こんにちわ、わらびです。
スペインではワインの生産が盛んで美味しいワインがたくさんあります。中でも有名な銘柄がリオハ州で作られている「リオハワイン」。
今回は、スペイン屈指の美酒が待ち受けるリオハ州の州都ログローニョまで向かいます。
スペイン巡礼33日目
- 33日目
- ロス・アルコス→ログローニョ
どうでもいいけど「ログローニョ」という名前、にょろにょろみたいな響きでどことなく可愛い。
33日目、リオハワインの待つログローニョ
巡礼33日目。
今日のメインはログローニョ観光、道中は平凡だったので特筆するようなことはほぼありません。
それでも一応軽く道中の様子を紹介。
海外では石を積んだアートなどあるし、巡礼路上でも積み上げられた石をよく見かけます。
ただこれは日本人の感性からすると、子供が賽の河原で石を積んでいるような状況を想起してしまい、自分も積んでみようとはならない。ついで、倫理観がうっすらとしかない自分でもふざけて倒そうという気にもならない。
別にここで子供が泣きながら石を積んでいる訳でもないのに。
面白いものですね、積み上げられただけの石なのに忌避感を示す日本人の国民性。
積むなら徳だけにしたいものだ。
近くには木の枝に大量の紐が括り付けられ怖い。
よりによってこんな時だけ周囲に巡礼者がいない。
なぜだ…、解せん。怖い。
途中の村「ビアナ|Viana」。
スーパーに寄ってみたらビール1本0.47ユーロ。70円くらい。
2本。
買ってしまった…
おつまみのミックスナッツ。
とうとうお酒だけでは飽き足らずスナックまで手を出すようになってしまいました。
ビールと一緒に飲んでいるとただのおつまみにしか見えませんよね?
しかし待って欲しい、お気付きだろうか?
ミックスナッツと言えば塩分、糖分、タンパク質、脂質、更には糖分を素早くエネルギーに変えるためのビタミン類も含まれています。歩きながら食べれるし、摂取するとすぐさまエネルギーを補給できるという特性から、理想的な行動食とされているのです。
ビールを飲んでいるという点を除けば、私は効率的にエネルギー補給をしているだけの巡礼者なのである。
まあビールを飲んでいるという点を除けばね。
今日の目的地、美味しいワインの待ち受けている「ログローニョ|Logroño」に到着。
巡礼宿は教会に隣接する修道院。夜になると巡礼者だけが参加できるミサが行われます。
バルとリオハワイン
スペインといえば、そう!「BAR|バル」ですね。
立ち飲み屋みたいなところで軽くつまみながら飲む感じのところ。
ログローニョではスペインに来てから初めてバルに行くことに。
巡礼ではあまり下調べしていないのでどんな名所や名物があるか分からない場合が大半ですが、今日は巡礼宿で一緒になった気の良いおっさんからログローニョはリオハワインの産地として有名、ということを教わり、居てもたってもいられず放たれた矢の如くバルへと。
有名なバルが何軒かあるらしいので行ってみたところ、今日から数日間バカンスでお休みと張り紙がしてありました。スペインでは夏になるとこのお店のようにバカンスに出かけるのでお休みになるお店とか結構あります。
…何とも間の悪いことか。
お店の人たちが快適なバカンスライフを送れるように祈りながら次のお店を探します。
近くにはたくさんバルがあったので適当にふらっと入ったのがココ。
リオハワインではなくあえてのビールをオーダー。バルではビールと相場が決まっているのである。
つまみには何がいいかとメニューを見てみると…
寿司やら餅やらタタキやら面白いメニューがたくさん。
バルのおつまみと言えば、マッシュルームのタパスとかコロッケなんかのイメージがあったのだが、スペインのバルに新しい風を吹かそうという気概のあるこのお店にはありませんでした。
中でも気になったのが、ホタテのキムチマヨ炙りみたいなの。折角なんで普段カバンにぶら下げているホタテでも頂きましょう。
キムチマヨはその場で炙って完成になります。
砂利や貝殻が敷き詰められた変なお皿に乗って来たけど、見た目が庭。
キムチマヨとホタテ、そして炙りなので不味い訳は無く普通に美味しい。
