こんにちわ、わらびです。
フランス人の道には、パンプローナ、レオン、ブルゴスといった有名な観光都市がいくつもあります。
これが多くの巡礼者が歩く人気の秘訣でもあるのかな?
巡礼29日目は、牛追い祭りで有名なパンプローナまで向かいます。
スペイン巡礼29日目
エスピナル→パンプローナ
巡礼29日目。
前日はピレネー山脈を越え、更にその後ランニングして疲れが溜まっているかと思いきや、全然そんなことはありませんでした。
健康に良いかどうかわからないサフランウォーターから1日が始まります。
今日はいつもより長めに歩く予定だったので、少し早めに宿を出発。
朝の巡礼路ともなると、バックパックから貝殻をぶら下げたが巡礼者が何人も歩いているものですがこの有様。
フランス人の道の初日は、ほとんどが山脈を越えた後の村ロンセスヴァリェスに泊るので、エスピナルには人がいないのは当然。
あと一時間ちょっとくらいしたらここに通りかかるでしょう。
朝の陽射しを受けて輝く巡礼路のマーク。
巡礼者の行く手を阻むかのように倒れる倒木。
これは私に対する試練なのだろうか?
普段ならいざ知らず、大荷物抱えて越えるのはいささか面倒くさい。
実際そこまで面倒ではないけど、下を潜り抜けるにはスペースが足りず越えるしかない。
ちょうどいいラインを攻めてくる倒木。
人懐っこいワンちゃん。尻尾を振りながら着いてくるので軽く撫でまわす。
愛いやつめ。
巡礼路では馬、牛、羊、ネコ、イヌ、ウサギなどとにかくいろんな動物に出会う。
巡礼中には、人よりも動物の方に多く出会うとも言われるくらい。
途中差し掛かった岩場。全体的に道が歩きやすいフランス人の道では相当悪い方。
転んだら怪我をしそうな場所だが衝撃的なことに、この道を歩いていたところ、後方からガタガタと音を立てて自転車に乗った巡礼者がやって来ました。
こんなキツイ岩場を走っても大丈夫なんて自転車って頑丈なんだな。
悪路を抜けた先にある「スビリ|Zubiri」という村に到着。
スペイン側に入ると物価が安くなり、途中立ち寄った村では買い物をするようになりました。
いつもは酒ばかり飲んでいる私ですが、あろうことかコーラを買ってしまいました!
今日は暑いので冷えたコーラが身に染みる。あえてこの選択したのは正解かもしれない。
ただし、炭酸なので持ち歩きには適していない。
チョコレートも買ったので、いつも食べているバゲットに切れ込みを入れ、そこにチョコレートを入れるとなんちゃって菓子パンの出来上がり!
味は想像に難くない、バゲットとチョコの味。
でも悪くない。
昼過ぎ頃、パンプローナまであと10kmほど。予定より歩みが遅れていた。
今日は早く着いてパンプローナの街を観光したかったのだが、これはどうやら急ぐ必要がありますね。
しかしここは山道で尚且つ25kgの大荷物を背負っている。
どう考えても急ぐ急がないとかいう次元ではない。
山の中でバスは無い、でも急がなければならない。
大荷物、軍人以上の肉体スペック…
ふむ、ここから導き出せる答えはひとつ「走」
とりあえず可能な限り山道を小走りで駆け抜けてみることにした。
足に多少負担はかかるが全然余裕。走って揺れるたびに肩に重い荷物がグイグイ食い込んで痛い。
パンプローナの少し手前、25kgの荷物を背負って山道を駆け抜ける男がいた。
無論私である。
一体何をやってるんだろう?
