【フランス人の道】巡礼53~56日目サリア~ペドロウゾ【いよいよ終盤】

こんにちわ、わらびです。

今回はスペイン巡礼53~56日目、「フランス人の道」の記録になります。

酒ばかり飲んで長かったスペイン巡礼も残すところあと僅か、とうとうサンティアゴ・デ・コンポステーラの手前まで向かいます。

巡礼53~56日目の出来事

  • 53日目
    • サリア→ポルトマリン
  • 54日目
    • ポルトマリン→パラス・デ・レイ
  • 55日目
    • パラス・デ・レイ→アルスーア
  • 56日目
    • アルスーア→ペドロウゾ

53日目、最後の100km

巡礼53日目。

スペイン巡礼では100km以上歩いた場合のみ巡礼終了の証である「巡礼証明書」を発行することが出来て、今日の出発点であるサリアという街がサンティアゴまで100kmちょいなので、ここから多くの巡礼者が歩きはじめます。

ちなみサリアから歩きはじめるのはほとんどがスペイン人。巡礼証明書はスペイン人にとって一種のステータスみたいです。

7月後半で夏休みも始まる今は特に人が多く、連日数百人もの巡礼者が出発します。

人が多くなるので貴重品の管理にも気を遣わなければなりません。ヨーロッパでは宿での窃盗が多く、欲しけりゃ盗むという考えの人が普通にいます。

手癖が悪くて有名なのはイギリス人とスペイン人で、特に若者のグループには要注意。

サリアを出て以降、巡礼路は常に人が途切れません。

おかげでトイレをするにもタイミングがなかなかありません。

ちょっと下品な話ですが、巡礼中はおしっこ位ならみんなそこらへんで普通にします。前を歩いていた人が茂みや物陰に入ってすぐ出てきたり、豪胆な人だと男女問わず道の脇でしてたりします。

私は追い越し際に軽く挨拶して行くのですが、さすがにその時だけは声をかける勇気はありません。

巡礼のトイレ事情はこのくらいにして、なんか久々に巡礼中の様子を紹介します。

とりあえず、今日は非常に霧が濃い。

山間部では時々霧がかかっていましたが、今日は断トツで霧が濃い。100m先までくらいしか見えないので、場合によってはこの視界の悪さを利用してトイレができるかもしれません。

トイレの話ばっかしているけど、今日の朝ごはん。

5種類のクッキーの詰め合わせ。これだけのボリュームで200円ちょっと。これ好き。

巡礼路の標識の数字がとうとう100kmを切る。

長かった、本当にここまで長かった。

酒と美味しいご飯の記憶しかほとんどないけど…、本当に長かった。

長かった。

本当にそれしか言うことが無い。

終わりみたいな雰囲気が出ているけどまだ終わってないしな。

約2か月間の巡礼もあと数日で終わり。

折角なのでバルでビールを注文。よくよく考えたらこうやってバルで休憩することなんてなかったような気がします。

基本的に疲れることが無いので休憩も必要ないんです。

他にもビールを飲んでいる人はいましたが大きいのを頼んでいるのは自分だけ。話を聞いた限りでは自分は外国人よりも酒が強いみたいです。

巡礼を通して知ったことといえば、どう考えても自分が普通の人間ではないということ。

ここは小さな集落のバルなんですがそれなりに人がいます。

サリアからサンティアゴまでの間はとにかく巡礼者が多いし、ほとんどが短期間の旅行者。皆バンバンお金を落としていくのでどこも潤っていて施設も新しい所ばかり。

年々巡礼者は増えているみたいなので、これから新しい巡礼宿もできたりするのでしょう。

それにしても、いつ見ても荷物多いな。

休憩後1時間ほどで今日の目的地「ポルトマリン|Portomarín」へ到着。

人が急に増えたので宿のキャパシティは大丈夫かと心配でしたが、想像以上に宿の数が多いのでハイシーズンでも宿に困るということはなさそうです。

それにしてもスペイン人というのは大胆というかラフというか何と言うのでしょうかね?

