こんにちわ、わらびです。
世界の半分イスファハーン。
名前の由来となったイマーム広場では、シャーモスク、アリカプ宮殿、シェイフロトフォッラーモスクと金曜モスクを2日がかりで見てきました。
既に世界の半分は見終わったのですが、まだまだこれでは終わりません。
次は、イマーム広場のすぐ近く、世界遺産のチェヘルソトゥーン宮殿へと向かいます。
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この記事の情報は2023年5月時点でのものになります。
チェヘルソトゥーン宮殿
イマーム広場の西側、シャーアッバース2世が迎賓館として建てた建物。
「チェヘルソトゥーン|چهل ستون」は、ペルシャ語で「40本の柱」という意味。柱の数は20本しかありませんが、バルコニー前の池に写りこんだ柱が全部で40本に見えるからということらしいです。
現在はサファヴィー朝ゆかりの壁画や品物を展示する博物館になっています。2023年時点では博物館のほうには入ることができませんでした。
ところで、「チェヘルソトゥーン」と「ヴィダルサスーン」って響きが似てますよね?
世界遺産「ペルシャ式庭園」の構成資産。
観光の見どころ
チェヘルソトゥーン宮殿は敷地は広いのですが、見どころは宮殿のみとなっているのでそこまで時間はかかりません。
観光時間は正味30分といったところでしょうか?
時間があってお暇であれば庭園を軽く散策してみるのもいいかと。
ちなみに、入場料は1,000,000IRR。
バルコニーの柱
入り口を入ると大きな池とその向こうに見える宮殿。
他に特に見どころが無いのでそそくさと宮殿へと向かいます。
名前の由来にもなっている柱たち。数えてみるとちゃんと20本御座います。
バルコニー部分は柱以外に天井も木製。
アリカプ宮殿でも軽く説明しましたが、イランの国土はほとんどが木の生えない高原地帯。このように木をふんだんに使用した建築物は珍しいのである。
ムカルナスと鏡張りの合わせ技。
写真は撮っていないのでアレですが、この日は池への映り込みがイマイチ。時間帯なのか何なのか分からないけど池には薄ぼんやりとしか映っていません。
柱が40本ではなく20本しかない、これだと「ビーストソトゥーン|بیست ستون」になってしまいます。
おっと、
ここでも思わずペルシャ語を披露してしまいましたわい。
ふと、客観的に考えてみると、イランの記事を書いているここ最近、ペルシャ語をできるというだけで大分調子こいているような感じ。
だけど私も悦に浸れて、読者の皆様もペルシャ語を覚えることができるので誰も損をしていません。
このまま調子をこき続けます。
壁画と天井画
宮殿内は壁画と天井画で埋め尽くされています。
それぞれ宮廷内で開かれた宴の様子やサファヴィー朝時代に行われた歴史的な戦いについて描かれています。
宮廷での宴の様子。
ナーディルシャーのムガル帝国侵攻の様子。ゾウに乗ってるのはおそらくムガル帝国側。
サファヴィー朝はオスマン帝国のライバル国というイメージがあったのですが、インドとも戦っていたのですね。
1514年にオスマン帝国との間で行われた、チャルディラーンの戦いの壁画。
重火器を使用した近代化軍により騎馬部隊を撃破したという初めての戦いで、ここからサファヴィー朝とオスマン帝国の100年以上に渡る熾烈な戦いが始まりました。
チャルディラーンではサファヴィー朝が、オスマン帝国軍の重火器の前に為すすべなく敗北しましたが、以降、戦略的な戦い方をとりオスマン帝国軍を大いに苦しめることとなります。
領内に進軍してくるオスマン帝国軍は大砲などの重火器が主力のため進軍速度は遅く、一方で騎馬部隊が主力のサファヴィー朝軍は機動力で大きく上回ります。サファヴィー朝軍は領内の山岳地帯を騎馬部隊により駆け回り、常にオスマン帝国軍の位置を把握、本隊を敵の進軍ルートから避けて衝突を回避、陥落した村などは帝国軍が過ぎ去ってから奪還。
遠征にやって来たオスマン帝国はサファヴィー朝本隊と一度も戦闘を行うことなく、目的も果たすことができません。更に、行きと帰りは同じルートを通るため、帰還時に一度陥落させたはずの村でもう一度戦闘になってしまいます。
オスマン帝国は敵の主力を叩けず、何も得ることが無く遠征自体が全くの無駄足に終わることもありました。
以上、豆知識。
ペルシャ式庭園
チェヘルソトゥーン宮殿は、「宮殿」と名前についており宮殿観光がメインになりがち、でもでも、世界遺産には「ペルシャ式庭園」と登録されているので多分お庭も見どころ。
ここに至るまで同じ世界遺産のフィン庭園、エラム庭園、インドでは四分庭園のタージ・マハル、フマユーン廟とかいろいろ見てきたもので…、
ペルシャ式庭園、見飽きた。
そこまで面白いものがあるわけでもないので1時間もかからず観光は終了。
おわり
世界遺産のチェヘルソトゥーン宮殿、確かに壁画とかは綺麗でしたが…、シャーモスクやシェイフロトフォッラーモスクのほうを先に見てきてしまったので、それらに比べると見劣りしてしまうのは否めない。
メインディッシュは最後まで取っておくみたいな感じで、イスファハーン観光では最後にイマーム広場を見るのが良いかもしれませんね。
それはそうと、庭園内には人懐っこいネコが住み着いていたのでこれはネコ好きの私からしてみるとポイント高め。