こんにちわ、わらびです。
今回はスペイン巡礼38~40日目、「フランス人の道」の記録になります。
40日目のパート、簡単に作れるオシャレご飯は必見。今回も飯と酒のことばかり書いています。
もはやそれしか書くことが無いのである。
もくじ
巡礼38~40日目の出来事
38日目、フランス人の道初の雨
巡礼38日目。
朝日を浴びて黄金に輝くブルゴス聖堂を横目に街を出る。
大きい街でスーパーや安いバルもたくさんあるので、もうちょっと長居してみたかった。
後ろ髪を引かれる思いで街を後にする。
今日もいつも通りの平坦な道が始まります。
高架下には落書きだらけ。
ヤンキーとかいそうで嫌だなー。
割れ窓理論ではないけど、そこはかとなくスペインの治安の悪さを認識。
途中通りかかった村で恒例のビール休憩。
「ビール休憩」
…とは一体何ぞや?
となるかもしれない。
お仕事中にしたらダメだろうけど、巡礼中なら誰かに迷惑をかけている訳ではないので、いろいろ言われているタバコ休憩よりははるかにマシなはず。
前日、ブルゴスで買っておいたアボカドのディップに付けて食べます。
荷物が重くなってしまうのに何故こんなものを買ってしまったかというと、ビール休憩時に食べるスナックの味に変化を付けて愉しむため。
もはや思考が完全に末期。
スペインの乾燥した大地をほろ酔い気分で突き進む。最近標高が高くなってきたのであまり汗をかかない。
今日の移動距離はたったの20kmそこら。
どう考えても20kmという距離は「たったの」と形容できる距離ではないけど、巡礼をしていると感覚がおかしくなります。
たったの20kmしか歩かないので途中でお酒を飲んでしまう訳なんですね。
おや?
村まであと少しという所で、前方の方に大きな雨雲。
これはちょっとマズイのではないか?
前方右側が今日の目的地の村。
左側から徐々に雨雲が迫ってくる。
こっち来るな!
1km先ではっきりと肉眼で分かるくらいの大雨が降っています。
まだ雨は降っていないけど、もはやこの雨は避けられないと腹をくくり雨具を装備し始めます。
転ばぬ先の杖ではないけど、あえて雨が降る前から雨具を装備するとどうなるか?
これでもし、雨が降らなかったら、
せっかく準備したのに雨降らないのかよー!雨合羽しまうのめんどくさっ!
と無駄足になるという算段です。
こうやって神の目を巧妙に欺くことで雨に濡れるのを回避する高等技術なのですが…、
とんでもない大雨に降られましたね。
まあ降ってしまったものはしょうがないので、合羽の前側に雨を貯めながら遊びましょう。
たった10分やそこらの雨でしたが500mlくらいは溜まりました。
目的地の「オルミージョス・デル・カミーノ|Hornillos del Camino」に到着するころには、いつも通りのカラッとした晴れ空に。
濡れた靴もあっという間に乾いてしまう。
移動情報
ブルゴス→オルニージョ・デル・カミーノ:20.9km
総移動距離:1,057.9km
巡礼宿情報
宿情報 | |
名前 | Hornillos Meeting Point |
住所 | C. Cantarranas, 3, 09230 Hornillos del Camino, Burgos, スペイン |
料金 | ドミトリー、13ユーロ |
設備 | WiFi、有料の夕食サービス |
39日目①、何気ない巡礼路
巡礼39日目。
今日でとうとう39日目、
別に何もキリのいい日数でもないが39日目である。
今日もいつも通り何の変哲もない巡礼路だが、あえてそこを紹介しようと思う。
朝7時、そこには何故か高負荷のプッシュアップをする男の姿があった。
…そう、私である。
これから重い荷物を担ぐのでウォーミングアップをしようという魂胆なのだ。
最近あまりにも肩が痛すぎて、腕立てすると痛みが和らぐ気がするので、こうして負荷をかけているのである。おそらくやらない方がいい。
60回ほどで終了し宿を出る。
今いる場所は標高1000mほど、風の強い地域なので朝は寒いが日差しが強烈。
ひたすら平坦な道がここ数日続いている。スペイン側の巡礼路はフランス側と違って未舗装路でもとにかく歩きやすい。
フランスにいた時は、毎日険しい未舗装路を登って下って汗だくになっていたのだが、今は軽く汗をかく程度。
歩きやすい未舗装路では常に体勢が一定になり、荷物の荷重が一カ所にかかり続けます。
25kgのバックパックが左肩を穿つ。
2時間ほど歩いて中継地点の「オンタナス|Hontanas」に到着。
多くの巡礼者はここで休憩なり何なりしていたが、私は全く疲れていないので休憩せず素通り。
休憩するなら安く缶ビールが買える場所でしかしないのである。
目的地の村の4km手前で教会の遺跡があったので観光がてら休憩。
ほとんど倒壊して現在残っている部分はわずかだけ。
こんなスペインの片田舎にもかつては立派な教会があったんだな、
と悠久の時に思いをはせ、うたた寝していたところ何ヵ所もアブに刺される。
あいつら刺された後腫れないのはいいのですが、刺す時は普通に痛い。
教会の遺跡を出て1時間、本日の目的地「カストロヘリス|Castrojeriz」に到着。
ここ最近運動不足気味なのでこれから隣村までお出かけします。
39日目②、Road To Cheese
最近毎日平坦な道のりで尚且つ20km程度しか歩ていないので運動不足気味。
信じられないことに、25kgの大荷物を担いでいても平地であれば大した運動にはならないということらしい、もはや普通の人間にはカテゴライズできない、そんな規格外の人間であります。
ということなので巡礼終了後、宿で荷物を降ろしたら5km隣の村までチーズを買いにランニングすることにしました。
うん、どう考えてもシンプルに狂ってるね。
標高1000m、気温は30度を超え日差しも強烈。このような状況下でランニングするのは初めて。
一体どうなることやら?