自らの常人離れした肉体には驚かされてばかり。
小走りをしてきたおかげで汗でびっしょり。
しかし普通に歩くより30分くらいは短縮されたはず。
今日の目的地、牛追い祭りで有名な「パンプローナ|Pamplona」に到着です。
パンプローナ観光
巡礼者には、宿にチェックインした後はひたすら体を休める者と観光に出かける者の2種類がいます。
パンプローナはフランス人の道では3日目に位置し、ここではまだ体が歩くのに慣れていない人が多いので、ベッドでシエスタよろしく寝ている人が多く見受けられました。
当然働いていないし、無駄に体力がある私はたいして疲れていないので観光へ。
パンプローナにやって来たのは6月末。
この1週間後にスペイン3大祭り、牛追い祭りの名で知られるサン・フェルミン祭が開催されます。
そこそこ大きな街で有名な観光地でもあるみたい。
旧市街はカラフルな建物が並んでいる。
ウィキペディアで調べてみたらパンプローナの街は、アーネスト・ヘミングウェイの長編小説「日はまた昇る」の主な舞台と書かれていました。
その小説は読んだことは無いけど、ヘミングウェイの名前だけは知っている。
だから何だという話だ。
祭りを一週間後に控え準備が進んでいる様子。
路上には防護柵が作られています。
あと一週間もしたらここを牛が走り抜け、その先では人々が逃げ惑うのでしょう。
もう少し遅ければ祭りを見ることもできたのかもしれません。
時には死者も出るほど危険な祭り、巡礼者の安全を守るために祭りの期間は閉鎖される巡礼宿もあるそうです。
どうでもいい事だけど、巡礼中に亡くなることは名誉なこととされているらしい。
そこまで信仰心は強くないし、それどころか腹痛でトイレにこもっている時以外は完全に無神論者なのでここでは死ねない。
パンプローナ大聖堂。
閉まってました。
フランスでもそうでしたが、スペインでは昼過ぎから夕方あたりまでスーパーマーケットや観光施設が一時的に閉まります。
いわゆるシエスタというやつである。
街には巡礼者らしき姿の人たちがたくさん。
巡礼をしていると皆だいたい同じペースで歩くので、道中何度も顔を合わせたり、同じ巡礼宿に泊まって顔馴染みになるのだが、私は進むペースが速いので馴染みになる巡礼者がほとんどいない。
あまりの規格外さゆえに普通の人間とは共有できる感覚がまったく無い。
異端ゆえの孤独。
牛に追われ逃げ惑う人たちの像。
少なくとも手前の転んでしまったおじいさんはもう手遅れでしょうね。
いかにもパンプローナらしいモニュメント。
気温は30℃を越えて暑い。
広場の周りのバルや飲食店は開いているのですが、自分は節制を心掛ける巡礼者の身。そうそうレストランで食事など出来はしない。
一通り街を観光した後はシエスタ休憩を終えたスーパーへ向かう。
当然目的は酒。
缶ビールの大きいのがたったの70円。スペインに入った途端酒も何もかも一気に安くなる。
これはどう考えても酒の量が増えてしまいますね。
本日の巡礼宿にはキッチンが無く自炊は出来ないので夕食は質素に済ませます。
お酒も控えめにハイネケンの350ml缶1本。
控えているといっても、実際はスーパーの前で水分補給がてら500mlの缶を飲んできたので、あんまし控えてはいない。
好物の洋ナシもそのまま食べます。多分ビタミンとか入ってて健康に良いはず。
巡礼宿の前で酒を飲みながら洋ナシにかぶりつく。
あまり甘さも無く水気も少ない。ちょっと期待外れ。
最近体がかゆい。腕にはダニに噛まれた跡がたくさん。
巡礼路は山の中を歩くというのもあるが、欧米系の巡礼者たちはそこらの草むらで普通に休憩するので、宿にダニとかたくさん持ち込んじゃっているんです。
迷惑な話ですよ。
かゆい…
巡礼宿の階段の踊り場に鏡があったので、自分の屈強な脚部を撮影。
これが25kgの抱えて山道を駆け抜ける筋肉です。
古代ギリシアやローマの彫刻のよう。
移動距離
エスピナル→パンプローナ:35km
総移動距離:815.4km
巡礼宿情報
宿情報 | |
名前 | Casa Paderborn |
住所 | Playa de Caparroso, 6, 31014 Pamplona, Navarra, スペイン |
料金 | ドミトリー、7.5ユーロ |
設備 | WiFi |