共同ドミトリーでも平然と下着でうろついたりするのですよ。

まあいいんですけど。

ただこちらとしては目のやり場に困るもので…

急に目を背けても相手の気分を著しく害してしまう可能性もあるし、かといって本能に従ってガン見をするわけにはいかないのです。見ず知らずの薄着の女性に対する紳士としての正しい対応とはいったいどのようなものであろうか?

いやはやどうしたものでしょう。

別にこれは愚痴でも何でもありませんでしたね。

移動距離

53日目

サリア→ポルトマリン:22km
総移動距離:1,428km

巡礼宿情報

みんなレストランで食べるのでキッチンは誰も使わない。おかげで静か。

宿情報
名前Casona da Ponte
住所Camiño da Capela, 10, 27170 Portomarín, Lugo, スペイン
料金ドミトリー、13ユーロ
設備WiFi、自炊可能なキッチン

54日目、スペイン動物園

巡礼54日目。

朝のポルトマリンの様子。

サリア以前の村には、ハイシーズンでもせいぜい50人ほどしか宿泊していませんでした。

しかし今はひとつの村に数百人、毎朝何かの祭りのように大量の巡礼者が出発します。

今日の巡礼路はシンプルに書くことがない。

「パレス・デ・レイ|Palas de Rei」では街の端にある大容量の巡礼宿に宿泊。

シャワーは仕切りの無い海外の刑務所みたいなイメージ。

何も書くことないと言いつつ強いて言えば、今日泊まっているアルベルゲには高校生の団体だろうか?皆でおそろいのシャツを着た若い子たちがたくさん。

おそらく夏休みの学校行事なのでしょう。

部屋で大音量で音楽をかけて凄くうるさいしトイレの前に人糞落ちていたりとまるで動物園みたい。

大人から解き放たれた遠慮を知らない子どもたちは暴挙の限りを尽くす。

浮かれてはしゃぐ気持ちはわかるけどウンコはトイレでしましょう。

移動距離

54日目

ポルトマリン→パラス・デ・レイ:25.4km
総移動距離:1,453.4km

巡礼宿情報

宿情報
名前Albergue de peregrinos Os Chacotes
住所27209 Palas de Rei, Lugo, スペイン
料金ドミトリー、8ユーロ
設備WiFi

55日目、残りあとわずか

巡礼55日目。

長かったスペイン巡礼も残りあと3日となる。

…でも特に思うことはない。

私は感傷に浸ったり意識高い感想を抱いたりはしない人間なのだ。

何が変わったことがあるわけでもないが、巡礼路の様子を紹介するとしよう。

サンティアゴが近くなるに連れて巡礼者の数も増えてくる。そして道幅いっぱいに広がり道を塞ぐのであった。

もお~、邪魔!

横1列に並んで道塞ぐとか君たち女子かよ。

しかもずっと話してて歩くの遅い、やっぱり女子かよ。

新参巡礼者に対してアレコレうるさい古参巡礼者ここにあり。

時刻は午前9時。

トイレを借りにバルへと立ち寄ります。

トイレを借りたら礼に一杯頼むというのは礼儀。またトイレに行きたくなってしまうけどしょうが無い。

コンビニでトイレ借りたら何か買うべきか否か?

少なくとも巡礼では一杯頼むのが礼儀である。

犬がいたり

ネコがたくさんいたりする。

途中の村「リゴンデ|Ligonde」。

宿のスタッフさんが巡礼者たちに果物や水を配っていました。

トイレを借りるついでに寄付をしてスタンプを貰う。

世界地図があったので青森県の場所にピンを刺してきました。

世界の果てのような辺境の地からも巡礼にやって来る人もいるなんて、これを見た人は驚くことでしょう。

まーた酒を飲む。

途中通り過ぎる村や教会ではオリジナルスタンプが置いてある。

残りのスタンプ欄があと少しなので、どうにかしてサンティアゴ・デ・コンポステーラまで埋めたい。しかし、スタンプによっては欄を2個消費するものもあり、どうも先が読めない。