ちなみに、炎天下の中水分補給なしでハーフマラソンを走り切ったこともあるので十中八九余裕です。
道中走るのに必死で写真も何もありませんが30分ほどで隣村の「ビジャシロス|Villasilos」に到着。
そしてお目当てのチーズ屋さんへ。
ここら辺は標高が高いので寒さに強い羊が多く放牧され、羊のチーズが特産品らしいので、これは是非ともワインと一緒に頂かなければなりませんね。
このホールチーズの半分に切ったやつ500gを購入、6ユーロ。羊のミルクのチーズで常温保存もできるので有難い。
せっかくなので店先で味見させてもらったところ、店主がカウンター下からポロンという水差しのような容器に入ったワインを取り出して飲ませてくれました。
うん、これから走って帰るけど仕方がない。ご厚意に甘えてごくごく飲む。
ポロンの飲み方にはコツがあり、口を閉ざさず喉だけで飲むのですが、ポロン初心者にはこれが難しく途中で咽るか口を閉じてびちゃッとこぼれる。
水ならまだしもアルコールを喉に直接流し込むのは中々にきつい。
そもそも差し口から流れ落ちるワインの軌道を予測して口に入れるのが難しい。
多少びちゃっとなってしまったが、初心者にしては上手に飲めた方ではなかろうか?
この後店主が上手な飲み方を見せてくれたけどさすがはスペイン人、ここまで上手に飲めたらさぞ楽しいだろうな、というくらい高い位置からワインを喉に流し込んでいました。
グラス2杯分でしょうか、一気に飲んでまた元の村まで走って帰ります。
荷物も増え、酒も入っているので半分くらいは歩きました。
…ふがいない。
村に戻った後は山の上にあるお城へ観光に。
いい景色。
この日は20km歩いて、10kmランニングして、その後さらに山を登って観光。どう考えても狂ったスタミナ量をしています。
しかもこれでもまだ全然疲労などは一切ありません。
何なんでしょうねこの怪物?
移動情報
オルニージョ・デル・カミーノ→カストロヘリス:19.5km
総移動距離:1077.4km
巡礼宿情報
宿情報 | |
名前 | Albergue municipal de peregrinos San Esteban |
住所 | Pl. Mayor, 16, 09110 Castrojeriz, Burgos, スペイン |
料金 | ドミトリー、7ユーロ |
設備 | WiFi、自炊可能なキッチン |
40日目、サルサビカンテとオシャレご飯
巡礼40日目。
巡礼路の紹介は無え。
今日は「サルサビカンテ」なるものを作ってみようと思う。
コレはどんなものかと言うと、サルサソースを辛くしたものでスナック菓子に付けたりして食べるそうだ。
以前、ログローニョの巡礼宿でスタッフさんが作ったものを食べさせて頂き、材料まで貰ってしまったので作ろうという運びになりました。
材料はトマト2個、タマネギ4分の1、ハバネロ4分の1、オリーブオイル(別になくても良い)、塩。
それとあればシシトウも。シシトウはトマト2個に対して1本の割合だそう。
ハバネロは作り方を教えてくれた人たちがくれました。
作り方はいたって簡単、タマネギとトマト、ハバネロを細かく切りフライパンに投入。あとは適当に塩を入れてトマトをつぶしながら混ぜるだけ。
トマトに関しては、わざわざ細かく切らずに4分1ほどに切るだけでも良いかもしれません。
つぶしながら混ぜて汁気がなくなってドロッとしてきたら完成。
私は空き瓶を持っているのでこんな感じで保存します。ある程度は常温保存も可能。それにしても空き瓶持ち歩いているなんてゼルダの伝説みたい。
パスタのソースやスナックに付けて食べたりと、使い方は多岐にわたります。
スペインではスーパーにも売っていますが、自分で作ったほうが少し安く済みます。
せっかく作ったサルサビカンテ、スナックを付けて食べても良いですけど前日買ったチーズがあるので、メチャクチャお洒落なおつまみを作ることにしましょう。
適当な大きさに切ったチーズと生ハム、
そこへ、
先ほど作ったサルサビカンテをスプーン一杯分。
こうやって巻く。
これを9個作っていい感じにお皿に盛り付ける。
おっさんの手から生み出されたとは思えないほどお洒落な料理、チーズの生ハム巻の完成。
スペインでは簡単な手料理として定番、巡礼宿で作っている人がよくいたので真似っこしてみました。
生ハムが一枚余ったので適当に切り分け真ん中に盛り付けたらすごくいい感じの雰囲気。花をイメージしてみました。
ロゼのスパークリングワインと一緒に頂きます。
見た目もさることながら、味も普通に良い。
傍から見ると、お店で食べるような料理を食べているので周囲の巡礼者からは一目置かれています。
この羨望の眼差しがたまらない。
就寝前、まだ明るい中バラの花を散らしたお洒落な紅茶を飲んでいたら膝の上にネコちゃんがやって来る。
至福のひと時。
移動距離
カストロヘリス→フロミスタ:25.3km
総移動距離:1,102.7km
巡礼宿情報
宿情報 | |
名前 | Albergue Luz de Frómista |
住所 | Av. del Ejército Español, 10, 34440 Frómista, Palencia, スペイン |
料金 | ドミトリー、13ユーロ |
設備 | WiFi、自炊可能なキッチン |