ちょっと意識高い感じの創作系バルでした。
バルの後はスーパーに立ち寄ってお買い物。
ここから今日のお酒タイムの開始。
飲むのは当然スペインを代表するリオハワイン。
さすがは産地だけあって、スーパーにはリオハワインがたくさん並んでいました。いつもなら2ユーロの安いワインしか飲まないけど、本場のログローニョに来た以上は多少奮発して6ユーロのを購入。
お店で頼むよりスーパーで買ってきた方が安くてお得、何より量も飲めるしね。
おつまみは生ハム。これもスペインならではの高品質。少し塩気の強いところが赤ワインによくマッチする。
一枚一枚の間にくっつかないようにフィルムが挟まっています。
日本で買ってもこんな感じでフィルムは入っていませんね。さすがは生ハムの本場スペインだけあって、力の入れようが違います。
まだ日も高い夏の午後5時、巡礼宿の端っこでワイン1本とビール1ℓを飲む。
まだこれから晩御飯があるというのに。
ミサと晩御飯の様子
夜7時半、晩御飯の前に行われるミサには修道院から通じる専用通路を通っていきます。専用通路は細い石造りと階段で、まるで隠し通路のようになっています。
これにはインディージョーンズ顔負けの冒険野郎の血が騒ぐ。
ミサは教会が絞められた後、一般人が入ってこれない状態で行われます。
まるで秘密教団の儀式のようではありませんか?
ミサが始まると巡礼宿のスタッフが教壇で何かを唱え始めます。
参加者は自分以外が全員キリスト教徒。ミサの流れや読み上げる聖書の一説は分かっているみたいでした。
一方私は自分の属している仏教の宗派も分からないし、腹痛でトイレにこもっている時以外神に祈りを捧げないなんちゃって無神論者。
ミサの流れなど全く分からないの。
このような場合、普段であれば委縮して「ぁ、っす…」みたいな感じにしかならないだろうが、酒を飲んで酔っ払った状態なので、周りの人に合わせぼそぼそとそれっぽい何かを唱える。
正直何が何だか全く分からないけど、まあこういうのは気持ちが大事なのだろう。
ミサが終わったあとはお待ちかねの晩御飯タイム。
当然ここでもビールを飲む、ビールは私が持ち込んだもので夕食に着いてくるものではありません。
お米とトマト煮込み、あとなぜかポテトチップスがある。
ポテトチップスでコメが食えるか!
と、昭和のおやじみたいに怒りそうになるがぐっとこらえる。
そもそも他国の食文化に文句を付けてはいけないし、米に砕いたポテトチップスをまぶしトマトソースをかけると普通に美味しい。
酔っててあまり覚えてないが、楽しい夕食の後は片付けタイム。
巡礼者の鑑である私は率先して片づけに立候補する。
無料で食事まで頂いているので当然と言えば当然だろう。
日本では特に褒められるようなことでも何でもないが、実はこれ海外では面倒くさがってやろうとする人がいないので普通に褒められるようなことだったりする。
日本人らしく丁寧かつ素早く次々と皿を片付け、その仕事ぶりに感心した宿のスタッフさんからポテトチップスとサルサビカンテを食べさせて頂きました。
スタッフさんお手製の辛口サルサソース、これにチップスを付けて食べるのがとても美味しい。
作り方を聞いてみたら具材を刻んで後は煮詰めるだけ。とっても簡単なので自炊レパートリーに追加です。
あまりの美味しさに食後だというのにバクバク食べ続けていたら、サルサビカンテを作る材料まで貰ってしまいました。
片付けは見返りを求めて行動したわけではないけどこれには感謝。
移動距離
ロス・アルコス→ログローニョ:27.7km
総移動距離:915.2km
巡礼宿情報
宿情報 | |
名前 | Albergue Parroquial Santiago El Real |
住所 | C. Barriocepo, 8, 26001 Logroño, La Rioja, スペイン |
料金 | ドミトリー、寄付制 |
設備 | WiFi、自炊可能なキッチン、無料の夕食、朝食 |
備考 | 夜7時半にミサあり |
広い部屋にマットレスを敷いたドミトリーは合宿みたいで楽しい雰囲気。