まあどうでもいいや。

あとは特筆すべきことが無いので、自炊したアヒージョでも適当に紹介。

イカの足を取ってワタを取り出し洗い、足は頭を切りをとす。

マッシュルームとエビ、ソーセージと共にオリーブオイルに投入。

エビの頭からミソを絞り出したのでいい感じに味が出ていて美味しい。

そしてやっぱりビールと一緒に食べる。

この巡礼中はずっと酒と共にいました。

余った具材でパエリアも作る。

スペイン料理を作るのにも既に手慣れたものです。

未だにレストランで食べたことが無いので本場の味が分からない。料理できてしまうが故の弊害。

他の巡礼者は足にテーピング付けていたりする。誰よりもキツイことしている自分は何のケアも必要なし。

日々歩いて食べて飲んでを繰り返す。健康的なんだか不健康なんだか分からない。

移動距離

55日目

パラス・デ・レイ→アルスーア:28.1km
総移動距離:1,481.5km

巡礼宿情報

宿情報
名前Albergue Municipal de Arzúa
住所Rúa Cima do Lugar, 6, 15810 Arzúa, A Coruña, スペイン
料金ドミトリー、12ユーロ
設備WiFi、自炊可能なキッチン

56日目、終わりの前日

巡礼56日目。

約2ヶ月に渡ったこの巡礼もとうとう今日と明日でお終い。

まあ、その後さらにフィステーラという所まで3日ぐらい歩くので、もうちょっと続くんですけどね。

それでは今日の巡礼路。

今日はですね、とにかく霧が濃かった。

最近いる地方では午前中に霧がかかっていることが多いのですが、今日の霧は過去一番濃かったです。

ホラーゲームのサイレントヒルばりの霧の濃さ。

街中の教会で巡礼者を送り出すミサが行われていました。

ちょうど私が通りかかったときに終了。

濃霧の中をひたすら歩く。

何故か突然の爪切り。

巡礼中はよく虫に刺される。

すぐ腫れが引く蚊はともかく厄介なのがダニ。

ダニは皮膚の薄い場所を狙って刺し、晴れも数日間続く。皮膚が薄い場所なのでかくと簡単に血が出てしまう。そうならないためにも爪は常に短く保っておかないといけないのである。

サンティアゴ・デ・コンポステーラまでの距離はとうとう30kmほど。翌日には到着する予定です。

ふむ…、私のように大荷物抱えてル・ピュイの道フランス人の道を歩いた人間は、別に前例がないわけでもないがシンプルに凄いことのはず。

何せ普通の人間には不可能な事なのですから。

明日でそんな凄いことを成し遂げようとしているけども、特に感慨深いとかは別にない。

案外偉業を成し遂げた当人というのはこんな感覚だったのかもしれませんね。

それにしても大きい松ぼっくり。

「ペドロウゾ|Pedrouzo」のスーパーマーケットではスペインの冷製スープ、ガスパチョのパックがあったので買ってみたが、癖の強いキュウリみたいな味でした。

美味しくない。

1日では飲み切れないので翌日の朝食に持ち越しである。こんな美味しくないスープで最終日の朝を迎えるなんて憂鬱でしかない。

憂鬱な気分で始まることが確定した巡礼最終日、とうとうサンティアゴ・デ・コンポステーラまで向かいます。

本当の終点はもうちょっと先のフィステーラになりますが、巡礼は明日で一旦終わりを迎えます。

移動距離

56日目

アルスーア→ペドロウゾ:19.5km
総移動距離:1,501km

巡礼宿情報

宿情報
名前Albergue REM
住所Avenida Iglesia, 7, 15821 O Pedrouzo, A Coruña, スペイン
料金ドミトリー、13ユーロ
設備WiFi

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です