズ。

これも美味。

この楽しみがあるから雨の日もへっちゃらさ。

この日は500mlの缶ビール4本に白ワインのボトル1本。

酒に強い外国人でも巡礼中は疲れているのでそこまで飲まないそう。

改めて自分が異質な存在だと認識します。

もはや、人ならざるものなのではないでしょうか?

移動距離

24日目

アルトエ=ド=ドアム→ナヴァランクス:31.6km
総移動距離:677.8km

巡礼宿情報

宿情報
名前Gîte d’étape communal de Navarrenx
住所Av. de France, 64190 Navarrenx, フランス
料金ドミトリー、14ユーロ
設備WiFi無し、自炊可能なキッチン
備考自治体の運営する巡礼宿。チェックインと支払いは別の場所にあるバー「Le Dahu」で行う

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